JavaScriptのfindIndexで複数要素を一度に検索する8つの方法

JavaScriptのfindIndexメソッドを使った複数要素の検索方法JS
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●findIndexメソッドとは

プログラミング初心者の方から実務で活躍されている方まで、JavaScriptを使う上で配列の操作は欠かせません。

特に、配列内の要素を検索する場面は多く、効率的に目的の要素を見つけ出すことが求められます。

そんな時に活躍するのがfindIndexメソッドです。

findIndexメソッドは、配列内の要素を1つずつチェックし、指定された条件に合致する最初の要素のインデックス(添字)を返してくれます。

条件に合う要素が見つからない場合は-1を返します。

単純な配列の検索であれば、findIndexメソッドを使えば簡単に目的の要素を見つけ出すことができるでしょう。

しかし、実務では複数の条件を組み合わせた検索や、連想配列(オブジェクト配列)の検索など、より複雑なシナリオに遭遇することも少なくありません。

そんな時、findIndexメソッドをどのように活用すればいいのでしょうか?

この記事では、findIndexメソッドの基本的な使い方から、複数条件の検索、連想配列の検索、さらには応用的な使い方まで、実践的なサンプルコードを交えながら詳しく解説していきます。

findIndexメソッドを使いこなすことで、配列操作のスキルを向上させ、開発効率を大幅にアップさせることができるでしょう。

それでは、まずはfindIndexメソッドの基本的な使い方から見ていきましょう。

○findIndexメソッドの基本的な使い方

findIndexメソッドは、配列に対して使用するメソッドの1つで、指定された条件に合致する最初の要素のインデックスを返します。

インデックスとは、配列内の要素の位置を表す数値で、0から始まります。

findIndexメソッドの基本的な構文はこのようになります。

array.findIndex(callback(element[, index[, array]])[, thisArg])

callbackは、配列の各要素に対して実行されるテスト関数です。

callbackには、次の引数が渡されます。

  • element -> 現在処理されている配列の要素
  • index (optional) -> 現在処理されている配列の要素のインデックス
  • array (optional) -> findIndexメソッドが呼び出された配列

thisArg (optional)は、callbackを実行する際にthisキーワードとして使用される値です。

findIndexメソッドは、callbackが真(true)を返す最初の要素のインデックスを返します。そのような要素が見つからない場合は-1を返します。

○サンプルコード1:シンプルな要素検索

早速、findIndexメソッドを使った簡単な例を見てみましょう。

次のコードでは、数値の配列から、10より大きい最初の要素のインデックスを取得しています。

const numbers = [5, 8, 12, 15, 20];
const index = numbers.findIndex(num => num > 10);
console.log(index); // 出力: 2

numbersは数値の配列で、findIndexメソッドのcallbackには、アロー関数(num => num > 10)を渡しています。

この関数は、配列の各要素(num)が10より大きいかどうかをチェックします。

実行結果は2となります。

これは、配列numbers内で最初に10より大きい要素が見つかったのが、インデックス2の位置にある12だからです。

●複数要素の検索方法

前章では、findIndexメソッドを使った単純な要素の検索方法を解説してきました。

しかし、実際の開発シナリオでは、もっと複雑な条件に基づいて要素を検索する必要があることも多いですよね。

例えば、ある条件を満たす要素が複数ある場合、最初に見つかった要素だけでなく、条件に合致するすべての要素のインデックスを取得したいこともあるでしょう。

また、配列の最後から検索を始めたり、要素のプロパティを指定して検索したりといった、より高度な検索ニーズもあるかもしれません。

そんな時、findIndexメソッドをどのように活用すればいいのでしょうか?

ここからは、複数の要素を検索するための様々なテクニックを、実践的なサンプルコードとともに解説していきます。

これらのテクニックを身につけることで、配列操作のスキルがグンと上がること間違いなしです。

コードの可読性や保守性も向上するので、チーム内でも活躍できるエンジニアになれるでしょう。

それでは、さっそく複数要素の検索方法を見ていきましょう!

○サンプルコード2:複数条件によるフィルタリング

最初の例は、複数の条件を組み合わせて要素を検索する方法です。

ここでは、ある範囲内の数値であり、かつ特定の条件を満たす要素を見つけ出してみましょう。

const numbers = [5, 12, 8, 130, 44];

const index = numbers.findIndex(num => num >= 10 && num < 100);
console.log(index); // 出力: 1

この例では、numbersという数値の配列があります。

findIndexメソッドのcallbackには、10以上100未満の数値を見つけ出す条件を指定しています。

実行結果は1となります。

これは、配列内で最初に条件を満たす要素が、インデックス1の位置にある12だからです。

複数の条件を組み合わせることで、より絞り込んだ検索が可能になります。

論理演算子の&&(かつ)や||(または)を使えば、さらに複雑な条件を表現できるので、色々と試してみると面白いですよ。

○サンプルコード3:後ろから要素を検索

次は、配列の後ろから要素を検索する方法です。

findIndexメソッドは、デフォルトでは配列の先頭から検索を開始しますが、時には後ろから検索したいこともあるでしょう。

そんな時は、スプレッド演算子(…)とreverse()メソッドを組み合わせると、簡単に実現できます。

const fruits = ['apple', 'banana', 'orange', 'banana', 'grape'];

const index = [...fruits].reverse().findIndex(fruit => fruit === 'banana');
console.log(fruits.length - 1 - index); // 出力: 3

fruitsは果物の配列で、’banana’という要素が複数含まれています。

ここでは、最後に出現する’banana’のインデックスを求めています。

スプレッド演算子[…fruits]で配列のコピーを作成し、reverse()メソッドで要素の順序を反転させています。

そして、findIndexメソッドを使って’banana’を検索しています。

最後に、fruits.length – 1 – indexという計算式で、元の配列における’banana’のインデックスを求めています。

配列を反転させるという一手間加えることで、後ろから要素を検索することができました。

このテクニックは、他にも応用できる場面がありそうですね。

○サンプルコード4:要素のプロパティを取得

オブジェクトの配列から、特定のプロパティを指定して要素を検索したい場面もあるでしょう。

そんな時は、findIndexメソッドのcallbackで要素のプロパティを指定すればOKです。

const users = [
  { id: 1, name: 'Alice', age: 25 },
  { id: 2, name: 'Bob', age: 30 },
  { id: 3, name: 'Carol', age: 35 },
];

const index = users.findIndex(user => user.age > 30);
console.log(index); // 出力: 2

ここでは、usersというユーザー情報のオブジェクトの配列があります。

各オブジェクトには、id、name、ageというプロパティがあります。

findIndexメソッドのcallbackでは、user.age > 30という条件を指定し、年齢が30より大きいユーザーを検索しています。

その結果、インデックス2の位置にある、ageが35の’Carol’が見つかりました。

このように、要素がオブジェクトである場合も、プロパティを指定することで目的の要素を検索できます。

実務でもよく使う場面が多いので、ぜひ覚えておきましょう。

○サンプルコード5:ネストされた配列の検索

最後は、ネストされた配列(配列の中に配列がある構造)から要素を検索する方法です。

これは、二次元配列とも呼ばれ、表形式のデータを扱う際などに出てきます。

ネストされた配列から要素を検索するには、findIndexメソッドを2回使用します。

外側の配列で1回目のfindIndexを使い、内側の配列でも再度findIndexを使うことで、目的の要素を見つけ出せます。

const matrix = [
  [1, 2, 3],
  [4, 5, 6],
  [7, 8, 9],
];

const rowIndex = matrix.findIndex(row => row.findIndex(num => num === 6) !== -1);
const colIndex = matrix[rowIndex].findIndex(num => num === 6);
console.log(rowIndex, colIndex); // 出力: 1 2

matrixは、数値の二次元配列です。ここでは、数値6がどの行、どの列に位置するかを求めています。

まず、matrix.findIndexで各行(row)を処理します。

このcallbackの中で、さらにrow.findIndexを使って、数値6が含まれる行を特定しています。

row.findIndexの結果が-1でない(つまり、6が見つかった)行のインデックスが、rowIndexに格納されます。

次に、matrix[rowIndex]で6が見つかった行を取り出し、その行に対してもう一度findIndexを使って、6のある列のインデックスを求めています。

これで、数値6の位置が(rowIndex, colIndex) = (1, 2)であることがわかりました。

ネストされた配列の検索は、少しわかりにくいかもしれません。

でも、データの構造を意識しながらfindIndexメソッドを使えば、スッキリと書けるはずです。

今後、表形式のデータを扱う機会があったら、ぜひ試してみてくださいね。

●連想配列(オブジェクト配列)の検索

これまでは、数値や文字列の配列から要素を検索する方法を解説してきました。

ただ、実際の開発現場では、もっと複雑なデータ構造を扱うことも多いですよね。

その代表的な例が、連想配列(オブジェクト配列)です。

連想配列は、キーと値のペアを要素として持つ配列で、キーを指定して値にアクセスできるのが特徴です。

例えば、ユーザー情報を管理する際に、各ユーザーをオブジェクトとして表現し、それらを配列に格納するようなケースがあります。

そんな時、特定の条件を満たすユーザーを見つけ出すために、findIndexメソッドが大活躍するんです。

ただ、連想配列の検索は、普通の配列とは少し勝手が違うので、注意が必要です。

オブジェクトのプロパティを正しく指定できないと、思わぬバグに悩まされることも…。

ここからは、連想配列におけるfindIndexメソッドの使い方を、実践的なサンプルコードとともにわかりやすく解説していくので、しっかり身につけていきましょう!

きっと、JavaScriptのスキルアップにも繋がるはずです。

コードの可読性や保守性を高めるコツも学べるので、チーム内でも頼れるエンジニアになれるかもしれません。

それでは、連想配列の検索方法を一緒に探っていきましょう!

○サンプルコード6:オブジェクトの特定プロパティによる検索

まずは、シンプルな連想配列の検索から始めましょう。

ここでは、配列内のオブジェクトから、特定のプロパティを指定して要素を見つけ出します。

const users = [
  { id: 1, name: 'Alice', age: 25, gender: 'female' },
  { id: 2, name: 'Bob', age: 30, gender: 'male' },
  { id: 3, name: 'Carol', age: 35, gender: 'female' },
];

const index = users.findIndex(user => user.gender === 'male');
console.log(index); // 出力: 1

この例では、usersという連想配列があり、各要素はidやname、age、genderといったプロパティを持つオブジェクトです。

findIndexメソッドのcallbackでは、user.gender === ‘male’という条件を指定し、genderプロパティが’male’である要素を検索しています。

その結果、インデックス1の位置にある、gender: ‘male’のオブジェクトが見つかりました。

このように、オブジェクトのプロパティを直接指定することで、目的の要素を検索できます。

プロパティ名を間違えないように注意しながら、色々な条件で試してみると面白いですよ。

○サンプルコード7:ネストされたオブジェクトの検索

次は、もう一歩進んで、ネストされたオブジェクトの検索に挑戦してみましょう。

ネストされたオブジェクトとは、オブジェクトのプロパティの値として、さらにオブジェクトが含まれるような構造のことです。

const posts = [
  { id: 1, title: 'Post 1', author: { name: 'Alice', age: 25 } },
  { id: 2, title: 'Post 2', author: { name: 'Bob', age: 30 } },
  { id: 3, title: 'Post 3', author: { name: 'Carol', age: 35 } },
];

const index = posts.findIndex(post => post.author.age > 30);
console.log(index); // 出力: 2

ここでは、postsという投稿データの連想配列を扱っています。

各投稿オブジェクトは、idやtitleに加えて、authorというプロパティを持っています。

さらに、authorの値として、nameとageを持つオブジェクトが設定されています。

findIndexメソッドのcallbackでは、post.author.age > 30という条件を指定し、投稿者(author)の年齢(age)が30より大きい要素を検索しています。

その結果、インデックス2の位置にある、authorのageが35の投稿オブジェクトが見つかりました。

ネストされたオブジェクトの場合、プロパティにアクセスするためにドット記法(.)を連ねて記述する必要があります。

post.author.ageのように、一段階ずつプロパティを辿っていく感じですね。

最初は慣れないかもしれませんが、データ構造をしっかり把握していれば、スムーズに書けるようになるはずです。

実際の開発でも、こうした複雑なデータ構造に出会うことは多いので、しっかりマスターしておきたいところです。

●よくあるエラーと対処法

これまで、findIndexメソッドを使った様々な検索方法を学んできました。

実践的なサンプルコードを手掛かりに、配列や連想配列から目的の要素を見つけ出す方法が身についてきたのではないでしょうか。

でも、実際にコードを書いていると、思わぬエラーに遭遇することもありますよね。

特に、findIndexメソッドを使っていて「あれ?思った通りに動かないぞ…」なんて経験、ありませんか?

そんな時、エラーメッセージをしっかり読み解くことが大切です。

エラーの原因を特定できれば、適切な対処法も見えてくるはずです。

ここからは、findIndexメソッドを使っていて遭遇しがちなエラーと、その対処法を3つ紹介します。

コードを書く際の参考にしてみてくださいね。

きっと、バグに悩まされることが減って、スムーズに開発を進められるようになります。

デバッグのスキルを身につけることは、エンジニアとしてのレベルアップにも繋がります。

それでは、よくあるエラーと対処法を見ていきましょう!

○findIndexメソッドが見つからない場合

まず最初によく遭遇するのが、findIndexメソッドが見つからないというエラーです。

こんなエラーメッセージを目にしたことはありませんか?

TypeError: array.findIndex is not a function

このエラーが発生する原因は、主に2つあります。

1つ目は、findIndexメソッドを呼び出そうとしている対象が配列ではない場合です。

findIndexメソッドは配列に対して使用するメソッドなので、配列以外のオブジェクトに対して呼び出すとエラーになります。

2つ目は、古いバージョンのJavaScriptを使用している場合です。

findIndexメソッドは、ECMAScript 2015(ES6)で導入された比較的新しいメソッドなので、古い環境では使えないことがあります。

対処法としては、まず対象が配列であることを確認しましょう。

typeof演算子を使えば、変数のデータ型を調べられます。

const array = [1, 2, 3];
console.log(typeof array); // 出力: "object"
console.log(Array.isArray(array)); // 出力: true

arrayは配列なので、typeofの結果は”object”になります。

さらに、Array.isArray()メソッドを使えば、配列かどうかを直接チェックできます。

次に、JavaScriptのバージョンを確認してみましょう。

コンソールで次のコードを実行すれば、現在の環境で使えるJavaScriptのバージョンがわかります。

console.log(typeof Array.prototype.findIndex); // 出力: "function"

findIndexメソッドが使える環境なら、”function”と表示されるはずです。

“undefined”と表示された場合は、古いバージョンのJavaScriptを使っている可能性が高いので、バージョンアップを検討しましょう。

エラーの原因を特定できれば、対処法も見えてくるはずです。

コードを書く際は、エラーメッセージをしっかり読み解くことを心がけてくださいね。

○findIndexメソッドがundefinedを返す場合

次によくあるのが、findIndexメソッドを呼び出したのに、期待した結果が得られない場合です。

具体的には、findIndexメソッドがundefinedを返してしまうパターンですね。

const array = [1, 2, 3];
const index = array.findIndex(num => num > 5);
console.log(index); // 出力: -1

この例では、配列arrayの中に5より大きい要素がないため、findIndexメソッドは条件に合致する要素を見つけられません。

その場合、findIndexメソッドは-1を返します。

undefinedを返すケースというと、そもそもfindIndexの使い方が間違っているパターンもあります。

例えば、callbackを指定し忘れたり、callbackの書き方が誤っていたりすると、undefinedになってしまいます。

const array = [1, 2, 3];
const index = array.findIndex(); // callbackを指定していない
console.log(index); // 出力: undefined

対処法としては、まずfindIndexメソッドの使い方が正しいかどうかを確認しましょう。

callbackを指定し忘れていないか、callbackの条件設定は適切かなど、基本的な部分をチェックするのです。

また、条件に合致する要素が見つからなかった場合の処理を用意しておくのも大切です。

findIndexメソッドが-1を返してきた時の処理をあらかじめ記述しておけば、undefinedによるエラーを回避できます。

const array = [1, 2, 3];
const index = array.findIndex(num => num > 5);

if (index !== -1) {
  console.log(`Index of the first element greater than 5: ${index}`);
} else {
  console.log("No element found greater than 5");
}

このように、findIndexメソッドの結果をチェックして、適切な処理を行うようにしましょう。

エラー処理を怠ると、思わぬバグに繋がることがあるので注意が必要です。

findIndexメソッドがundefinedを返す場合、使い方が間違っているか、条件に合う要素がないことが原因だと考えられます。

コードをしっかり見直して、適切なエラー処理を行うことが大切ですね。

○配列が空の場合のエラー処理

最後は、配列が空の場合のエラー処理について考えてみましょう。

空の配列に対してfindIndexメソッドを呼び出すと、どうなるでしょうか?

const array = [];
const index = array.findIndex(num => num > 5);
console.log(index); // 出力: -1

この例では、空の配列arrayに対してfindIndexメソッドを呼び出しています。

すると、findIndexメソッドは条件に合致する要素を見つけられないので、-1を返します。

つまり、空の配列に対してfindIndexメソッドを呼び出しても、特にエラーは発生しません。

しかし、空の配列に対して検索を行うのは無意味ですし、場合によっては予期しない動作に繋がるかもしれません。

そこで、findIndexメソッドを呼び出す前に、配列が空かどうかをチェックしておくのがおすすめです。

const array = [];

if (array.length > 0) {
  const index = array.findIndex(num => num > 5);
  console.log(`Index of the first element greater than 5: ${index}`);
} else {
  console.log("The array is empty");
}

この例では、配列の長さ(length)が0より大きいかどうかを確認しています。

配列が空でない場合にだけ、findIndexメソッドを呼び出すようにしています。

このように、配列が空の場合の処理を用意しておけば、無駄な処理を避けられますし、コードの可読性も上がります。

また、別のエラーが隠れていた場合にも、原因の特定がしやすくなるでしょう。

配列が空の場合は、findIndexメソッドを呼び出す前にチェックを入れるのがポイントです。

ちょっとした工夫で、より堅牢なコードを書けるようになりますよ。

エラーへの対処は、プログラミングに欠かせないスキルの1つです。

バグに悩まされた時は、落ち着いてエラーメッセージを読み解き、原因を特定していきましょう。

そして、適切な処理を用意することで、エラーを回避できるようになります。

●findIndexメソッドの応用例

さて、ここまでfindIndexメソッドの基本的な使い方から、複数要素の検索、連想配列の検索、さらにはよくあるエラーの対処法まで、幅広く解説してきました。

みなさんの頭の中には、findIndexメソッドに関する知識がしっかりと蓄積されてきたのではないでしょうか。

でも、実際の開発現場では、もっと複雑で特殊なケースに遭遇することもありますよね。

例えば、大文字と小文字を区別せずに検索したい場合や、完全一致ではなく部分一致で検索したい場合など、ちょっとした工夫が必要になることもあります。

そんな時、findIndexメソッドをどのように応用すればいいのでしょうか?

ここからは、より実践的なシナリオを想定して、findIndexメソッドの応用例を4つ紹介していきます。

普段の業務で直面するような、ちょっと手ごわい検索条件にも、これらの応用例を参考にすれば、スマートに対応できるはずです。

さらに、コードの可読性や保守性を高めるテクニックも織り交ぜていくので、チーム内でも活躍できるエンジニアを目指しましょう!

それでは、実践的なfindIndexメソッドの応用例を見ていきましょう。

きっと、みなさんのJavaScriptのスキルアップに役立つはずですよ。

○サンプルコード8:大文字小文字を区別しない検索

最初の応用例は、大文字と小文字を区別せずに検索する方法です。

例えば、ユーザーの入力した文字列を元に配列内を検索する場合、「Apple」と「apple」は同じ要素として扱いたいことがありますよね。

そんな時は、文字列を全て小文字(または大文字)に変換してから比較するのがおすすめです。

具体的には、findIndexメソッドのcallbackの中で、要素と検索文字列の両方をtolowerCase()(または、toUpperCase())メソッドで小文字(または大文字)に変換してから比較します。

const fruits = ["apple", "banana", "orange", "melon"];
const searchTerm = "Apple";

const index = fruits.findIndex(fruit => fruit.toLowerCase() === searchTerm.toLowerCase());
console.log(index); // 出力: 0

この例では、searchTermは”Apple”と大文字で始まっていますが、findIndexメソッドのcallbackの中で、fruitとsearchTermの両方をtoLowerCase()メソッドで小文字に変換してから比較しているので、正しくインデックス0の”apple”が見つかっています。

大文字と小文字を区別しない検索は、ユーザー入力を処理する際によく使われるテクニックです。

ユーザーが”Apple”と入力しても”apple”と入力しても、同じ結果が得られるようにすることで、ユーザービリティを向上させられます。

○サンプルコード9:部分一致による検索

次の応用例は、部分一致による検索です。

完全一致ではなく、特定の文字列を含む要素を見つけたい場合がありますよね。

そんな時は、String.prototype.includes()メソッドを使うと便利です。

includes()メソッドは、文字列が特定の文字列を含むかどうかを判定してくれます。

これをfindIndexメソッドのcallbackの中で使えば、部分一致による検索が実現できます。

const fruits = ["apple", "banana", "orange", "melon"];
const searchTerm = "an";

const index = fruits.findIndex(fruit => fruit.includes(searchTerm));
console.log(index); // 出力: 1

この例では、searchTermは”an”という文字列です。findIndexメソッドのcallbackの中で、各要素に対してincludes()メソッドを呼び出し、”an”を含む要素を検索しています。

その結果、インデックス1の”banana”とインデックス2の”orange”の両方が条件に合致しますが、findIndexメソッドは最初に見つかった要素のインデックスを返すので、1が出力されます。

部分一致による検索は、ユーザーが曖昧な記憶を元に検索する場合などに役立ちます。

また、ログファイルから特定のエラーメッセージを含む行を見つけ出したりする際にも使えるテクニックです。

○サンプルコード10:複雑なオブジェクトの検索

3つ目の応用例は、複雑なオブジェクトの配列から、特定の条件に合致する要素を見つけ出す方法です。

オブジェクトのプロパティが多岐にわたる場合、条件も複雑になりがちですよね。

そんな時は、findIndexメソッドのcallbackの中で、オブジェクトのプロパティを複数チェックすることになります。

論理演算子を使えば、AND条件やOR条件を表現できるので、柔軟な検索が可能です。

const users = [
  { id: 1, name: "Alice", age: 25, gender: "female", admin: false },
  { id: 2, name: "Bob", age: 30, gender: "male", admin: true },
  { id: 3, name: "Carol", age: 35, gender: "female", admin: true },
  { id: 4, name: "David", age: 40, gender: "male", admin: false },
];

const index = users.findIndex(user => user.age > 30 && user.admin);
console.log(index); // 出力: 2

この例では、usersは複雑なオブジェクトの配列です。

各オブジェクトは、id、name、age、gender、adminといったプロパティを持っています。

findIndexメソッドのcallbackでは、user.age > 30 && user.adminという条件を指定しています。

これは、年齢が30より大きく、かつadminプロパティがtrueであるユーザーを検索する条件です。

その結果、インデックス2の”Carol”が条件に合致するので、2が出力されます。

複雑なオブジェクトの検索は、実際の開発現場でもよく遭遇するシナリオです。

ユーザー管理システムや、ECサイトの商品検索など、様々な場面で活用できるテクニックなので、ぜひ覚えておきましょう。

○サンプルコード11:カスタムクラスのインスタンスの検索

最後の応用例は、カスタムクラスのインスタンスを検索する方法です。

JavaScriptでは、クラスを定義して、そのインスタンスを配列に格納するようなケースもありますよね。

そんな時、findIndexメソッドを使えば、特定の条件に合致するインスタンスを見つけ出すことができます。

インスタンスのプロパティやメソッドを使って、柔軟な検索条件を指定できるのがポイントです。

class User {
  constructor(id, name, age) {
    this.id = id;
    this.name = name;
    this.age = age;
  }

  isAdult() {
    return this.age >= 20;
  }
}

const users = [
  new User(1, "Alice", 25),
  new User(2, "Bob", 17),
  new User(3, "Carol", 30),
];

const index = users.findIndex(user => user.isAdult() && user.name.startsWith("C"));
console.log(index); // 出力: 2

この例では、Userクラスを定義し、そのインスタンスをusers配列に格納しています。

各インスタンスは、id、name、ageのプロパティを持ち、isAdult()メソッドを持っています。

findIndexメソッドのcallbackでは、user.isAdult() && user.name.startsWith(“C”)という条件を指定しています。

これは、成人(20歳以上)であり、かつ名前が”C”で始まるユーザーを検索する条件です。

その結果、インデックス2の”Carol”が条件に合致するので、2が出力されます。

カスタムクラスのインスタンスを検索する際は、インスタンスのプロパティやメソッドを活用することで、より実践的な検索条件を指定できます。

また、コードの可読性や保守性も高まるので、オブジェクト指向プログラミングのスキルアップにもつながるでしょう。

まとめ

JavaScriptのfindIndexメソッドは、配列内の要素を検索する上で非常に便利なツールです。

基本的な使い方から、複数の条件を組み合わせた検索、連想配列やネストされた配列の検索まで、様々なシナリオに対応できることを解説してきました。

またエラー処理にfindIndexメソッドを使うポイントも、コードの品質向上に役立ちます。

さらに、大文字小文字の区別や部分一致検索など、より実践的な応用例にも触れ、幅広い検索ニーズに対応するテクニックを身につけることができたと思います。

これらのスキルを習得することで、配列操作のスキルが格段に上がり、開発の効率化やコードの可読性向上にもつながるでしょう。

チーム内でも頼れるエンジニアとして、活躍の幅が広がるはずです。

findIndexメソッドを使いこなせば、配列データの検索が楽しくなること間違いなしです。

今回学んだ知識を活かして、ぜひ実践の場で応用してみてください。

きっと、JavaScriptの新しい世界が広がるはずですよ!