C言語の力を引き出す!別ファイルの関数を呼び出す6つの方法

C言語で他のファイルの関数を呼び出す手法を初心者向けに解説する図 C言語
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はじめに

皆さんがプログラミングを学んでいく中で、きっと一度は「C言語で他のファイルの関数を呼び出せないのか」という疑問に遭遇したことがあるでしょう。

この記事では、初心者でも理解できるように、関数とその呼び出し方、そして他のファイルの関数を呼び出す具体的な手法をサンプルコードとともに詳しく解説します。

まずはC言語での関数の基本から見ていきましょう。

●C言語での関数の基本

○関数とは

関数とは、一定の処理をまとめたもので、その処理を何度も行うことができます。

C言語では、関数は処理の単位となり、プログラムの分かりやすさや再利用性を高めます。

○関数の宣言と定義

関数は宣言と定義の二つのステップで利用されます。宣言では関数の名前、引数の型と数、戻り値の型を表します。

一方、定義では関数の具体的な動作を記述します。

例えば、2つの整数を受け取り、それらを足し合わせる関数は次のように宣言と定義されます。

int add(int a, int b); // 関数の宣言

int add(int a, int b) { // 関数の定義
    return a + b;
}

このコードでは、addという名前の関数を使って、2つの整数を足し合わせる処理を行っています。

関数宣言では、関数名とそれぞれの引数の型、そして戻り値の型を定義しています。

関数の本体では、引数aとbを加算してその結果を戻り値として返しています。

○関数の呼び出し

関数を呼び出すには、関数名とその後ろにカッコで囲んだ引数を記述します。

引数は関数に情報を渡すためのもので、上記のadd関数の場合、2つの整数を引数として与えることで、それらを加算した結果を得ることができます。

int result = add(5, 3); // 関数の呼び出し

上記のコードでは、5と3という2つの整数を引数としてadd関数を呼び出し、その結果をresultという変数に保存しています。

このように、関数を使うことで同じ処理を何度でも再利用することができます。

●他のファイルの関数を呼び出す方法

○ヘッダーファイルとは

C言語では、関数や変数などを他のファイルから参照するためにヘッダーファイルを使用します。

ヘッダーファイルは拡張子が.hで、関数の宣言や変数の定義を記述します。

そして、このヘッダーファイルを他のソースファイルからインクルードすることで、その中にある関数や変数を使うことができます。

○サンプルコード1:ヘッダーファイルを作成する

まずはヘッダーファイルの作成方法を見てみましょう。

下記のコードは、addという関数を宣言したヘッダーファイル(add.h)の例です。

// ファイル名: add.h
#ifndef ADD_H
#define ADD_H

int add(int a, int b); // 関数の宣言

#endif

このコードでは、addという関数を宣言しています。

また、ifndef, define, endifという3つのディレクティブによって、ヘッダーファイルが重複してインクルードされることを防いでいます。

これをインクルージョンガードと言います。

○サンプルコード2:他のファイルの関数を呼び出す

ヘッダーファイルを作成したら、その関数を別のソースファイルから呼び出すことができます。

下記のコードは、先ほどのadd関数を別のファイル(main.c)から呼び出す例です。

// ファイル名: main.c
#include "add.h" // ヘッダーファイルのインクルード

int main(void) {
    int result = add(5, 3);
    printf("%d\n", result);
    return 0;
}

このコードでは、先ほど定義したadd関数を呼び出しています。

5と3を引数としてadd関数を呼び出し、その結果をresultという変数に保存しています。

そして、printf関数を使ってその結果を表示しています。

●C言語での関数呼び出しの応用例

ここからは、C言語における関数呼び出しの応用例をみていきましょう。

応用例としては、複数のファイルで関数を共有したり、関数ポインタを使用したり、ライブラリ関数を呼び出したり、コマンドライン引数を使用したりといった方法があります。

それぞれの方法について、具体的なサンプルコードと共に詳しく説明していきます。

○サンプルコード3:複数のファイルで関数を共有する

まずは、複数のファイルで関数を共有する方法をみていきましょう。

これは、大規模なプロジェクトを行う際に特に有用です。

この例では、同じ関数を2つの異なるファイルで使用しています。

ファイル名:main.c

#include "functions.h"

int main() {
    int result = multiply(5, 3);
    printf("%d", result);
    return 0;
}

ファイル名:functions.c

#include "functions.h"

int multiply(int a, int b) {
    return a * b;
}

ファイル名:functions.h

#ifndef FUNCTIONS_H
#define FUNCTIONS_H

int multiply(int a, int b);

#endif

これらのコードでは、”functions.h”というヘッダーファイルを介して、”main.c”というファイルから”functions.c”という別ファイルの関数を呼び出しています。

このように、関数をヘッダーファイルに宣言し、それを他のファイルから読み込むことで関数を共有できます。

○サンプルコード4:関数ポインタを使用する

次に、関数ポインタを使用する方法を見ていきます。

関数ポインタは、関数のアドレスを保存し、それを使って関数を呼び出すための変数です。

この例では、関数のアドレスを関数ポインタに格納し、それを使って関数を呼び出しています。

#include <stdio.h>

void printHello() {
    printf("Hello, world!\n");
}

int main() {
    void (*functionPointer)() = printHello;
    functionPointer();
    return 0;
}

このコードでは、”printHello”関数のアドレスを”functionPointer”に格納し、それを使って”printHello”関数を呼び出しています。

“functionPointer”は関数ポインタであり、これにより”printHello”関数の呼び出しを行っています。

○サンプルコード5:ライブラリ関数を呼び出す

C言語では、標準ライブラリにある多くの関数を呼び出すことができます。

この例では、ライブラリの”sqrt”関数(平方根を計算する関数)を呼び出しています。

#include <stdio.h>
#include <math.h>

int main() {
    double result = sqrt(25.0);
    printf("%f", result);
    return 0;
}

このコードでは、”sqrt”関数を使用して25.0の平方根を計算し、その結果を表示しています。

“sqrt”関数はライブラリに含まれているので、これを使用するにはこのライブラリをインクルードする必要があります。

○サンプルコード6:コマンドライン引数を使用する

最後に、コマンドライン引数を使用して関数を呼び出す方法を見てみましょう。

C言語のmain関数は、コマンドライン引数を受け取ることができます。

この例では、コマンドライン引数を用いて関数を呼び出しています。

#include <stdio.h>

void printArguments(int argc, char *argv[]) {
    for(int i = 0; i < argc; i++) {
        printf("%s\n", argv[i]);
    }
}

int main(int argc, char *argv[]) {
    printArguments(argc, argv);
    return 0;
}

このコードでは、コマンドライン引数をprintArguments関数に渡し、その結果を表示しています。

ここで、”argc”はコマンドライン引数の数を示し、”argv”は各引数の値を表しています。

●注意点と対処法

C言語で他のファイルの関数を呼び出す際には、次のような注意点があります。

また、それぞれの問題に対する対処法もあわせてご紹介します。

①関数の定義が重複している場合

C言語では、同名の関数が複数のファイルで定義されているとコンパイルエラーが起きます。

これは、関数の重複定義が許されないためです。

これを避けるためには、関数名に一意性を持たせることが重要です。

あるいは、ヘッダーファイルで関数のプロトタイプ宣言を行い、具体的な関数の定義は一つの.cファイルで行うことも有効な解決策です。

②ヘッダーファイルのインクルードガードがない場合

同一のヘッダーファイルが複数回読み込まれると、同じ関数や変数が二度定義されてしまい、エラーが発生します。

これを防ぐためには、ヘッダーファイルの最初と最後にインクルードガードを設定します。

具体的には、#ifndef#define#endifを使用して、ヘッダーファイルが一度しか読み込まれないようにします。

次のコードがその例です。

#ifndef HEADER_H // ヘッダーファイルが既に読み込まれていないか確認します。
#define HEADER_H // ヘッダーファイルを読み込んだことをマークします。

void function(); // 関数のプロトタイプ宣言をします。

#endif // HEADER_H 

このコードでは、まずHEADER_Hが定義されているかどうかを#ifndefで確認しています。

定義されていなければ#defineHEADER_Hを定義し、その後に関数のプロトタイプ宣言を行います。

このようにすることで、同一のヘッダーファイルが複数回読み込まれてもエラーが発生しないようになります。

③ファイル間での変数のスコープ

関数だけでなく、変数もファイルをまたいで使用することがあります。

しかし、C言語ではファイルを跨いで変数を共有するためには、externキーワードを使用する必要があります。

また、関数内でのみ使う変数は、その関数内で定義するのが良いでしょう。

これにより、変数のスコープを明確にし、意図しない変数の上書きを防ぐことができます。

まとめ

以上がC言語で他のファイルの関数を呼び出す6つの方法についての解説です。

初めてC言語で複数のファイル間で関数を共有する際には、どうすれば良いのか分からないかもしれません。

しかし、この記事を参考にして、関数の基本的な使い方から、他のファイルの関数の呼び出し方、注意点と対処法まで理解することができれば、C言語のプログラミングスキルが大きく向上することでしょう。

また、関数を使うことでコードの再利用性が高まり、効率的なプログラミングが可能になります。

これからもC言語の学習を続けて、さらに上達していきましょう。