読み込み中...

PHPでデータを整理!array_filterの7つの活用例

PHPのarray_filter関数を使ったコード例の説明 PHP
この記事は約10分で読めます。

【サイト内のコードはご自由に個人利用・商用利用いただけます】

この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

※この記事は、一般的にプロフェッショナルの指標とされる『実務経験10,000時間以上』を満たす現役のプログラマチームによって監修されています。

※Japanシーモアは、常に解説内容のわかりやすさや記事の品質に注力しております。不具合、分かりにくい説明や不適切な表現、動かないコードなど気になることがございましたら、記事の品質向上の為にお問い合わせフォームにてご共有いただけますと幸いです。
(送信された情報は、プライバシーポリシーのもと、厳正に取扱い、処分させていただきます。)

はじめに

こんにちは、PHPプログラミングを学びたいあなたへ。

この記事を読むことで、PHPの便利な関数の一つであるarray_filterの活用方法を深く理解することができるでしょう。

具体的なサンプルコードを通じて、array_filterをどのように使うか、そしてそれがどのような結果を生むのかを見ていきましょう。

●PHPとarray_filterの基本

○PHPとは

PHPは、ウェブアプリケーション開発に広く使われるスクリプト言語の一つです。

HTMLと組み合わせることで動的なウェブページを作成することが可能です。

PHPの特徴としては、簡単に学ぶことができ、さまざまなウェブサーバーやデータベースと相性が良い点が挙げられます。

○array_filterの基本

array_filterはPHPの関数で、配列の各要素を指定した条件に基づいてフィルタリングします。

具体的には、配列の要素それぞれに対して指定したコールバック関数を適用し、その結果がtrueになる要素だけを新たな配列として返します。

●array_filterの使い方

○基本的な使い方

array_filter関数の基本的な使い方は次のようになります。

// コード
$result = array_filter($array, $callback);

ここで、$arrayはフィルタリング対象の配列、$callbackは各要素に適用するコールバック関数を指定します。

○戻り値について

array_filter関数は、コールバック関数の結果がtrueと評価される要素だけを含む新しい配列を返します。

この新しい配列には、元の配列のキーが保持されます。

●array_filterの詳細な使い方とサンプルコード

実際のコードを使ってarray_filterの詳細な使い方を見ていきます。

○サンプルコード1:簡単なフィルタリング

まずは、基本的なフィルタリングから見ていきましょう。

下記のコードでは、偶数だけを抽出しています。

// コード
$numbers = [1, 2, 3, 4, 5, 6];
$result = array_filter($numbers, function ($number) {
    return $number % 2 == 0;
});
print_r($result);  // 出力: [2, 4, 6]

このコードでは、array_filter関数によって配列$numbersの要素それぞれに対して無名関数が適用されます。

無名関数内部では、引数$numberが偶数であるかどうかをチェックしています。

結果として偶数だけが新しい配列に含まれ、その配列がprint_r関数によって出力されます。

○サンプルコード2:キーと値を使ったフィルタリング

array_filter関数のコールバック関数には、配列のキーも渡すことができます。

これを利用すると、キーと値の両方に基づいたフィルタリングが可能になります。

次のコードでは、キーと値が同じ要素だけを抽出しています。

// コード
$data = ["a" => "apple", "b" => "banana", "c" => "cherry", "d" => "date"];
$result = array_filter($data, function ($value, $key) {
    return $value[0] === $key;
}, ARRAY_FILTER_USE_BOTH);
print_r($result);  // 出力: ["a" => "apple", "b" => "banana", "d" => "date"]

このコードでは、array_filterの第3引数にARRAY_FILTER_USE_BOTHを指定することで、コールバック関数にキーと値の両方を渡すことができます。

その結果、値の最初の文字とキーが一致する要素だけが新しい配列に含まれます。

これらのコード例は、array_filterの基本的な使い方を示していますが、より複雑な条件やカスタム関数を使うことで、さまざまな場面でのデータ処理に活用することができます。

後続のコード例では、さらに詳しくその応用方法を見ていきましょう。

○サンプルコード3:カスタム関数を使ったフィルタリング

次に、カスタム関数を利用したフィルタリングの例を見ていきましょう。

カスタム関数を使うことで、より複雑な条件に合致する要素をフィルタリングすることが可能になります。

// コード
function is_prime($number) {
    if ($number < 2) return false;
    for ($i = 2; $i <= sqrt($number); $i++) {
        if ($number % $i == 0) return false;
    }
    return true;
}

$numbers = range(0, 50);
$result = array_filter($numbers, 'is_prime');
print_r($result);  // 出力: [2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47]

このコードでは、is_primeというカスタム関数を定義しています。

この関数は、引数が素数であるかどうかを判定します。

その後、このカスタム関数をarray_filterに渡して、0から50までの数値配列から素数だけを抽出しています。

○サンプルコード4:多次元配列のフィルタリング

array_filterは多次元配列にも適用することが可能です。

下記のコードでは、2次元配列から特定の条件を満たす配列だけを抽出しています。

// コード
$data = [
    ['name' => 'John', 'age' => 18],
    ['name' => 'Mike', 'age' => 20],
    ['name' => 'Sara', 'age' => 22],
    ['name' => 'Dave', 'age' => 17],
];
$result = array_filter($data, function ($item) {
    return $item['age'] >= 20;
});
print_r($result);  // 出力: ['Mike', 'Sara']

このコードでは、各配列に含まれる’age’キーの値が20以上である要素だけをフィルタリングしています。

このようにarray_filterは多次元配列に対しても適用することができ、複雑なデータ構造に対するフィルタリングを容易に行えます。

○サンプルコード5:文字列のフィルタリング

array_filter関数は文字列を要素とする配列に対しても使用できます。

下記のコードでは、指定した長さ以上の文字列だけを抽出しています。

// コード
$words = ['apple', 'banana', 'cherry', 'date', 'elderberry'];
$result = array_filter($words, function ($word) {
    return strlen($word) >= 6;
});
print_r($result);  // 出力: ['banana', 'cherry', '

elderberry']

このコードでは、文字列の長さが6以上の要素だけがフィルタリングされています。

このようにarray_filter関数を使うことで、様々な条件に基づく配列のフィルタリングを簡単に行うことができます。

○サンプルコード6:条件を満たす要素の数を数える

PHPでデータを処理する際、特定の条件を満たす要素が配列の中に何個存在するかを知りたいことがあります。

そのような場合には、array_filter関数と組み合わせてcount関数を使用することで求めることができます。

// コード
$numbers = range(1, 10);
$result = array_filter($numbers, function ($number) {
    return $number % 2 == 0;
});
echo count($result);  // 出力: 5

このコードでは、1から10までの数字の配列から偶数だけをフィルタリングし、その数をcount関数を使って数えています。

その結果、偶数は5個あることがわかります。

○サンプルコード7:フィルタリング結果の活用例

フィルタリング結果はそのまま新しい配列として取得されますが、さらにその結果を活用することも可能です。

下記のコードでは、フィルタリングした結果を元に新たな配列を生成しています。

// コード
$words = ['apple', 'banana', 'cherry', 'date', 'elderberry'];
$filtered = array_filter($words, function ($word) {
    return strlen($word) >= 6;
});
$newArray = array_map('strtoupper', $filtered);
print_r($newArray);  // 出力: ['BANANA', 'CHERRY', 'ELDERBERRY']

このコードでは、まず6文字以上の単語だけをフィルタリングします。

その結果を元に、新しい配列を生成する際に、全ての文字を大文字に変換しています。

このようにフィルタリング結果をさらに活用することで、様々なデータ処理を行うことができます。

●array_filterの詳細な対処法と注意点

array_filter関数を利用する際には、いくつかの注意点があります。

まず一つ目は、フィルタリング関数の第二引数に渡すコールバック関数です。この関数は真偽値を返す必要があります。

もし真偽値以外を返す場合、結果は予期しないものになります。

また、コールバック関数は厳密な比較を行うべきです。

つまり、比較演算子ではなく、等価演算子を使用することが推奨されます。

これは、型の変換により意図しない結果を返す可能性があるためです。

さらに、array_filter関数は元の配列を変更せず、新しい配列を返す点にも注意が必要です。

つまり、関数の結果を受け取る新しい変数を定義する必要があります。

●array_filterのカスタマイズ方法

array_filter関数はPHPのビルトイン関数であるため、その機能自体を変更することはできません。

しかし、コールバック関数を自由に定義することで、フィルタリングの振る舞いをカスタマイズすることができます。

ここでは、配列のキーを考慮に入れたフィルタリングを行う例を示します。

// コード
$data = [
    'apple' => 1,
    'banana' => 2,
    'cherry' => 3,
    'date' => 4,
    'elderberry' => 5
];
$filtered = array_filter($data, function ($value, $key) {
    return $value > 2 && strlen($key) > 5;
}, ARRAY_FILTER_USE_BOTH);
print_r($filtered);  // 出力: ['elderberry' => 5]

このコードでは、ARRAY_FILTER_USE_BOTHフラグを設定することで、コールバック関数の第二引数にキーを渡しています。

その結果、キーと値の両方を考慮に入れたフィルタリングを行うことが可能になります。

また、array_filter関数と他の関数を組み合わせることで、より複雑なデータ処理も可能です。

例えば、フィルタリングした結果を元に新しい配列を作成する場合、array_map関数と組み合わせることができます。

まとめ

本記事では、PHPのarray_filter関数の使用方法とその7つの活用例を詳しく解説しました。

この関数は配列から特定の条件を満たす要素だけを取り出すための強力なツールです。

また、カスタム関数を使用することで、より複雑なフィルタリングの振る舞いを定義することも可能です。

これにより、あらゆるシナリオに対応する柔軟なコードを書くことができます。

array_filter関数を理解し、適切に利用することで、あなたのPHPでのデータ処理スキルは大きく向上します。

ぜひ、本記事の内容を参考に、自分自身のコーディングスキルを磨いてください。