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Pythonで財務データを手に入れる!初心者向け完全ガイド10選

Pythonを用いて財務データを取得する初心者向けチュートリアル Python
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

※この記事は、一般的にプロフェッショナルの指標とされる『実務経験10,000時間以上』を満たす現役のプログラマチームによって監修されています。

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はじめに

Pythonは、財務データを効率的に取得し分析するための強力なツールです。

本記事では、Pythonを使って財務データを取得する初心者向けの具体的な手順を、実際のコード例を交えて詳しく解説します。

この情報を通じて、あなたもデータ取得のエキスパートになることができます。

●Pythonの基本

○Pythonとは

Pythonは、読みやすさに焦点を当てた汎用のプログラミング言語です。

そのシンプルさと強力なデータ分析ツールのライブラリが揃っていることから、データ分析者や金融専門家の間で非常に人気があります。

○Pythonのインストール方法

Pythonをインストールするには、公式サイト(https://www.python.org/)からダウンロードし、指示に従ってインストールします。

ただし、この記事のコードを実行するには、Pythonのバージョン3.6以上が必要です。

●財務データとは

○財務データの種類と活用方法

財務データとは、企業の財務状況を表す数値や情報のことを指します。

主に、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書などから得られます。

これらのデータを利用して、企業の健全性や成長性を評価し、投資判断の一助とすることができます。

●Pythonを使った財務データの取得方法

○サンプルコード1:pandasを使用したデータ取得

このコードではpandasを使ってCSVファイルから財務データを取得します。

この例では、CSVファイルのパスを指定してデータフレームに読み込みます。

import pandas as pd

file_path = 'financial_data.csv'
df = pd.read_csv(file_path)

上記のコードを実行すると、CSVファイルの全データがPandasのデータフレーム(df)に格納されます。

ここで、dfという名前の変数は、データフレームを保存するためのものです。

○サンプルコード2:yfinanceを使用したデータ取得

このコードではyfinanceを使ってヤフーファイナンスから株価データを取得します。

この例では、Appleの株価データを取得します。

import yfinance as yf

data = yf.download('AAPL', start='2020-01-01', end='2023-12-31')

このコードを実行すると、Appleの2020年1月1日から2023年12月31日までの株価データが取得されます。

○サンプルコード3:Quandlを使用したデータ取得

このコードではQuandlを使って財務データを取得します。

この例では、Microsoftの財務データを取得します。

import quandl

quandl.ApiConfig.api_key = 'your_api_key'
data = quandl.get('WIKI/MSFT')

このコードを実行すると、Microsoftの財務データが取得されます。

ただし、Quandlを使用するにはAPIキーが必要なので、Quandlの公式ウェブサイトから取得してください。

●財務データの処理方法

ここからは、Pythonを使った財務データの処理方法について解説します。

○サンプルコード4:データの整形

このコードではpandasを使ってデータを整形します。

この例では、取得したデータフレームから特定の列を選択し、新たなデータフレームを作成します。

new_df = df[['Date', 'Open', 'Close']]

このコードを実行すると、元のデータフレームから日付、始値、終値の列を選択し、新たなデータフレームに格納します。

○サンプルコード5:データのフィルタリング

このコードではデータをフィルタリングします。

この例では、終値が特定の値以上のデータを選択します。

filtered_df = df[df['Close'] > 150]

このコードを実行すると、終値が150以上のデータだけを含む新たなデータフレームが作成されます。

○サンプルコード6:データの可視化

このコードではmatplotlibを使ってデータを可視化します。

この例では、終値の時間推移をプロットします。

import matplotlib.pyplot as plt

df['Close'].plot()
plt.show()

このコードを実行すると、終値の推移を表示する折れ線グラフが描画されます。

●Pythonを使った財務データの応用例

Pythonを使った財務データの取得と分析の基礎が身についたところで、次にPythonを使った財務データの応用例について見ていきましょう。

○サンプルコード7:予測モデリング

Pythonの強力なライブラリであるscikit-learnを使って、財務データの予測モデリングを行います。

下記のコードは、過去の財務データを元に線形回帰モデルを用いて未来の財務状況を予測する一例です。

from sklearn.linear_model import LinearRegression
from sklearn.model_selection import train_test_split

# データの読み込み
df = pandas.read_csv('your_financial_data.csv')

# 訓練データとテストデータに分割
X_train, X_test, y_train, y_test = train_test_split(df[['Past_Data']], df['Future_Data'], test_size=0.2, random_state=42)

# モデルの訓練
model = LinearRegression()
model.fit(X_train, y_train)

# 予測
predictions = model.predict(X_test)

このコードでは、まずpandasでCSVファイルから過去の財務データを読み込みます。

次に、scikit-learnのtrain_test_split関数でデータを訓練データとテストデータに分割します。

そしてLinearRegressionモデルを用いて、訓練データでモデルを訓練し、テストデータで予測を行います。

○サンプルコード8:株価の動向分析

Pythonのmatplotlibライブラリを使って、株価の動向を視覚化し分析することができます。

下記のコードは、過去の株価データを元に折れ線グラフを作成し、株価の動向を分析する一例です。

import matplotlib.pyplot as plt

# データの読み込み
df = pandas.read_csv('your_stock_price_data.csv')

# グラフの作成
plt.figure(figsize=(10,6))
plt.plot(df['Date'], df['Close'])
plt.xlabel('Date')
plt.ylabel('Close Price')
plt.title('Stock Price Trend')
plt.show()

このコードでは、まずpandasでCSVファイルから株価データを読み込みます。

次に、matplotlibのplot関数で日付と終値のデータを元に折れ線グラフを作成します。

これにより、株価の上昇傾向や下降傾向などを視覚的に理解することができます。

○サンプルコード9:財務比率の算出

Pythonを使って財務比率を計算することも可能です。

下記のコードは、企業の財務データからROE(自己資本利益率)を算出する一例です。

# データの読み込み
df = pandas.read_csv('your_financial_data.csv')

# ROEの算出
roe = df['Net Income'] / df['Shareholder\'s Equity']

このコードでは、まずpandasでCSVファイルから企業の財務データを読み込みます。

次に、純利益(Net Income)を自己資本(Shareholder’s Equity)で割ることでROEを計算します。

○サンプルコード10:企業の財務状況の分析

企業の財務状況を分析するためには、様々な財務指標が必要となります。

下記のコードは、Pythonを使って企業の財務状況を分析する一例です。

# データの読み込み
df = pandas.read_csv('your_financial_data.csv')

# 各種財務指標の計算
df['ROE'] = df['Net Income'] / df['Shareholder\'s Equity']
df['Debt Ratio'] = df['Total Liabilities'] / df['Total Assets']
df['Current Ratio'] = df['Current Assets'] / df['Current Liabilities']
df['Profit Margin'] = df['Net Income'] / df['Sales']

このコードでは、まずpandasでCSVファイルから企業の財務データを読み込みます。

次に、各種財務指標(ROE、負債比率、流動比率、利益率)を計算します。これらの指標を使って企業の財務状況を分析することができます。

●Pythonで財務データを取得する際の注意点と対処法

Pythonで財務データを取得する際には、いくつかの注意点があります。

これらの問題を適切に理解し、解決策を見つけることで、データ取得のエキスパートに一歩近づくことができます。

まず、データソースの確認が必要です。

データを取得する前に、そのデータの源が信頼できるものであることを確認してください。

公式の財務報告書や、信頼できる金融情報サイトからデータを取得することをおすすめします。

次に、Pythonを使ってデータを取得するときには、Webスクレイピングのルールを理解しておくことが重要です。

各ウェブサイトは自身の利用規約でスクレイピングに関するルールを設けています。

これを無視すると法的な問題になる可能性もあります。したがって、スクレイピングを行う前に、必ず該当するウェブサイトの利用規約を確認しましょう。

利用規約を確認するためのサンプルコードを紹介します。

このコードでは、requestsライブラリを使ってウェブページの内容を取得し、BeautifulSoupライブラリを使ってページ内のリンクを抽出しています。

この例では、特定のウェブサイト(ここでは仮に’https://example.com’)から利用規約ページへのリンクを探し、そのURLを出力しています。

import requests
from bs4 import BeautifulSoup

# ウェブページを取得
res = requests.get('https://example.com')

# BeautifulSoupオブジェクトを作成
soup = BeautifulSoup(res.text, 'html.parser')

# ページ内の全リンクを抽出
links = soup.find_all('a')

# 利用規約ページへのリンクを探す
for link in links:
    if '利用規約' in link.text:
        print(link.get('href'))

また、データ取得時には、取得するデータの頻度にも注意が必要です。

高頻度でデータを取得しすぎると、ウェブサイトからアクセスがブロックされる可能性があります。

そのため、timeライブラリを使って適切な間隔を設けることが推奨されます。

適切な間隔を設けてデータを取得するサンプルコードを紹介します。

import time
import requests

# 10ページのデータを取得
for i in range(10):
    # ページのURL
    url = f'https://example.com/page/{i}'

    # ページのデータを取得
    res = requests.get(url)

    # 処理を一時停止(ここでは2秒)
    time.sleep(2)

このコードでは、10ページ分のデータを取得する際に、各ページの取得の間に2秒間の一時停止を挟んでいます。

これにより、ウェブサイトへの負荷を軽減し、アクセスがブロックされるリスクを減らすことができます。

●Pythonで財務データを取得する際のカスタマイズ方法

Pythonを使用して財務データを取得する際のカスタマイズ方法について、具体的な手順とサンプルコードを用いて説明します。

これらのテクニックを活用することで、データの取得をより効率的に、また自身の目的により適した形で行うことが可能となります。

まず、Pythonのパンダスライブラリは、データ分析作業を簡単に行うことができる優れたツールです。

特に、パンダスのread_html関数は、HTMLからテーブルデータを直接データフレームとして読み込むことができます。

これを利用することで、ウェブサイトから財務データを直接取得する作業を簡単に行うことができます。

次のコードは、read_html関数を使用してウェブサイトからテーブルデータを取得する例を表しています。

この例では、’https://example.com/financials’から財務データを取得し、それをデータフレームに変換しています。

import pandas as pd

# 財務データが掲載されているウェブページのURL
url = 'https://example.com/financials'

# read_html関数を使用してデータを取得
tables = pd.read_html(url)

# 最初のテーブルをデータフレームとして取得
df = tables[0]

# データフレームを表示
print(df)

また、パンダスにはデータの整形や分析に便利な関数が豊富に用意されています。

例えば、下記のコードは、取得したデータフレームから特定の列を選択し、それらの平均値を計算する例を表しています。

# 'Revenue'と'Profit'列の平均値を計算
average_revenue = df['Revenue'].mean()
average_profit = df['Profit'].mean()

# 平均値を表示
print('平均収益:', average_revenue)
print('平均利益:', average_profit)

このコードは、データフレームから’Revenue’と’Profit’の2つの列を選択し、それぞれの平均値を計算しています。

これにより、取得した財務データから迅速に基本的な分析を行うことができます。

さらに、Pythonには財務データの取得や分析をサポートする専門的なライブラリもあります。

例えば、yfinanceライブラリは、Yahoo Financeから株価データを取得する機能を提供しています。

このようなライブラリを使用することで、財務データの取得をより便利に、より簡単に行うことができます。

まとめ

この記事では、Pythonを使用して財務データを取得する方法と、そのカスタマイズの手段について解説しました。

パンダスライブラリのread_html関数を使用すれば、ウェブサイトから財務データを直接データフレームとして読み込むことが可能です。

また、取得したデータはパンダスの多彩な関数を活用して分析を行うことができます。

さらに、専門的なライブラリを使用することで、財務データの取得作業をより簡単に、より便利に行うことができます。

Pythonの強力なデータ取得と分析機能は、財務分析を行う際の重要なツールとなります。

あなたがデータ解析の初心者であろうと、Pythonの基本的な操作を理解し、それを活用することで、簡単に財務データを取得し、有意義な分析を行うことが可能となります。

Pythonを活用すれば、必要な財務データを自由自在に操作し、それらのデータから有益な情報を引き出すことが可能です。

しかし、データ取得と分析は単なる技術以上のものです。それは問題解決のための重要なツールであり、データから新たな洞察を引き出し、ビジネスや研究に活用するための手段と言えます。

それぞれのテクニックは、特定の問題を解決するための一部であり、それらを組み合わせて利用することで、より複雑な問題に対応することができます。

そして、これらのテクニックを理解し、活用することができれば、あなたもデータ取得のエキスパートと言えるでしょう。

この記事が、Pythonで財務データを取得する上での一助となり、あなたがデータ解析の世界に一歩踏み出すきっかけとなることを願っています。

データは私たちの決定を導き、未来を予測するための重要な要素です。

Pythonを活用してデータ取得のスキルを磨き、より賢い決定を行う能力を身につけましょう。