PHPのinclude関数の完全ガイド!10の具体的な使用例とヒント

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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

基本的な知識があればカスタムコードを使って機能追加、目的を達成できるように作ってあります。

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はじめに

PHPを学び始めてまもない方や、深く理解したい中級者の皆さん、こんにちは。

この記事では、PHPのinclude関数の使い方やその応用例を通じて、あなたのPHPコーディング能力を一段階上げることを目指します。

読み終えるころには、あなたはPHPのinclude関数を自由自在に操り、より良いコードを書くことができるようになるでしょう。

●PHPとは

PHPは「Personal Home Page」の略で、ウェブサイトの動的な部分を作成するためのプログラミング言語です。

HTMLがウェブページの静的な部分を作成するのに対して、PHPはユーザーのアクションに応じて内容を変化させたり、データベースとのやり取りを行ったりすることが可能です。

●PHPのinclude関数とは

○include関数の基本

PHPのinclude関数は、他のPHPファイルを現在のスクリプトに挿入するための機能です。

この関数を使うことで、コードの再利用性を高めたり、プログラムの構造を整理することができます。

// サンプルコード1:簡単な例
include 'footer.php'; // footer.phpファイルをここに挿入します。

上記のサンプルコードでは、footer.phpというファイルを現在のPHPスクリプトに挿入しています。

つまり、footer.phpに書かれたコードがそのままここで実行されることになります。

●include関数の使い方

include関数は非常に直感的で、基本的には挿入したいファイル名を引数として渡すだけです。

ただし、次のようにいくつかの方法で使用することができます。

○サンプルコード2:複数のファイルを含む

// header.phpとfooter.phpを挿入する
include 'header.php';
// メインのコンテンツをここに書きます...
include 'footer.php';

ここでは、ウェブページのヘッダーとフッターをそれぞれ別のPHPファイルに書き、そのコードをメインのPHPスクリプトからinclude関数を使って読み込んでいます。

これにより、同じヘッダーやフッターを使用する他のページでも同じファイルを読み込むだけでコードを再利用することができます。

○サンプルコード3:条件付きでファイルを含む

// ユーザーが管理者であるかどうかによって、異なるファイルを含む
if ($user_is_admin) {
    include 'admin_menu.php';
} else {
    include 'user_menu.php';
}

このサンプルコードでは、ユーザーが管理者かどうかによって読み込むメニューのPHPファイルを変えています。

このようにinclude関数を使うことで、条件によってコードの動作を変えることが可能です。

●include関数の応用例

これまでに見てきたように、include関数は他のファイルを読み込むという基本的な使い方以外にも、さまざまな応用が可能です。

次に、その応用例をいくつか見てみましょう。

○サンプルコード4:HTMLテンプレートを使う

// main_template.php を読み込み、変数を渡す
$title = '私のウェブページ';
$body = 'ようこそ、私のウェブページへ!';
include 'main_template.php';

このコードでは、HTMLテンプレート(main_template.php)を読み込み、変数$titleと$bodyを渡しています。

main_template.php内でこれらの変数が参照されれば、各々の値が表示されるでしょう。

○サンプルコード5:コンフィグファイルを使う

// config.php を読み込む
include 'config.php';
echo $database_host;  // config.php で定義された変数を表示する

このサンプルコードでは、設定情報を保存したconfig.phpを読み込み、その中で定義された$database_hostという変数を参照しています。

これにより、一箇所に設定情報を集約することが可能となります。

○サンプルコード6:関数とクラスを含む

// functions.php と User.php を読み込む
include 'functions.php';
include 'User.php';

$user = new User('山田');
echo greet($user);  // functions.php で定義された greet 関数を使用する

このサンプルコードでは、関数やクラスが定義されているファイルを読み込んでいます。

関数やクラスを外部ファイルに記述することで、コードの可読性を高め、再利用性を確保することができます。

○サンプルコード7:モジュール化されたコードを含む

// math_functions.phpを読み込む
include 'math_functions.php';

$result = add(5, 3);
echo "5と3の和は" . $result . "です。";

このコードでは、数学的な関数を集めたmath_functions.phpというモジュール化されたコードを読み込み、その中のadd関数を利用して5と3の和を求めています。

こういった形でモジュール化されたコードをinclude関数で読み込むことにより、プログラムの再利用性と保守性を高めることができます。

○サンプルコード8:部分テンプレートを使う

// header.phpとfooter.phpを読み込む
include 'header.php';
echo 'メインのコンテンツ';
include 'footer.php';

このコードでは、header.phpとfooter.phpという二つの部分テンプレートを読み込み、間にメインのコンテンツを表示しています。

部分テンプレートを利用することで、HTMLの共通部分を一箇所にまとめ、その他のページから読み込むことができます。

○サンプルコード9:ルーティングとURLパラメータ

// GETパラメータによって読み込むファイルを変える
$page = $_GET['page'];
include $page . '.php';

このサンプルでは、URLパラメータを利用して動的に読み込むファイルを切り替えています。

$_GET[‘page’]で取得したパラメータに基づき、適切なPHPファイルを読み込みます。

これにより、一つのPHPファイルで多くのページを制御することが可能となります。

○サンプルコード10:動的にファイルを含む

// フォルダ内の全てのPHPファイルを読み込む
foreach (glob("classes/*.php") as $file) {
    include $file;
}

このコードでは、glob関数を使って指定したフォルダ内のすべてのPHPファイルを読み込んでいます。

特に大規模なプロジェクトでは、ファイル数が多くなりがちであり、これを自動的に読み込むことでコードの可読性と保守性を向上させることができます。

●注意点と対処法

PHPのinclude関数を使用する際には、注意すべきポイントとその対処法を理解することが重要です。

○パスの問題

include関数は指定されたファイルを読み込む際、パスの指定が重要です。

パスが正しくない場合、ファイルが読み込めずにエラーとなります。

include 'incorrect_path/file.php'; //エラー: ファイルが見つかりません

このコードでは、存在しないパスを指定してファイルを読み込もうとしています。

その結果、”エラー: ファイルが見つかりません”というエラーメッセージが出力されます。

この問題の対処法としては、パスを正しく指定することが基本的な解決策です。

パスの指定には絶対パスと相対パスの2種類がありますが、どちらを使うべきかはプロジェクトの構造や要件によります。

○再度読み込む問題

include関数は、同じファイルを何度も読み込むことが可能です。

しかし、関数定義やクラス定義など、何度も読み込むことが不適切な場合があります。

include 'function_definitions.php'; 
include 'function_definitions.php'; //エラー: 関数の再定義

このコードでは、同じ関数定義を含むファイルを2回読み込もうとしています。

その結果、”エラー: 関数の再定義”というエラーメッセージが出力されます。

この問題の対処法として、include_once関数を使用することがあります。

これはファイルが既に読み込まれている場合、再度の読み込みをスキップします。

○エラーハンドリング

include関数で指定したファイルが見つからない場合、エラーが発生しますが、スクリプトの実行は続行されます。

これは予期しない結果を生む可能性があるため、適切なエラーハンドリングが必要です。

if (!include 'non_existent_file.php') {
    echo '読み込みに失敗しました。';
}

このコードでは、ファイルの読み込みが失敗した場合にエラーメッセージを出力しています。

こうすることで、スクリプトの実行が続行された場合でも、何が起こったのかを把握することができます。

以上がinclude関数を使用する際の主な注意点とその対処法です。

これらを理解し、適切に対処することで、より安全かつ効率的にinclude関数を使用することができます。

●カスタマイズ方法

PHPのinclude関数の使用法を理解したら、さらにそれをカスタマイズする方法について学びましょう。

具体的には、カスタム関数の作成と自動ローダの使用について説明します。

○カスタム関数を作成する

基本的なinclude関数の使用法をカスタマイズし、特定の状況に対応するためには、カスタム関数を作成することが効果的です。

例えば、エラーハンドリングを組み込んだカスタム関数を作成することができます。

function include_with_error_handling($file) {
    if (!include $file) {
        echo '読み込みに失敗しました: ' . $file;
    }
}

このコードでは、「include_with_error_handling」というカスタム関数を作成しています。

この関数は、指定したファイルの読み込みに失敗したときにエラーメッセージを出力します。

このように、カスタム関数を使うことで、特定の要件に合わせた振る舞いを実装することが可能となります。

○自動ローダを使う

大規模なPHPプロジェクトでは、多数のファイルを管理しなければならないことが多いです。

そのような状況では、include関数を使用して個々のファイルを手動で読み込むことは、非効率的でエラーを生む可能性があります。

この問題を解決するためには、自動ローダを使用すると良いでしょう。

自動ローダは、クラスが未定義であるときに自動的にそのクラス定義を含むファイルを読み込む機能を提供します。

spl_autoload_register(function ($class_name) {
    include $class_name . '.php';
});

このコードでは、未定義のクラスが呼ばれたときにそのクラス名に対応するファイルを自動的に読み込む自動ローダを登録しています。

この機能を使用することで、ファイルの管理と読み込みが大幅に容易になります。

まとめ

PHPのinclude関数は、外部ファイルの読み込みとその内容の評価を行う基本的な機能です。

この記事では、include関数の基本的な使用方法からパスの問題、エラーハンドリング、カスタマイズ方法まで幅広く解説しました。

パスの問題については、絶対パスと相対パスの違いを理解し、それぞれの使用シーンに合わせて適切な形式を選択することが大切です。

さらに、同じファイルを再度読み込むことが問題になることもあるため、これに対処するためのrequire関数やinclude_once関数、require_once関数の使用方法も把握しておくとよいでしょう。

エラーハンドリングについては、include関数がエラーを出力せずに警告を出すだけであるという特性を理解し、エラーハンドリングを適切に行うことが重要です。

また、カスタム関数を作成することで、特定の要件に合った振る舞いを実装することも可能です。

大規模なPHPプロジェクトでは、自動ローダを利用することで、ファイルの管理と読み込みを大幅に容易にすることができます。

自動ローダは、クラスが未定義であるときにそのクラス定義を含むファイルを自動的に読み込む機能を提供してくれます。

以上が、PHPのinclude関数の完全ガイドのまとめです。

これらの知識を活用して、より効率的で強力なコードを書くことができるようになることを期待しています。