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C++でポインタを完全マスター!初心者から上級者まで理解できる7つのサンプルコード

C++プログラミングでポインタを使用するコードのイメージ C++
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

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はじめに

C++を学ぶ上で欠かせないのが、ポインタの理解です。

ポインタは、初心者にとってはやや複雑に感じられるかもしれませんが、この記事を通してその基本から応用までを段階的に理解していきましょう。

プログラミングでは、データの扱い方が重要で、ポインタはその中核を成す概念の一つです。

この記事では、C++におけるポインタの基本的な概念を学び、その後のセクションでより深い理解を目指します。

●C++とポインタの基本

C++においてポインタは、メモリ上の特定の場所を指し示すために使用される変数です。

プログラムがデータを扱う際、そのデータはメモリ上のどこかに保存されます。

ポインタを使うことで、そのデータのメモリアドレスを直接操作することが可能になり、より効率的かつ直接的なデータ管理が行えるようになります。

C++では、ポインタを使ってさまざまな高度なプログラミング技術を実現することができます。

○C++におけるポインタとは

C++でのポインタは、メモリアドレスを保存するための変数として定義されます。

ポインタを用いることで、変数やデータ構造への参照、メモリの動的割り当て、関数への引数の渡し方など、多様な操作が可能になります。

ポインタの基本的な理解は、C++における効率的なプログラミングにおいて不可欠です。

○ポインタの宣言と初期化

C++でポインタを宣言するには、まずポインタが指すべき型を指定し、その後にアスタリスク(*)を用いてポインタであることを表します。

例えば、int型のデータを指すポインタを宣言する場合、int *pointer;のように記述します。

初期化には、ポインタにメモリアドレスを割り当てる必要があります。

これは変数へのアドレスを取得することで行えます。

例えば、int value = 5; という変数がある場合、pointer = &value;とすることでvalueのアドレスをpointerに割り当てることができます。

○ポインタとメモリアドレス

ポインタが重要な理由の一つは、メモリアドレスを直接扱えることにあります。

メモリアドレスとは、メモリ上のデータが保存されている場所を示す番号です。

C++では、&演算子を使って変数のメモリアドレスを取得することができます。

例えば、int num = 10;という変数があれば、&numと記述することでそのアドレスを取得できます。

そして、このアドレスをポインタに割り当てることで、ポインタを通じてその変数を操作することが可能になります。

このように、ポインタとメモリアドレスの関係を理解することは、C++のプログラミングにおいて基本的かつ重要です。

●ポインタの使い方

ポインタを理解し、C++プログラミングで効果的に使用するためには、基本的な使い方を把握することが重要です。

ここでは、ポインタの基本的な使い方として、変数へのポインタの使い方、ポインタを通じた値の変更、配列とポインタの関係について具体的なサンプルコードを交えながら解説します。

○サンプルコード1:変数へのポインタ

変数へのポインタの基本的な使い方を見ていきましょう。

下記のサンプルコードでは、整数型の変数に対するポインタを宣言し、そのポインタを通じて変数の値を参照しています。

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int number = 10;
    int *pointer = &number;

    cout << "numberの値: " << number << endl;
    cout << "numberのアドレス: " << &number << endl;
    cout << "pointerが指す値: " << *pointer << endl;

    return 0;
}

このコードでは、int型の変数numberを宣言し、そのアドレスをポインタpointerに割り当てています。

*pointerを使用することで、ポインタが指すアドレスに保存されている値、つまりnumberの値を取得できます。

○サンプルコード2:ポインタを通じた値の変更

ポインタを使って変数の値を変更する方法を見てみましょう。

下記のサンプルコードでは、ポインタを通じて変数numberの値を変更しています。

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int number = 10;
    int *pointer = &number;

    cout << "変更前のnumberの値: " << number << endl;

    *pointer = 20; // ポインタを通じてnumberの値を変更

    cout << "変更後のnumberの値: " << number << endl;

    return 0;
}

このコードでは、*pointer = 20;によってnumberの値が20に変更されます。

これは、ポインタpointernumberのアドレスを指しているため、*pointerを通じてnumberの値を直接変更することができるためです。

○サンプルコード3:配列とポインタ

C++では、配列名はその配列の最初の要素を指すポインタとして機能します。

下記のサンプルコードでは、配列とポインタの関係を表しています。

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int numbers[] = {10, 20, 30, 40, 50};
    int *pointer = numbers; // 配列の最初の要素を指す

    for (int i = 0; i < 5; i++) {
        cout << "numbers[" << i << "]: " << *(pointer + i) << endl;
    }

    return 0;
}

このコードでは、int *pointer = numbers;によって、ポインタpointerが配列numbersの最初の要素を指しています。

ループ内で*(pointer + i)を使用することで、ポインタを使って配列の各要素にアクセスしています。

これは、配列の要素が連続したメモリブロックに格納されているため、ポインタの算術演算を用いて各要素にアクセスできるためです。

●ポインタの応用例

C++におけるポインタの使用は、基本的な操作から応用技術まで幅広く及びます。

ここでは、ポインタを使った応用的なプログラミングの例として、関数へのポインタの使用方法とダイナミックメモリ割り当てについて詳しく解説します。

これらの応用例を通じて、ポインタの柔軟な利用方法とその力強さを理解しましょう。

○サンプルコード4:ポインタと関数

関数へのポインタは、C++において非常に強力なツールです。

関数へのポインタを使用することで、プログラムの実行中に関数を動的に選択し、呼び出すことが可能になります。

下記のサンプルコードでは、簡単な関数へのポインタの使い方を表しています。

#include <iostream>
using namespace std;

void myFunction(int x) {
    cout << "値: " << x << endl;
}

int main() {
    void (*functionPointer)(int) = myFunction;
    functionPointer(5);  // myFunctionを呼び出す

    return 0;
}

このコードでは、myFunctionという関数があり、functionPointerという名前の関数ポインタを通じてmyFunctionが呼び出されています。

関数ポインタを使用することで、プログラムの柔軟性と再利用性が向上します。

○サンプルコード5:ダイナミックメモリ割り当て

ダイナミックメモリ割り当ては、実行時に必要なメモリ量を決定し、そのメモリを割り当てる方法です。

C++ではnewdeleteを使ってメモリの割り当てと解放を行います。

下記のサンプルコードでは、ダイナミックメモリ割り当ての基本を表しています。

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int *pointer = new int;  // 新しいint型のメモリを割り当てる
    *pointer = 10;          // 割り当てられたメモリに値を設定する

    cout << "pointerが指す値: " << *pointer << endl;

    delete pointer;         // 割り当てられたメモリを解放する

    return 0;
}

このコードでは、new演算子を使って整数型のメモリを動的に割り当て、そのメモリに値を設定しています。

プログラムの最後にはdelete演算子を使って割り当てられたメモリを解放しています。

ダイナミックメモリ割り当ては、プログラムが必要とするメモリ量が実行時まで不明確な場合や、大量のメモリを効率的に管理する場合に非常に有用です。

○サンプルコード6:ポインタと構造体

ポインタは構造体と組み合わせて使用されることも多く、これによりデータの効率的な管理が可能になります。

下記のサンプルコードでは、構造体に対するポインタの使用方法を表しています。

#include <iostream>
using namespace std;

struct MyStruct {
    int number;
    char character;
};

int main() {
    MyStruct *pointer = new MyStruct; // 構造体のためのメモリを動的に割り当てる

    pointer->number = 10;             // ポインタを使って構造体のメンバにアクセス
    pointer->character = 'A';

    cout << "Number: " << pointer->number << endl;
    cout << "Character: " << pointer->character << endl;

    delete pointer;                   // 割り当てたメモリを解放

    return 0;
}

このコードでは、MyStructという構造体を定義し、その構造体のためのメモリを動的に割り当てています。

構造体のメンバにアクセスする際には、ポインタを介して->演算子を使用しています。

この方法により、構造体内のデータを効率的に管理することができます。

○サンプルコード7:ポインタのポインタ

ポインタのポインタは、ポインタを指すポインタを意味します。

この概念は、多次元のデータ構造や動的なデータ構造の操作において重要です。

下記のサンプルコードでは、ポインタのポインタの基本的な使い方を表しています。

#include <iostream>
using namespace std;

int main() {
    int number = 10;
    int *pointer = &number;
    int **pointerToPointer = &pointer;

    cout << "Number: " << number << endl;
    cout << "Pointer: " << *pointer << endl;
    cout << "Pointer to Pointer: " << **pointerToPointer << endl;

    return 0;
}

このコードでは、整数型の変数number、その変数を指すポインタpointer、さらにそのポインタを指すポインタpointerToPointerを宣言しています。

**pointerToPointerを使って、元のnumber変数の値にアクセスしています。

ポインタのポインタを使うことで、複数のレベルを通じてデータにアクセスすることが可能になり、より複雑なデータ構造の操作が行えるようになります。

●ポインタの注意点と対処法

C++においてポインタを使用する際には、いくつかの重要な注意点があります。

ポインタは非常に強力な機能を提供しますが、誤った使い方をするとプログラムに深刻な問題を引き起こす可能性があります。

正しい知識と慎重な扱いによって、これらの問題を避けることができます。

○メモリリークの防止

ポインタを使って動的にメモリを割り当てた場合、そのメモリはプログラムが終了するまでまたは明示的に解放するまで残り続けます。

このため、不要になったメモリはdeleteを使って解放する必要があります。

また、ポインタが指すメモリを解放した後は、ポインタをnullptrに設定することで、無効なメモリアドレスへのアクセスを防ぐことができます。

○ポインタの誤用の避け方

ポインタの誤用を避けるためには、ポインタが常に有効なメモリアドレスを指していることを確認する必要があります。

未初期化ポインタの使用は避け、ポインタには適切なメモリアドレスを割り当てるか、nullptrで初期化することが重要です。

また、メモリを解放した後にそのポインタを使用しないようにすること、そしてポインタの範囲外アクセスを避けることも大切です。

これらの対策を講じることで、ポインタの誤用によるプログラムのクラッシュや不正な動作を防ぐことができます。

●ポインタのカスタマイズ方法

ポインタのカスタマイズは、C++プログラミングにおける高度な技術の一つです。

ポインタを使ってデータ構造をカスタマイズすることで、プログラムの効率と柔軟性を高めることができます。

ここでは、ポインタを用いたデータ構造のカスタマイズ方法とクラス内でのポインタの使用について説明します。

○ポインタを使ったデータ構造のカスタマイズ

ポインタを使用して独自のデータ構造を作成することは、C++プログラミングにおいて非常に重要です。

例えば、リンクリストや二分木などのデータ構造は、ポインタを使用して効率的に実装することができます。

#include <iostream>
using namespace std;

struct Node {
    int data;
    Node* next;
};

void printList(Node* n) {
    while (n != nullptr) {
        cout << n->data << " ";
        n = n->next;
    }
}

int main() {
    Node* head = new Node();
    Node* second = new Node();
    Node* third = new Node();

    head->data = 1;
    head->next = second;
    second->data = 2;
    second->next = third;
    third->data = 3;
    third->next = nullptr;

    printList(head);

    delete head;
    delete second;
    delete third;

    return 0;
}

このコードでは、Node構造体を定義し、各ノードが次のノードへのポインタを持つようにしています。

このようにポインタを利用することで、動的なデータ構造を効率的に管理することができます。

○クラスとポインタ

C++において、クラス内でポインタを使用することは一般的です。

特に、大きなデータ構造やリソースを扱う際にポインタは有効です。

#include <iostream>
using namespace std;

class MyClass {
public:
    int* data;

    MyClass(int size) { 
        data = new int[size]; 
    }

    ~MyClass() { 
        delete[] data; 
    }
};

int main() {
    MyClass myObject(10);

    for (int i = 0; i < 10; i++) {
        myObject.data[i] = i;
    }

    for (int i = 0; i < 10; i++) {
        cout << myObject.data[i] << " ";
    }

    return 0;
}

このコードでは、MyClassクラス内で整数配列のポインタdataを使用しています。

コンストラクタでメモリを割り当て、デストラクタでメモリを解放しています。

この方法により、クラスが大量のデータや複雑なデータ構造を効率的に管理することができます。

まとめ

この記事では、C++におけるポインタの基本から応用、注意点、そしてカスタマイズ方法に至るまでを詳細に解説しました。

ポインタはC++プログラミングにおいて非常に強力なツールであり、その適切な使用はプログラムの効率と柔軟性を大きく向上させます。

しかし、その強力さゆえに誤用すると重大な問題を引き起こす可能性があるため、正確な知識と慎重な使用が求められます。

本記事を通じて、C++におけるポインタの深い理解を得ることができればと思います。