Pythonと度数分布表!初心者から上級者まで網羅した7つのステップ

Pythonで度数分布表を作成する方法を学ぶプログラマのイラストPython
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はじめに

Pythonを使って度数分布表を作成・解析することは、データ分析において非常に重要なスキルです。

これは、あるデータセット内の値がどのように分布しているかを視覚的に理解するための強力なツールです。

この記事では、Pythonで度数分布表を作成・解析するための7つのステップを初心者から上級者まで網羅した内容として提供します。

具体的なサンプルコードとともに、詳しく学んでいきましょう。

●Pythonと度数分布表とは?

ここでは、Pythonと度数分布表の基本的な概念を理解するため、それぞれについて説明します。

○Pythonとは?

Pythonは、シンプルで読みやすいコードを書くことを可能にする汎用性の高いプログラミング言語です。

特にデータ分析や機械学習の分野で広く利用されています。

その理由の一つに、NumPy、Pandas、Matplotlibといった強力なライブラリが豊富に存在するため、これらを用いることで短いコードで高度なデータ分析を行うことが可能になります。

○度数分布表とは?

度数分布表は、データがどのように分布しているかを見るための表です。

データを一定の範囲(クラスやビンと呼ばれる)に分け、その範囲に入るデータの個数(度数)を数えます。

これにより、どの範囲にデータが集中しているか、または散らばっているかを把握することができます。

●Pythonで度数分布表を作るために必要なライブラリ

Pythonで度数分布表を作成するためには、主に次の3つのライブラリが必要となります。

○NumPyについて

NumPyは、Pythonで数値計算を行うためのライブラリです。

多次元配列の処理や数学的な関数が用意されており、これらを用いることで高速な計算が可能になります。

○Pandasについて

Pandasは、データ分析を容易に行うためのライブラリです。

表形式のデータを効率よく扱うためのデータ構造を提供しており、これを使うことで度数分布表の作成やデータの集約・整理が簡単に行えます。

○Matplotlibについて

Matplotlibは、Pythonでグラフを描画するためのライブラリです。

度数分布表を視覚的に表現する際には、このMatplotlibを用いてヒストグラムを描くことが一般的です。

●Pythonで度数分布表を作成する基本的な手順

Pythonで度数分布表を作成する基本的な手順を見ていきましょう。

○サンプルコード1:度数分布表の作成

下記のコードでは、Pythonのライブラリを使って度数分布表を作成する方法を紹介しています。

この例では、まずPandasを使ってデータを読み込み、その後NumPyを使ってデータをビンに分け、最後にMatplotlibを使ってヒストグラムを描いています。

import numpy as np
import pandas as pd
import matplotlib.pyplot as plt

# データの読み込み
data = pd.read_csv('data.csv')

# ビンの境界値を定義
bins = np.arange(0, 100, 10)

# 度数分布表の作成
hist, bin_edges = np.histogram(data, bins)

# ヒストグラムの描画
plt.hist(data, bins, color='blue', alpha=0.7, rwidth=0.85)
plt.grid(axis='y', alpha=0.75)
plt.xlabel('Value')
plt.ylabel('Frequency')
plt.title('Histogram of Data')
plt.show()

上記コードを実行すると、0から90までの範囲を10刻みのビンで分けた度数分布表が作成され、その度数分布表をもとにヒストグラムが描かれます。

●Pythonで度数分布表を作成する応用的な手順

次に、度数分布表を用いたデータ分析の応用的な手順を見ていきます。

○サンプルコード2:度数分布表を使用したデータ分析

下記のコードでは、度数分布表を使ってデータを解析する方法を紹介しています。

この例では、度数分布表を用いてデータの分布を確認した後、Pandasの機能を使ってデータの統計的な特性を調査しています。

# 度数分布表の作成
hist, bin_edges = np.histogram(data, bins)

# 度数分布表の表示
print("度数分布表:", hist)

# データの基本統計量の計算
mean = np.mean(data)
median = np.median(data)
mode = stats.mode(data)

# 基本統計量の表示
print("平均値:", mean)
print("中央値:", median)
print("最頻値:", mode)

このコードを実行すると、度数分布表が表示され、さらにデータの平均値、中央値、最頻値が計算されて表示されます。

これにより、データの中心傾向を理解することができます。

●度数分布表作成時の注意点と対処法

度数分布表を作成する際には、いくつかの重要な注意点があります。

それでは、これらの注意点とその対処法について詳しく解説します。

第一に、ビンの設定です。

適切なビンの範囲や数を設定することは、度数分布表の質を大きく左右します。

ビンが多すぎると、データのパターンが見えづらくなる可能性があります。

逆に、ビンが少なすぎると、データの詳細が欠け、重要な情報を見逃す可能性があります。

対処法としては、データの範囲と特性をよく確認し、適切なビンの範囲と数を試行錯誤しながら決定することです。

第二に、データの前処理です。データに欠損値や異常値が含まれていると、度数分布表の結果が不正確になる可能性があります。

欠損値は無視されるか、またはランダムに補完されることが多く、異常値は度数分布表の結果を歪める可能性があります。

対処法としては、データの前処理を行い、欠損値を適切に補完し、異常値を適切に取り扱うことです。

これらの注意点を念頭に置きながら、次に進む前に、前述のサンプルコードの結果について説明します。

# 度数分布表の作成
hist, bin_edges = np.histogram(data, bins)

# 度数分布表の表示
print("度数分布表:", hist)

# データの基本統計量の計算
mean = np.mean(data)
median = np.median(data)
mode = stats.mode(data)

# 基本統計量の表示
print("平均値:", mean)
print("中央値:", median)
print("最頻値:", mode)

このコードを実行すると、まずは度数分布表が表示されます。

各ビンの度数が順番に表示されます。その後、データの基本統計量が計算されます。

ここでは平均値、中央値、最頻値が計算され、それぞれが表示されます。

この情報により、データの中心的な傾向や最も頻繁に現れる値を知ることができます。

●度数分布表のカスタマイズ方法

度数分布表は非常にカスタマイズが可能なツールであり、必要に応じて様々な情報を提供することができます。

例えば、ビンの範囲を変えることで、データの細かな分布を探ることができます。

また、度数ではなく相対度数や累積度数を求めることで、データ全体の比率や累積的な情報を得ることができます。

○サンプルコード3:カスタマイズ度数分布表の作成

下記のコードでは、Pythonを用いてカスタマイズした度数分布表を作成する方法を紹介します。

この例では、ビンの範囲を細かくし、相対度数と累積度数を求めています。

# ビンの境界値を細かく定義
bins = np.arange(0, 100, 5)

# 度数分布表の作成
hist, bin_edges = np.histogram(data, bins)

# 相対度数と累積度数の計算
relative_freq = hist / np.sum(hist)
cumulative_freq = np.cumsum(relative_freq)

# 結果の表示
print("度数分布表:", hist)
print("相対度数:", relative_freq)
print("累積度数:", cumulative_freq)

このコードを実行すると、まずは細かいビンで度数分布表が作成されます。

その後、度数を全体の度数で割ることで相対度数が求まり、それを順に加算することで累積度数が求まります。

それぞれの結果が表示されることで、データのより詳細な分布や全体の比率、累積的な情報を得ることができます。

まとめ

本記事では、Pythonで度数分布表を作成・解析するための7つのステップを紹介しました。

まずPythonと度数分布表の基本的な概念を理解し、次に必要なライブラリの紹介を行いました。

そして、Pythonで度数分布表を作成する基本的な手順と、それを用いたデータ分析の応用的な手順を紹介しました。

さらに、度数分布表作成時の注意点と対処法、そして度数分布表のカスタマイズ方法について解説しました。

Pythonは非常に強力なツールであり、それを用いることでデータの分布を視覚的に理解し、データ分析を行うことが可能になります。

このスキルを磨くことで、より高度なデータ分析が可能になり、より有益な情報を抽出することができるようになります。

本記事が、その一助となれば幸いです。