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Pythonで使える!三項演算子の使い方10選

Pythonの三項演算子の使い方を解説する図 Python
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

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はじめに

Pythonのコーディングにおいて、コードの可読性を上げるための技術の一つに、三項演算子があります。

この記事では、その三項演算子の使い方を、10の実用的なサンプルコードと共に、初心者にもわかりやすく解説します。

●Pythonとは

Pythonは、シンプルな文法と高い可読性を特徴とする、広く用いられているプログラミング言語です。

Web開発やデータ分析、人工知能の研究など、多様な分野で活用されています。

●三項演算子とは

三項演算子とは、3つの項から成る特殊な演算子で、通常「条件 ? 真のときの値 : 偽のときの値」という形式で表されます。

Pythonでは「真のときの値 if 条件 else 偽のときの値」という形で使用します。

○三項演算子の基本的な形式

Pythonの三項演算子は、「真の値 if 条件 else 偽の値」と書きます。

これにより、一行で条件に応じた値を決定することができます。

●Pythonの三項演算子の使い方

それでは具体的に、Pythonでの三項演算子の使い方について見ていきましょう。

○サンプルコード1:基本的な三項演算子の使い方

このコードでは、最も基本的な三項演算子の使い方を示しています。

条件が真(True)ならば、”真の値”を出力し、偽(False)ならば、”偽の値”を出力します。

x = 10
result = "偶数" if x % 2 == 0 else "奇数"
print(result)  # "偶数"

この例では、変数xが偶数か奇数かを判定しています。

xが偶数のとき、”偶数”を返し、奇数のときは”奇数”を返します。実行すると”偶数”が出力されます。

○サンプルコード2:リスト内包表記での三項演算子の使い方

次に、リスト内包表記に三項演算子を組み合わせた使い方を見てみましょう。

numbers = [1, 2, 3, 4, 5]
even_or_odd = ["偶数" if num % 2 == 0 else "奇数" for num in numbers]
print(even_or_odd)  # ['奇数', '偶数', '奇数', '偶数', '奇数']

この例では、リストnumbersの各要素が偶数か奇数かを判定し、結果を新たなリストeven_or_oddに格納しています。

実行すると[‘奇数’, ‘偶数’, ‘奇数’, ‘偶数’, ‘奇数’]というリストが出力されます。

○サンプルコード3:条件式に関数を用いる場合の三項演算子の使い方

三項演算子の条件式には関数を用いることも可能です。

次のコードでは、引数が正の数であるか否かを判定する関数を利用しています。

def is_positive(num):
    return "正の数" if num > 0 else "負の数または0"

print(is_positive(5))  # "正の数"
print(is_positive(-5))  # "負の数または0"

この例では、引数numが正の数なら”正の数”を返し、それ以外の場合は”負の数または0″を返します。

実行すると、まず”正の数”が、次に”負の数または0″が出力されます。

○サンプルコード4:複数の三項演算子を組み合わせた使い方

複数の三項演算子を組み合わせることで、複雑な条件分岐を一行で表現することも可能です。

次のコードでは、0、正の数、負の数の3つのケースを考慮しています。

def check_num(num):
    return "正の数" if num > 0 else ("0" if num == 0 else "負の数")

print(check_num(5))  # "正の数"
print(check_num(0))  # "0"
print(check_num(-5))  # "負の数"

この例では、numが正の数なら”正の数”を返し、0なら”0″を返し、それ以外の場合は”負の数”を返します。

実行すると、まず”正の数”が、次に”0″が、最後に”負の数”が出力されます。

●三項演算子の応用例

三項演算子は、よりリーダブルなコードを書くためのツールとして、様々な応用が可能です。

その一部を具体的なサンプルコードと共に解説します。

○サンプルコード5:データ分析における三項演算子の使い方

データ分析では、特定の条件に基づいてデータを操作することがよくあります。

三項演算子はこのような場面で大いに役立ちます。

このコードでは、pandasライブラリを使ってデータフレームを作成し、年齢が18歳以上かどうかを判断する新しい列を追加しています。

この例では、三項演算子を使って年齢が18歳以上なら’成人’、そうでない場合は’未成年’とラベリングしています。

import pandas as pd

# データフレームの作成
df = pd.DataFrame({
    '名前': ['田中', '鈴木', '佐藤'],
    '年齢': [16, 25, 13]
})

# 三項演算子で成人か未成年かを判断する列を追加
df['成人判定'] = df['年齢'].apply(lambda x: '成人' if x >= 18 else '未成年')

print(df)

このコードを実行すると、次のような出力が得られます。

   名前  年齢 成人判定
0  田中   16   未成年
1  鈴木   25   成人
2  佐藤   13   未成年

○サンプルコード6:Webスクレイピングにおける三項演算子の使い方

Webスクレイピングでは、取得した情報が特定の条件を満たすかどうかによって処理を分けることがあります。

この時に三項演算子を活用できます。

このコードでは、BeautifulSoupライブラリを使ってウェブページから情報を取得し、その情報が存在するかどうかを判断します。

この例では、取得したデータが存在する場合はそのまま出力し、存在しない場合は’データがありません’と出力します。

from bs4 import BeautifulSoup
import requests

url = "あなたのスクレイピングしたいURL"
response = requests.get(url)

soup = BeautifulSoup(response.text, 'html.parser')

# スクレイピングしたい要素を指定
data = soup.select_one('あなたのスクレイピングしたい要素のセレクタ')

# 三項演算子で要素の存在を判断
result = data.text if data else 'データがありません'

print(result)

このコードの実行結果は、スクレイピング対象となるウェブページや指定した要素によって異なります。

○サンプルコード7:画像処理における三項演算子の使い方

画像処理においても、三項演算子は役立つ場合があります。

たとえば、画像の各ピクセルに対して特定の条件に基づいた処理を行うことが考えられます。

このコードでは、OpenCVライブラリを使って画像を読み込み、各ピクセルが閾値以上かどうかで二値化を行っています。

この例では、三項演算子を使ってピクセル値が128以上なら255(白)、そうでない場合は0(黒)として二値化しています。

import cv2
import numpy as np

# 画像の読み込み
img = cv2.imread('あなたの画像ファイルのパス', cv2.IMREAD_GRAYSCALE)

# 三項演算子で二値化
binary_img = np.where(img >= 128, 255, 0)

cv2.imwrite('binary.png', binary_img)

このコードを実行すると、指定した画像が二値化された’binary.png’という新しい画像ファイルが出力されます。

○サンプルコード8:API呼び出し結果の処理における三項演算子の使い方

APIを利用する際、その呼び出し結果が成功したかどうかで処理を分けることがあります。

これもまた三項演算子の出番です。

このコードでは、requestsライブラリを使ってAPIを呼び出し、その結果が200(成功)かどうかを判断します。

この例では、三項演算子を使ってステータスコードが200なら結果を出力し、そうでない場合は’API呼び出しに失敗しました’と出力します。

import requests

url = "あなたが呼び出したいAPIのURL"
response = requests.get(url)

# 三項演算子でAPI呼び出しの成功を判断
result = response.text if response.status_code == 200 else 'API呼び出しに失敗しました'

print(result)

このコードの実行結果は、指定したAPIとそのレスポンスによって異なります。

○サンプルコード9:エラーハンドリングにおける三項演算子の使い方

Pythonのエラーハンドリングは、処理中に予期せぬエラーが発生したときに備え、適切に対応するための重要な概念です。

その一環として、三項演算子を用いたエラーハンドリングのテクニックを紹介します。

try:
    num = int(input("数字を入力してください: "))
except ValueError:
    print("無効な入力です。デフォルトの数値を使用します。")
    num = 0

result = num if num > 0 else "数値はゼロまたはゼロ以下です"
print(result)

このコードでは、まずユーザーに数字の入力を求めます。

ここでユーザーが数字以外の文字列を入力した場合、int関数はValueErrorを発生させます。

try-exceptブロックを使用してこのエラーを捕捉し、適切なメッセージを表示した後、numを0に設定しています。

次に、三項演算子を用いてnumが0より大きいかどうかを評価し、その結果に応じて異なる値をresultに設定します。

この例では、numが0より大きい場合にはそのままの数値を、そうでない場合には”数値はゼロまたはゼロ以下です”というメッセージをresultに設定しています。

このように、三項演算子はエラーハンドリングの文脈で非常に役立ちます。

ユーザーからの入力が特定の条件を満たすかどうかをチェックし、それに基づいて処理を分岐させることができるのです。

○サンプルコード10:ユーザーインターフェイス制御における三項演算子の使い方

次に、ユーザーインターフェイス(UI)の制御に三項演算子を使う方法を見てみましょう。

例えば、ユーザーが特定のオプションを選択したかどうかに基づいて、異なるメッセージを表示するような場合に役立ちます。

user_option = input("オプションを選択してください(Y/N): ")
message = "オプションが選択されました" if user_option == 'Y' else "オプションは選択されませんでした"
print(message)

このコードでは、まずユーザーにオプションの選択を促します。

ユーザーが’Y’を入力した場合、”オプションが選択されました”というメッセージを、それ以外の入力の場合は”オプションは選択されませんでした”というメッセージを表示します。

このような状況で三項演算子を使うと、コードを簡潔に保ちつつも、必要なロジックを明確に表現することができます。

●注意点と対処法

Pythonの三項演算子は便利ですが、使い方にはいくつかの注意点があります。

一つ目の注意点は、三項演算子が長い式の中で使われると、そのコードは読みにくくなる可能性があるということです。

三項演算子は基本的に単純な条件式で使うことが推奨されています。

複雑な条件式を三項演算子で書くと、そのコードは理解しづらくなり、バグを生む可能性が高まります。

二つ目の注意点は、三項演算子が繰り返し使用される場合、コードの可読性を損なう可能性があるということです。

三項演算子は短くてわかりやすいコードを書くためのツールですが、適切に使わないと逆効果になります。

適切なバランスを見つけることが大切です。

これらの問題を避けるためには、三項演算子を使用する前に、その使用が本当に必要かどうかを検討することが重要です。

また、コードを定期的にレビューして、必要ならば三項演算子を使わない形式にリファクタリングすることもおすすめします。

まとめ

Pythonの三項演算子は、コードを簡潔に書くための強力なツールです。

これらの例を通じて、その使い方と応用法を理解し、自分のコードに適用することをおすすめします。

しかし、いつでも三項演算子を使えば良いというわけではありません。

その使用は、それがコードの可読性を向上させ、意図したロジックを正確に表現する場合に限られます。

どんなツールもそうですが、適切な使い方を学び、それを実践することが大切です。