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【COBOL】CLASS句の初心者向けガイド!基礎から応用まで7ステップ

COBOLでCLASS句の基本と応用を学ぶ初心者向けのガイド COBOL
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

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はじめに

COBOL(Common Business-Oriented Language)は、ビジネスでのデータ処理や報告作業に特化したプログラミング言語です。

この記事を読むことで、COBOLの基本的な概念、特にCLASS句の使い方とその応用について理解を深めることができます。

初心者でも分かりやすいように、COBOLの歴史から現代での使用方法まで、段階を追って解説します。

サンプルコードを通じて、COBOLの基本的な文法や構造を学び、実践的なスキルを身につけることを目指します。

●COBOLとは

COBOLは1959年に開発されたプログラミング言語で、特に金融機関や政府機関などで広く使われています。

その特徴は、英語に近い文法を持ち、読みやすく、理解しやすいことです。

初心者にとっても学びやすい言語とされており、ビジネスアプリケーションの開発において重要な役割を果たしています。

COBOLは、データベースの操作、バッチ処理、レポート生成などの機能を提供し、大規模なデータ処理に適しています。

COBOLのプログラムは、通常、次の4つに構成されます。

  1. IDENTIFICATION DIVISION(識別区分): プログラムの名前や作成者などの基本情報を記述します。
  2. ENVIRONMENT DIVISION(環境区分): プログラムが実行されるコンピュータの環境に関する情報を記述します。
  3. DATA DIVISION(データ区分): プログラムで使用するデータの構造を定義します。ここでCLASS句がよく使用されます。
  4. PROCEDURE DIVISION(手続き区分): プログラムの実行手順を記述します。

特に、DATA DIVISIONでは、データ項目の型やサイズを定義し、プログラムでのデータ処理方法を決定します。

CLASS句は、この部分でデータの種類や特性を定義する際に用いられる重要な要素です。

例えば、特定の文字列や数値の範囲を指定することができます。

●CLASS句の基本

COBOLにおけるCLASS句は、データ項目の分類を定義するために使われる重要な要素です。

この句は、特定のデータが持つべき特性や範囲を指定することで、データの整合性を保つのに役立ちます。

たとえば、数字のみ、文字のみ、または特定の文字列パターンに一致するデータを識別するために使用されます。

これにより、プログラムが予期しないデータ型に対応する際のエラーを防ぐことができます。

○CLASS句の概要

CLASS句は、COBOLのDATA DIVISION内で使用され、変数の定義の一部として記述されます。

この句を使用することで、プログラマはデータ項目が特定のクラスに属することを明示的に表すことができ、それによってデータの正確性とプログラムの信頼性が向上します。

CLASS句の一般的な構文は次の通りです。

01 変数名 PIC X(10) CLASS 文字列パターン.

ここで、01はレベル番号を、変数名は変数の名前を、PIC X(10)は変数の型と長さを、CLASS句は変数が属するべきクラスを指定します。

文字列パターンは、その変数が満たすべき具体的な条件を示します。

この句の使用を通じて、データの整合性を保つだけでなく、後のプログラムの段階でのデータ処理の効率化にも寄与します。

正確なデータ型を事前に定義しておくことで、プログラムの実行時に型変換やエラーチェックの手間を減らすことができるのです。

○サンプルコード1:CLASS句の基本形

次に、CLASS句の基本的な使用法を表す簡単なサンプルコードを紹介します。

この例では、ある変数が数字のみを含むことを保証するCLASS句を使用します。

01 数字データ PIC X(5) CLASS NUMERIC.

このコードでは、01 数字データという名前の変数が定義されています。

PIC X(5)は、この変数が最大で5文字の長さを持つことを表しており、CLASS NUMERICはこの変数が数値のみを含むべきであることを指定しています。

このようにCLASS句を用いることで、変数数字データが数値のみを含むことが保証され、プログラムの信頼性が向上します。

このコードを実行すると、数字データ変数は数値のみを受け入れ、それ以外のデータ型が入力された場合にはエラーが発生します。

●CLASS句の使い方

COBOLのプログラミングにおいて、CLASS句はデータの種類を定義するために重要な役割を果たします。

この句は、特定の文字セットが入力されたデータ項目に適用されるかどうかを判定するために使用されます。

例えば、あるデータ項目が数字のみ、または特定の文字のみを含むかどうかを判定する際にCLASS句が活用されます。

○サンプルコード2:数値データの分類

数値データを分類するためにCLASS句を使用する例を見てみましょう。

ここでは、’0’から’9’までの数字のみを含むデータ項目を識別するCLASSを定義します。

下記のサンプルコードは、数値データを分類し、そのデータが数値のみで構成されているかを確認する方法を表しています。

CLASS 数字 IS '0' THRU '9'.

DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 データ項目 PIC X(10).

PROCEDURE DIVISION.
    MOVE '12345' TO データ項目.
    IF データ項目 IS NUMERIC
        DISPLAY 'データ項目は数値です。'
    ELSE
        DISPLAY 'データ項目は数値ではありません。'

このコードでは、まず’数字’というCLASSを定義し、その後でデータ項目に’12345’という値を代入しています。

IF文を使用して、このデータ項目が数値のみで構成されているかを確認しています。

結果として、’データ項目は数値です。’というメッセージが表示されます。

○サンプルコード3:文字列データの分類

文字列データを分類する場合も、CLASS句は大いに役立ちます。

例えば、特定のアルファベットのみを含むデータ項目を識別するために使用できます。

下記のサンプルコードでは、アルファベットの大文字のみを含むデータ項目を分類する方法を表しています。

CLASS 大文字 IS 'A' THRU 'Z'.

DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 データ項目 PIC X(10).

PROCEDURE DIVISION.
    MOVE 'HELLO' TO データ項目.
    IF データ項目 IS ALPHABETIC-UPPER
        DISPLAY 'データ項目は大文字のアルファベットです。'
    ELSE
        DISPLAY 'データ項目は大文字のアルファベットではありません。'

このコードでは、’大文字’というCLASSを定義し、’HELLO’という値をデータ項目に代入しています。

その後、IF文を使用してこのデータ項目が大文字のアルファベットのみで構成されているかを確認しています。

結果として、’データ項目は大文字のアルファベットです。’というメッセージが表示されます。

●CLASS句の応用例

COBOLのCLASS句は、基本的な使用法を超えて、より複雑なデータ構造や処理にも応用することができます。

例えば、異なる種類のデータを扱う場合や、特定の条件に基づいてデータを処理する際にCLASS句を使用することで、プログラムの柔軟性と効率が向上します。

応用例としては、複数のデータ型を組み合わせた複雑なデータ構造の識別や、特定のパターンに基づいてデータを分類する場合などが挙げられます。

これらの応用例では、CLASS句を使って特定の文字パターンやデータ形式を定義し、それに基づいてプログラム内でのデータ処理を行います。

例えば、日付や電話番号のような特定の形式を持つ文字列データを識別するためにCLASS句を使用することができます。

また、データ入力の検証やエラーチェックにも役立ち、データの整合性を保つのに重要な役割を果たします。

○サンプルコード4:複雑なデータ構造の分類

複雑なデータ構造を分類するためにCLASS句を使用する例を見てみましょう。

下記のサンプルコードは、日付形式のデータを識別するためにCLASS句を定義し、それを使用してデータ項目が日付形式に適合しているかどうかをチェックする方法を表しています。

CLASS 数字 IS '0' THRU '9'.
CLASS ハイフン IS '-'.

DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 日付データ PIC X(10).

PROCEDURE DIVISION.
    MOVE '2023-12-15' TO 日付データ.
    IF 日付データ(1:4) IS NUMERIC AND 日付データ(5:1) IS ハイフン AND
       日付データ(6:2) IS NUMERIC AND 日付データ(8:1) IS ハイフン AND
       日付データ(9:2) IS NUMERIC
        DISPLAY '日付データは正しい形式です。'
    ELSE
        DISPLAY '日付データは正しい形式ではありません。'

このコードでは、数字とハイフンのCLASSを定義し、日付データがYYYY-MM-DDの形式に適合しているかをチェックしています。

このような形式のチェックは、データの整合性を保つために重要です。

○サンプルコード5:CLASS句を使ったデータ処理

CLASS句を使用したデータ処理の例として、特定の条件に基づいてデータを選択的に処理する場合を考えてみましょう。

下記のサンプルコードでは、入力されたデータが特定の数値範囲に含まれているかどうかを判断し、それに基づいて処理を行います。

CLASS 低温度 IS '0' THRU '4'.
CLASS 高温度 IS '5' THRU '9'.

DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 温度データ PIC X.

PROCEDURE DIVISION.
    MOVE '7' TO 温度データ.
    IF 温度データ IS 高温度
        DISPLAY '警告:高温度です。'
    ELSE IF 温度データ IS 低温度
        DISPLAY '注意:低温度です。'
    ELSE
        DISPLAY '温度データは正常範囲内です。'

このコードでは、低温度と高温度のCLASSを定義し、温度データがこれらの範囲に含まれているかどうかをチェックしています。

このようにCLASS句を利用することで、条件に基づいた柔軟なデータ処理が可能になります。

●注意点と対処法

COBOLプログラミングにおけるCLASS句の使用にはいくつか注意すべき点があります。

特に、正確なデータの取り扱いとプログラムの安定性を確保するためには、特定の注意点を理解し、適切な対処法を用いることが重要です。

○エラーハンドリングの方法

エラーハンドリングは、プログラムにおいて予期しない状況やエラーが発生した際に、それを適切に処理し、プログラムの安定性を保つための重要なプロセスです。

COBOLでは、エラーハンドリングを実装するために、特定の構文や命令が用意されています。

下記のサンプルコードは、CLASS句を使用したデータ処理におけるエラーハンドリングの一例を表しています。

DATA DIVISION.
WORKING-STORAGE SECTION.
01 データ項目 PIC X(10) VALUE SPACES.
01 エラーコード PIC 9 VALUE 0.

PROCEDURE DIVISION.
    PERFORM データ処理
    EVALUATE エラーコード
        WHEN 1
            DISPLAY 'エラー:データ形式不正'
        WHEN OTHER
            DISPLAY 'データ処理完了'
    END-EVALUATE.

データ処理.
    MOVE 'ABC123' TO データ項目.
    IF データ項目 IS NOT NUMERIC
        MOVE 1 TO エラーコード.

このコードでは、データ項目が数値でない場合にエラーコードをセットし、それに基づいてエラーメッセージを表示しています。

このようなエラーハンドリングの実装により、データの不整合や予期しないエラーに対処することが可能になります。

○最適なコーディング慣行

COBOLプログラミングにおける最適なコーディング慣行には、コードの可読性、再利用性、そして保守性の向上が含まれます。

特にCLASS句を使用する際には、明確で簡潔な命名規則を適用し、プログラム内でのデータタイプや機能の意図が容易に理解できるようにすることが重要です。

また、プログラムの各部分を適切にモジュール化し、再利用可能なコードを作成することで、開発の効率化とプログラムの品質向上を図ることができます。

さらに、定期的なコードレビューやリファクタリングを行い、プログラムの品質を維持し、改善することも重要です。

これにより、エラーの早期発見、プログラムの効率化、そして将来の拡張やメンテナンスが容易になります。

プログラミングにおけるこれらの慣行は、CLASS句の使用に限らず、COBOLプログラミング全般にわたって重要です。

まとめ

この記事では、COBOLプログラミングにおけるCLASS句の基本から応用までを詳しく解説しました。

CLASS句は、データの種類を定義するための強力なツールであり、特にCOBOLにおいて重要な役割を果たします。

COBOLプログラミングの学習者や実践者は、CLASS句の機能を理解し、適切に使用することで、より効果的で堅牢なプログラムを作成することができるでしょう。

この記事が、COBOLプログラミングの基礎を学ぶ初心者や、既存の知識をさらに深めたい経験者にとって有用なガイドになれば幸いです。