Pythonで学ぶ!ポインタ渡しの10ステップチュートリアル

Pythonでポインタ渡しを理解し、スキルアップするためのガイドPython
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はじめに

Pythonで学ぶ!

ポインタ渡しの10ステップチュートリアルへようこそ。

Pythonのポインタ渡しをゼロから理解したい方のための詳細なガイドです。

10のステップに分けて、各関数を徹底的に解説し、使用例も豊富に示していきます。

●ステップ1:Pythonとポインタ渡しについて

Pythonにおけるポインタ渡しとは、関数に変数を渡す際に、その変数のアドレス(つまり、その変数がメモリのどこに存在するかを表す値)を渡すことを指します。

これにより、関数内でその変数に変更を加えると、関数外の変数も同様に変更されます。

この概念を理解するためには、Pythonのデータ型の可変性と不変性について理解する必要があります。

●ステップ2:Pythonにおける可変性と不変性

Pythonには可変性と不変性の2種類のデータ型が存在します。

可変性を持つデータ型(リスト、辞書など)は、値を変更できる性質を持ちます。

一方、不変性を持つデータ型(整数、浮動小数点数、文字列など)は、値が一度設定されると変更できません。

これらの違いを示すために、次に2つのサンプルコードを紹介します。

○サンプルコード1:可変性のデモンストレーション

# リストは可変性を持つ
list1 = [1, 2, 3]
list2 = list1
list2[0] = 100
print(list1)  # 出力:[100, 2, 3]

このコードでは、リスト(可変性を持つデータ型)の挙動を表しています。

list2にlist1を代入した後、list2の0番目の要素を変更しています。

この結果、list1の値も変更され、[100, 2, 3]と出力されます。

これは、list2にlist1のアドレスがコピーされ、同じメモリ上のデータを参照しているためです。

○サンプルコード2:不変性のデモンストレーション

# 整数は不変性を持つ
num1 = 10
num2 = num1
num2 = 100
print(num1)  # 出力:10

このコードでは、整数(不変性を持つデータ型)の挙動を表しています。

num2にnum1を代入した後、num2の値を変更しています。

しかし、num1の値は変更されず、10と出力されます。

これは、num2にnum1の値がコピーされ、別のメモリ上のデータを参照しているためです。

これらの例から、Pythonの可変性と不変性の違いを理解することができます。

●ステップ3:Pythonにおけるリストとポインタ渡し

Pythonのリストは可変性を持つため、ポインタ渡しの一例として挙げられます。

リストはその中身を変更することが可能で、それが他の変数や関数に影響を及ぼす場合があります。

○サンプルコード3:リストの参照の挙動

このコードではリストを使ってポインタ渡しをするコードを紹介しています。

この例ではリストの変数を別の変数に代入し、元のリストが変わると代入先も変わることを確認しています。

# リストの作成
list1 = [1, 2, 3]
# リストの参照
list2 = list1
# list1の変更
list1[0] = 10
# list2の表示
print(list2)

このコードを実行すると、list1の内容を変更した後にlist2を表示しても、list1と同じ内容が表示されます。

これはlist2list1のポインタを参照しているため、list1の変更がlist2に反映されるからです。

○サンプルコード4:リストに対する変更の挙動

次に、リストを引数として関数に渡す場合の挙動を確認します。

このコードではリストを引数に取る関数でリストを変更し、その影響が元のリストに及ぶことを表しています。

def change_list(list_to_change):
    list_to_change[0] = 'changed!'

my_list = [1, 2, 3]
change_list(my_list)
print(my_list)

このコードを実行すると、関数change_list内で変更されたリストの内容が、関数外のmy_listにも反映されることが確認できます。

これはchange_list関数にリストのポインタが渡されているためです。

●ステップ4:関数内でのポインタ渡し

先ほどの解説で見たように、Pythonではリストを引数とする関数にポインタが渡されます。

そのため、関数内でリストを変更すると、それが関数の外側にも影響を及ぼします。

○サンプルコード5:関数内でリストを変更する

このコードでは、関数内でリストの要素を変更して、その影響が関数外のリストにも及ぶことを示しています。

def add_element(input_list):
    input_list.append('new')

original_list = [1, 2, 3]
add_element(original_list)
print(original_list)

このコードを実行すると、add_element関数内で追加された要素が、関数を呼び出した後のoriginal_listにも反映されています。

これはリストがポインタ渡しにより関数に渡されているため、関数内での変更がそのまま関数外に影響を及ぼすためです。

●ステップ5:ポインタ渡しと値渡しの違い

それでは、次に進みましょう。

ステップ5では、ポインタ渡しと値渡しの違いを紹介します。

これらはプログラミングにおいて重要な概念で、関数の引数としてデータを渡す際の挙動を理解するために不可欠です。

○サンプルコード6:値渡しの挙動

下記のコードでは、値渡しを用いた関数の挙動を見てみましょう。

このコードでは、整数型の変数を関数に渡して、その挙動を観察しています。

def change_num(n):
    # 関数内で値を変更
    n = 200
    print(f"関数内:n = {n}")

# 変数定義
num = 100

print(f"関数呼び出し前:num = {num}")

# 関数呼び出し
change_num(num)

print(f"関数呼び出し後:num = {num}")

このコードを実行すると、次のような出力が得られます。

関数呼び出し前:num = 100
関数内:n = 200
関数呼び出し後:num = 100

関数内での変更が関数の外部に影響を及ぼさないことから、値渡しが行われていることがわかります。

○サンプルコード7:ポインタ渡しの挙動

下記のコードでは、ポインタ渡しを用いた関数の挙動を見てみましょう。

リスト型の変数を関数に渡し、その挙動を観察しています。

def change_list(lst):
    # 関数内で値を変更
    lst.append(200)
    print(f"関数内:lst = {lst}")

# 変数定義
my_list = [100]

print(f"関数呼び出し前:my_list = {my_list}")

# 関数呼び出し
change_list(my_list)

print(f"関数呼び出し後:my_list = {my_list}")

このコードを実行すると、次のような出力が得られます。

関数呼び出し前:my_list = [100]
関数内:lst = [100, 200]
関数呼び出し後:my_list = [100, 200]

関数内での変更が関数の外部にも影響を及ぼしていることから、ポインタ渡しが行われていることがわかります。

これらの挙動の違いを理解することは、Pythonでのプログラミングにおいて非常に重要です。

なぜなら、関数内でデータを変更したい場合や、変更を避けたい場合に、適切なデータ型とデータの渡し方を選択することができるからです。

●ステップ6:Pythonの辞書とポインタ渡し

それでは、次に進みましょう。

ステップ6では、Pythonの辞書型とポインタ渡しについて紹介します。

Pythonの辞書型は、キーと値のペアを保持するデータ構造で、その動的な特性から、様々な用途で使用されます。

また、辞書型はリスト同様、ポインタ渡しにより関数間で値が共有されることを覚えておきましょう。

○サンプルコード8:辞書に対する変更の挙動

下記のコードでは、辞書に対する変更の挙動を確認します。

このコードでは、辞書型の変数を関数に渡し、その挙動を観察しています。

def change_dict(d):
    # 関数内で値を変更
    d['key'] = 'changed'
    print(f"関数内:d = {d}")

# 変数定義
my_dict = {'key': 'original'}

print(f"関数呼び出し前:my_dict = {my_dict}")

# 関数呼び出し
change_dict(my_dict)

print(f"関数呼び出し後:my_dict = {my_dict}")

このコードを実行すると、次のような出力が得られます。

関数呼び出し前:my_dict = {'key': 'original'}
関数内:d = {'key': 'changed'}
関数呼び出し後:my_dict = {'key': 'changed'}

関数内での変更が関数の外部にも影響を及ぼしていることから、ポインタ渡しが行われていることがわかります。

辞書型の変数は、関数間で値が共有されることを意識する必要があります。

●ステップ7:クラスとインスタンスのポインタ渡し

ステップ7では、クラスとインスタンスにおけるポインタ渡しについて紹介します。

Pythonのクラスとインスタンスもポインタ渡しの対象となり、一つのインスタンスが複数の場所から参照され、変更されることがあります。

この機能は、オブジェクト指向プログラミングにおける重要な概念で、プログラムの柔軟性と再利用性を高める役割を果たします。

○サンプルコード9:クラスとインスタンスの挙動

下記のサンプルコードでは、クラスとインスタンスの挙動について確認します。

このコードでは、クラスのインスタンスを作成し、それを関数に渡すことで、ポインタ渡しが行われていることを確認します。

class MyClass:
    def __init__(self, value):
        self.value = value

def change_instance(obj):
    # 関数内で値を変更
    obj.value = 'changed'
    print(f"関数内:obj.value = {obj.value}")

# インスタンス生成
my_obj = MyClass('original')

print(f"関数呼び出し前:my_obj.value = {my_obj.value}")

# 関数呼び出し
change_instance(my_obj)

print(f"関数呼び出し後:my_obj.value = {my_obj.value}")

上記のコードを実行すると、次のような出力が得られます。

関数呼び出し前:my_obj.value = original
関数内:obj.value = changed
関数呼び出し後:my_obj.value = changed

この結果から、関数内でインスタンスの属性値を変更すると、関数外のインスタンスも影響を受けることがわかります。

つまり、Pythonのクラスとインスタンスもポインタ渡しにより、値が共有されていることが理解できます。

●ステップ8:注意点と対処法

ポインタ渡しの利便性を理解した上で、注意すべき点とその対処法について説明します。

Pythonのポインタ渡しは一見直感的ではないかもしれませんが、正しく理解し、適切に対処することで、思わぬバグを防ぎ、効率的なコードを書くことができます。

ポインタ渡しによる変更は元のオブジェクトに影響を与えます

関数内でオブジェクトを変更すると、その変更は元のオブジェクトに反映されます。

これは意図的な挙動であることもありますが、予期せぬ結果を引き起こすこともあります。

対処法

元のオブジェクトを変更せずに新しいオブジェクトを作成したい場合は、コピーを作成してから変更を加えます。

Pythonには標準ライブラリのcopyモジュールが用意されており、これを使用してオブジェクトのコピーを作成できます。

下記のサンプルコードでは、リストをコピーしてから変更を加え、元のリストが影響を受けないことを確認します。

import copy

def add_element(lst):
    lst_copy = copy.deepcopy(lst)
    lst_copy.append('new element')
    return lst_copy

original_list = ['apple', 'banana', 'cherry']

new_list = add_element(original_list)

print(f"original_list: {original_list}")
print(f"new_list: {new_list}")

このコードを実行すると、次のような結果が出力されます。

original_list: ['apple', 'banana', 'cherry']
new_list: ['apple', 'banana', 'cherry', 'new element']

この結果から、元のリストは影響を受けず、新しいリストに新たな要素が追加されていることがわかります。

不変のデータ型と可変のデータ型

Pythonでは、数値や文字列といった不変のデータ型と、リストや辞書といった可変のデータ型とが存在します。

これらはポインタ渡しの挙動に影響を及ぼします。

対処法

不変のデータ型はそのままの値を持つ新しいオブジェクトが作成され、可変のデータ型は参照先のオブジェクトが変更されます。

どのデータ型を使用するか、また、どのように操作するかによって、ポインタ渡しの挙動は変わります。

それぞれのデータ型の特性を理解し、適切に扱うことが重要です。

●ステップ9:応用例

これまでに学んだポインタ渡しの基礎知識を応用し、具体的な問題解決に活用してみましょう。

具体的には、Pythonで頻出するリストのソート問題を例に、ポインタ渡しを用いてどのように解決できるかを見ていきます。

リストのソートは、Pythonの標準関数であるsorted()を使うか、リスト型のメソッドであるsort()を使うことで実現できます。

しかし、これら二つの関数は似ているようで、挙動には重要な違いがあります。

その違いを理解することで、ポインタ渡しの理解を深めることができます。

○サンプルコード10:ポインタ渡しを活用したデータ操作

まず、下記のサンプルコードを見てみましょう。

ここでは、sorted()関数とsort()メソッドを使って同じリストをソートし、その結果を比較しています。

numbers = [5, 2, 3, 1, 4]

# sorted()を使ったソート
sorted_numbers = sorted(numbers)

print(f"original list: {numbers}")
print(f"sorted list: {sorted_numbers}")

# sort()を使ったソート
numbers.sort()

print(f"original list after sort(): {numbers}")

このコードでは、まず、リストnumbersをsorted()関数でソートし、結果を別のリストsorted_numbersに代入します。

その後、元のリストnumbersをsort()メソッドでソートしています。

このコードを実行すると、次のような結果が出力されます。

original list: [5, 2, 3, 1, 4]
sorted list: [1, 2, 3, 4, 5]
original list after sort(): [1, 2, 3, 4, 5]

この結果から、sorted()関数は元のリストを変更せず、ソートした結果を新しいリストとして返すことがわかります。

一方、sort()メソッドは元のリスト自体をソートします。

これは、sort()メソッドがリストのポインタを受け取り、その参照先のリストを直接ソートするためです。

ステップ10:まとめと次のステップ

以上で、Pythonにおけるポインタ渡しについての基本的な理解を深める10ステップが終了しました。

ここでは、ポインタ渡しとは何か、なぜそれが重要なのか、そしてその基本的な動作を理解しました。

さらに、Pythonにおけるポインタ渡しの特徴を理解し、それを利用した関数やメソッドの挙動の違いを理解しました。

そして最後には、具体的な応用例として、リストのソート問題を取り上げました。

Pythonの標準関数であるsorted()とリスト型のメソッドであるsort()は、ポインタ渡しの違いから挙動が異なるという事を確認しました。

これは、ポインタ渡しを理解することで、同じように見える関数やメソッドでも、その挙動の違いを理解し、適切に使用することができる一例です。

この一連の学習を通じて、プログラミングにおいてポインタの概念がどのように重要であるかを理解することができたことと思います。

特にPythonはポインタ渡しを自動的に行う言語のため、その理解は必須です。

そして次のステップとして、より高度なアプリケーションを作成する際に必要となる、クラスやオブジェクト、例外処理などの知識を身につけることをお勧めします。

これらの概念もまた、ポインタ渡しと同様にプログラミングの基本をなす重要な要素です。

最後に、ここで学んだ知識が皆さんのPythonプログラミングスキルの向上に貢献することを心から願っています。