C#で文字列を大文字・小文字に変換する方法5選

C#で文字列を大文字小文字に変換する方法を表すサンプルコードC#
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説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

基本的な知識があればカスタムコードを使って機能追加、目的を達成できるように作ってあります。

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はじめに

プログラミングでは、文字列の操作は基本中の基本です。

特にC#言語において、文字列を扱う技術は多岐にわたりますが、その中でも特に重要なのが大文字と小文字の変換です。

この記事では、C#を使った文字列の大文字・小文字への変換方法を初心者にも理解しやすく解説します。

ここで学ぶ基本的な技術は、今後のプログラミング学習において非常に役立つでしょう。

●C#で文字列を操作する基本

プログラミング言語C#では、文字列を操作するための多くのメソッドが用意されています。

文字列操作の基本を理解することは、C#を使った開発において非常に重要です。

文字列操作の基本をマスターすることで、データ処理やユーザーインターフェースの開発がぐっと簡単になります。

○文字列とは何か?

文字列とは、文字が連続して並んだものを指します。

C#では、文字列はダブルクォーテーション(” “)で囲まれた文字の集合として表されます。

例えば、”Hello, World!” は11文字からなる文字列です。C#での文字列は、string型で扱われます。

文字列は、プログラミングにおいて非常によく使用されるデータ型の一つであり、ユーザーからの入力を受け取ったり、メッセージを表示したりする際に頻繁に使用されます。

○C#での文字列操作の基本

C#で文字列を操作する基本的な方法として、文字列の結合、分割、検索、置換などがあります。

これらの操作は、stringクラスのメソッドを使って行われます。

たとえば、二つの文字列を結合するには + 演算子を使うことができます。

また、特定の文字列が含まれているかを調べるには Contains メソッドを使用します。

これらの基本的な操作を理解し、使いこなすことが、C#でのプログラミングの第一歩となります。

●文字列を大文字に変換する方法

C#において、文字列を大文字に変換することは非常に簡単です。

これを実現するためには、ToUpperというメソッドを使用します。

このメソッドは、文字列型のインスタンスに対して呼び出され、そのインスタンスのすべての文字を大文字に変換した新しい文字列を返します。

この操作は、特にフォームの入力値の正規化や、大文字と小文字を区別しない検索などに役立ちます。

○サンプルコード1:ToUpperメソッドの使用

下記のサンプルコードでは、小文字の文字列を大文字に変換しています。

このコードではToUpperメソッドを使って、文字列 “hello world” を “HELLO WORLD” に変換しています。

string original = "hello world";
string upperCase = original.ToUpper();
Console.WriteLine(upperCase);

この例では、まずoriginal変数に小文字の文字列 “hello world” を代入しています。

次に、ToUpperメソッドを呼び出し、その結果をupperCase変数に代入しています。

最後に、Console.WriteLineを使って変換された文字列をコンソールに出力しています。

実行すると、”HELLO WORLD” という結果が得られます。

○サンプルコード2:カルチャを考慮した大文字変換

C#では、カルチャ(文化的なコンテキスト)に基づいて文字列を大文字に変換することもできます。

これは、特定の言語や地域における大文字・小文字の規則を適用するために重要です。

例えば、トルコ語では、小文字の ‘i’ を大文字に変換すると ‘İ’ になりますが、これは英語の ‘I’ とは異なります。

下記のサンプルコードでは、トルコ語のカルチャを指定して、小文字の ‘i’ をトルコ語の大文字規則に従って変換しています。

string original = "istanbul";
CultureInfo turkish = new CultureInfo("tr-TR");
string upperCase = original.ToUpper(turkish);
Console.WriteLine(upperCase);

この例では、CultureInfoクラスを使用してトルコ語のカルチャ情報を作成し、ToUpperメソッドにこの情報を引数として渡しています。

その結果、”İSTANBUL” という文字列が得られます。

これは、単純に ToUpper メソッドを使用した場合の “ISTANBUL” とは異なる結果です。

このように、C#の文字列操作ではカルチャを考慮することが重要です。

●文字列を小文字に変換する方法

C#で文字列を小文字に変換するプロセスは、大文字に変換するのと非常に似ています。

この操作は、特にユーザー入力の正規化や、大文字と小文字を区別しない検索処理において有用です。

C#における小文字への変換は、ToLowerメソッドを使用して行います。

このメソッドは、文字列型のインスタンスに対して呼び出され、そのインスタンスのすべての文字を小文字に変換した新しい文字列を返します。

○サンプルコード3:ToLowerメソッドの使用

下記のサンプルコードでは、大文字の文字列を小文字に変換しています。

このコードではToLowerメソッドを使って、文字列 “HELLO WORLD” を “hello world” に変換しています。

string original = "HELLO WORLD";
string lowerCase = original.ToLower();
Console.WriteLine(lowerCase);

この例では、まずoriginal変数に大文字の文字列 “HELLO WORLD” を代入しています。

次に、ToLowerメソッドを呼び出し、その結果をlowerCase変数に代入しています。

最後に、Console.WriteLineを使って変換された文字列をコンソールに出力しています。

実行すると、”hello world” という結果が得られます。

○サンプルコード4:カルチャを考慮した小文字変換

C#では、カルチャに基づいて文字列を小文字に変換することも可能です。

これは、特定の言語や地域における大文字・小文字の規則を適用するために重要です。

例えば、トルコ語では、大文字の ‘I’ を小文字に変換すると ‘ı’ になりますが、これは英語の ‘i’ とは異なります。

下記のサンプルコードでは、トルコ語のカルチャを指定して、大文字の ‘I’ をトルコ語の小文字規則に従って変換しています。

string original = "İSTANBUL";
CultureInfo turkish = new CultureInfo("tr-TR");
string lowerCase = original.ToLower(turkish);
Console.WriteLine(lowerCase);

この例では、CultureInfoクラスを使用してトルコ語のカルチャ情報を作成し、ToLowerメソッドにこの情報を引数として渡しています。

その結果、”ıstanbul” という文字列が得られます。

これは、単純に ToLower メソッドを使用した場合の “istanbul” とは異なる結果です。

このように、C#の文字列操作ではカルチャを考慮することが重要です。

●大文字と小文字の変換を応用する

C#での大文字と小文字の変換は、基本的な文字列操作ですが、様々な応用が可能です。

これらの変換方法は、特にユーザー入力の正規化、データの一貫性を保つための処理、検索機能の実装など、多くのシナリオで役立ちます。

例えば、ユーザーからの入力を処理する際に、入力値の大文字と小文字を区別しないように正規化することで、より堅牢なアプリケーションを作成することができます。

また、データベースからのデータ取得や比較を行う際にも、これらの操作を適用することで、一貫性のある結果を得ることができます。

○サンプルコード5:ユーザー入力の正規化

下記のサンプルコードでは、ユーザーからの入力を小文字に変換して、一貫性を保つ方法を表しています。

このコードは、ユーザーが異なる大文字小文字の形式で入力したとしても、一貫した形式で処理することができます。

string userInput = "HeLLo WorLD";
string normalizedInput = userInput.ToLower();
Console.WriteLine(normalizedInput);

この例では、userInput変数にユーザーが入力した文字列 “HeLLo WorLD” を代入しています。

次に、ToLowerメソッドを使ってこの文字列を小文字に変換し、normalizedInput変数に代入しています。

最後に、Console.WriteLineを使って正規化された文字列をコンソールに出力しています。

実行すると、”hello world” という結果が得られます。

これにより、ユーザーが入力した文字列の大文字小文字に関わらず、一貫した形式で処理することが可能になります。

●注意点と対処法

C#で文字列の大文字や小文字を変換する際には、いくつかの注意点があります。

これらの注意点を理解し、適切な対処法を講じることで、プログラムのバグや予期せぬ挙動を防ぐことができます。

○大文字小文字変換時のカルチャ依存の問題

大文字小文字の変換は、言語や地域によって異なるルールに従う場合があります。

例えば、トルコ語では、英語の ‘i’ と ‘I’ の間には別の文字が存在します。

これを無視すると、トルコ語を扱う際に誤った結果を生じる可能性があります。

この問題を解決するためには、変換を行う際に適切なカルチャを指定することが重要です。

C#では CultureInfo クラスを使用して、特定のカルチャに基づいた文字列操作を行うことができます。

変換の際に適切なカルチャを指定することで、言語や地域特有のルールに従った正確な変換が可能になります。

○文字列の不変性について

C#では、文字列は不変(immutable)です。

これは、一度作成された文字列は変更できないことを意味します。

文字列の大文字や小文字への変換を行う際には、元の文字列は変更されず、新しい文字列が生成されます。

この挙動を理解しておくことは、メモリ使用量やパフォーマンスに関わる重要な要素です。

例えば、下記のコードでは、元の文字列 original は変更されず、新しい文字列 modified が生成されています。

string original = "Hello World";
string modified = original.ToLower();
Console.WriteLine("Original: " + original);
Console.WriteLine("Modified: " + modified);

このコードを実行すると、original 変数の値は “Hello World” のまま変わらず、modified 変数には新しい小文字化された文字列 “hello world” が格納されます。

このように、文字列操作を行う際には、新しい文字列が生成されることを常に意識する必要があります。

まとめ

この記事では、C#での文字列を大文字や小文字に変換する方法を初心者向けに詳細に解説しました。

文字列の操作は、プログラミングにおいて非常に基本的で重要なスキルです。

C#における ToUpperToLower メソッドを使用することで、簡単に文字列を大文字や小文字に変換することができます。

また、これらのメソッドを使用する際には、カルチャ依存の問題や文字列の不変性を理解し、適切に対応することが重要です。

これらの知識を身につけることで、C#を使用したプログラミングにおける文字列操作の理解が深まり、より堅牢で効率的なコードを書くことができるようになります。

今後のプログラミング学習において、これらの知識が役立つことを願っています。