Pythonで最大値を取得する10の方法を解説!

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説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

基本的な知識があればカスタムコードを使って機能追加、目的を達成できるように作ってあります。

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はじめに

Pythonプログラミングの基本的な要素の一つとして、最大値を取得する方法があります。

この記事では、Pythonを使用して最大値を取得する7つの主要な方法について初心者の方でも理解できるように説明します。

理論的な説明だけでなく、具体的なコードの例も交えて実践的に学べる内容となっています。

●Pythonとは

Pythonは、簡潔で読みやすいコードを書くことを可能にする人気の高いプログラミング言語です。

初心者でも取り組みやすく、また専門家が高度な計算タスクを実行するためにも使用します。

○Pythonの特徴

Pythonの特徴としては次の点が挙げられます。

  • 高レベルなビルトインデータ型を持つこと:Pythonはリストや辞書など、複雑なデータ型を簡単に扱うことができます。
  • ダイナミック型付け:Pythonは変数の型を宣言せずに使うことができ、また実行時に型が決まります。
  • インタプリタ型言語:Pythonはコードを1行ずつ実行するインタプリタ型の言語であり、コンパイルが不要で手軽に実行できます。
  • 多様なライブラリとフレームワーク:Pythonは数値計算やデータ分析、Web開発など多岐にわたるライブラリとフレームワークを備えています。

●Pythonで最大値を取得するための7つの方法

Pythonで最大値を取得する方法はたくさんありますが、ここでは7つの主要な方法を取り上げます。

それぞれの方法には適している使用場面がありますので、自分のニーズに合わせて適切な方法を選びましょう。

○max関数の使い方

Pythonで最も基本的に最大値を取得する方法は、ビルトイン関数のmaxを使用することです。

この関数は引数としてイテラブル(例えばリストやタプルなど)を受け取り、その中の最大値を返します。

□サンプルコード1:リストから最大値を取得

まずはリストから最大値を取得する基本的な例を見てみましょう。

次のコードでは、数値のリストから最大値を取得しています。

numbers = [4, 2, 9, 7, 5, 1]
max_value = max(numbers)
print(max_value)

このコードでは、まずリストnumbersを定義し、その中に数値をいくつか入れています。

次にmax関数を使用して、そのリストから最大値を取得し、max_valueという変数に格納しています。

最後にprint関数を用いて、取得した最大値を表示しています。

このコードを実行すると、リストの中の最大値である9が出力されます。

□サンプルコード2:辞書から最大値を取得

次に、辞書から最大値を取得する例を見てみましょう。

次のコードでは、辞書の値から最大値を取得しています。

scores = {'Math': 85, 'Science': 90, 'English': 88}
max_score = max(scores.values())
print(max_score)

このコードでは、まず辞書scoresを定義し、それぞれの科目のスコアを値として入れています。

次にmax関数を使用して、その辞書の値(scores.values())から最大値を取得し、max_scoreという変数に格納しています。

最後にprint関数を用いて、取得した最大値を表示しています。

このコードを実行すると、スコアの中の最大値である90が出力されます。

○numpy.amax関数の使い方

NumpyはPythonで数値計算を行うためのライブラリで、その中には様々な便利な関数が含まれています。

その一つに最大値を取得するためのamax関数があります。amax関数はnumpy配列全体の最大値を取得することができます。

また、引数にaxisを指定することで、特定の軸に沿った最大値を取得することも可能です。

ここでは、numpy配列から最大値を取得する方法について具体的なコードとともに解説していきます。

□サンプルコード3:numpy配列から最大値を取得

このコードではnumpyのamax関数を使って、numpy配列から最大値を取得します。

この例では、1次元のnumpy配列を作成し、その中の最大値を取得しています。

import numpy as np

# numpy配列を作成
arr = np.array([1, 5, 3, 7, 2, 8])

# 配列から最大値を取得
max_value = np.amax(arr)

print("最大値:", max_value)

このコードを実行すると、「最大値: 8」と表示されます。

この結果から、amax関数が配列中の最大値を正しく取得していることがわかります。

○pandas.DataFrame.max関数の使い方

次に、Pythonのデータ分析ライブラリであるpandasの中にも、最大値を取得するための関数が存在します。

DataFrame.max関数を使用すると、DataFrameから列や行の最大値を簡単に取得することができます。

□サンプルコード4:データフレームから列の最大値を取得

このコードではpandasのDataFrame.max関数を使って、データフレームの各列から最大値を取得します。

この例では、各科目のスコアが記録されたデータフレームを作成し、その中の各列の最大値を取得しています。

import pandas as pd

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({
    "数学": [90, 80, 85],
    "英語": [70, 85, 100],
    "科学": [80, 95, 90]
})

# 各列の最大値を取得
max_values = df.max()

print(max_values)

このコードを実行すると、「数学 90、英語 100、科学 95」と表示されます。

この結果から、DataFrame.max関数が各列の最大値を正しく取得していることがわかります。

□サンプルコード5:データフレームから行の最大値を取得

このコードではpandasのDataFrame.max関数を使って、データフレームの各行から最大値を取得します。

この例では、各学生の各科目スコアが記録されたデータフレームを作成し、その中の各行の最大値を取得しています。

その際、引数axisに1を設定することで行の最大値を取得できます。

import pandas as pd

# データフレームを作成
df = pd.DataFrame({
    "数学": [90, 80, 85],
    "英語": [70, 85, 100],
    "科学": [80, 95, 90]
}, index=["学生A", "学生B", "学生C"])

# 各行の最大値を取得
max_values = df.max(axis=1)

print(max_values)

このコードを実行すると、「学生A 90、学生B 95、学生C 100」と表示されます。

この結果から、DataFrame.max関数が各行の最大値を正しく取得していることがわかります。

○heapq.nlargest関数の使い方

heapq.nlargestは、Python標準ライブラリの一部で、リストの中から最大のn個の値を取得することができます。

その名の通り、リスト内の最大値をheap(ヒープ)データ構造を利用して効率よく探索します。

ヒープは最大値や最小値を迅速に見つけ出すためのデータ構造で、大量のデータを扱う際には特に有効です。

この関数の基本的な使用方法は次の通りです。

import heapq

# 元のリスト
numbers = [1, 3, 5, 7, 9, 2, 4, 6, 8, 0]

# 最大の3つの値を取得
top3 = heapq.nlargest(3, numbers)
print(top3)

上記のコードでは、Pythonのheapqモジュールをインポートし、リストnumbersから最大の3つの値を取得しています。

heapq.nlargest関数の第一引数には取得したい要素数(この例では3)、第二引数には探索対象のリストを指定します。

このコードを実行すると、「9, 8, 7」という結果が得られます。

これが、リスト内の最大の3つの値です。

□サンプルコード6:リストから最大のn個の値を取得

では、次に具体的な例を見てみましょう。

下記のコードでは、10000個の乱数から最大の5つの値を取得しています。

import heapq
import random

# 0から9999までの乱数を10000個生成
numbers = [random.randint(0, 9999) for _ in range(10000)]

# 最大の5つの値を取得
top5 = heapq.nlargest(5, numbers)
print(top5)

このコードを実行すると、生成された乱数の中から最大の5つが選ばれ、出力されます。

出力結果は毎回異なりますが、常に最大の5つの値が選ばれることを確認できるでしょう。

○itertools.accumulate関数の使い方

Pythonのitertoolsモジュールは、効率的なループ処理を行うための様々な関数を提供しています。

その中の一つ、accumulate関数は、リストの要素を順に累積した結果を生成します。

累積最大値を求める際に使用することができます。

accumulate関数の基本的な使用方法は次の通りです。

import itertools

# 元のリスト
numbers = [1, 3, 5, 2, 4]

# 累積最大値を取得
acc_max = list(itertools.accumulate(numbers, max))
print(acc_max)

このコードでは、itertoolsモジュールのaccumulate関数を使用して、リストnumbersの累積最大値を取得しています。

第一引数には累積を行う対象のリスト、第二引数には累積する操作(この場合はmax関数)を指定します。

このコードを実行すると、「1, 3, 5, 5, 5」という結果が得られます。

これが、リストの要素を順に走査しながら累積した最大値です。

□サンプルコード7:リストの累積最大値を取得

次に具体的な例を見てみましょう。

下記のコードでは、10個の乱数の累積最大値を取得しています。

import itertools
import random

# 0から9までの乱数を10個生成
numbers = [random.randint(0, 9) for _ in range(10)]

# 累積最大値を取得
acc_max = list(itertools.accumulate(numbers, max))
print(acc_max)

このコードを実行すると、生成された乱数の累積最大値が出力されます。

出力結果は毎回異なりますが、常に前の値と比較して大きい値が選ばれることを確認できるでしょう。

●注意点と対処法

上記の方法は非常に便利ですが、いくつか注意点があります。

それは、取り扱っているデータが数値であることを前提としている点です。

文字列や独自に定義したクラスのオブジェクトなど、比較可能な任意のデータ型に対して最大値を求めることができますが、その際には比較方法を明示的に定義する必要があります。

例えば、下記のコードでは、リスト内の文字列の最大値を求めています。

words = ['Python', 'Ruby', 'JavaScript', 'C++', 'Java']
longest_word = max(words, key=len)
print(longest_word)

このコードでは、max関数のkey引数にlen関数を指定することで、文字列の長さを比較基準にしています。

その結果、最も長い文字列が最大値として選ばれます。

このように、Pythonでは比較基準を自由に定義することができるため、数値以外のデータに対しても最大値を求めることが可能です。

●応用例

Pythonで最大値を取得する技術を身につけたら、次にはその技術をどのように応用するかを考えてみましょう。

ここではいくつかの応用例として、複数のリストから同時に最大値を取得する方法や、自分自身の定義した比較方法で最大値を取得する方法、そして二次元配列から最大値とその位置を取得する方法を紹介します。

○複数のリストから同時に最大値を取得する方法

たとえば、複数のリストがあって、それぞれのリストから最大値を取得したい場合、Pythonではどのように行えばいいのでしょうか。

これはmap関数と組み込みのmax関数を組み合わせることで実現できます。

このコードでは、まず、3つのリストを定義しています。次にmap関数を使って各リストから最大値を取得しています。

map関数は、第一引数に関数、第二引数以降にリストを与えると、そのリストの各要素に対して関数を適用した結果を返します。

ここではmax関数を適用して、各リストの最大値を取得しています。

# 複数のリストを定義
list1 = [1, 2, 3, 4, 5]
list2 = [5, 6, 7, 8, 9]
list3 = [10, 11, 12, 13, 14]

# map関数とmax関数を用いて各リストから最大値を取得
max_values = list(map(max, list1, list2, list3))
print(max_values)

このコードを実行すると、「[5, 9, 14]」という結果が得られます。

これは、それぞれのリストから最大値を取得した結果を並べたものです。

○自分自身の定義した比較方法で最大値を取得する方法

Pythonでは、組み込みのmax関数にkeyパラメータを渡すことで、自分自身の定義した比較方法で最大値を取得することが可能です。

下記のコードでは、リストに含まれる文字列の長さを基準にして最大値を求める例を表します。

# リストを定義
words = ['apple', 'banana', 'cherry', 'date']

# 長さを基準に最大値を取得
longest_word = max(words, key=len)
print(longest_word)

このコードを実行すると、「banana」という結果が得られます。

これは、リストに含まれる各文字列の中で最も長いもの、すなわち最大の長さを持つものを取得した結果です。

○二次元配列から最大値とその位置を取得する方法

二次元配列から最大値とその位置を取得するには、numpyライブラリのnp.argmax関数を使用します。

下記のコードでは、二次元配列の最大値とその位置を取得する例を表しています。

import numpy as np

# 二次元配列を定義
array2d = np.array([[1, 2, 3], [4, 5, 6], [7, 8, 9]])

# 最大値を取得
max_value = np.max(array2d)

# 最大値の位置を取得
index = np.unravel_index(np.argmax(array2d), array2d.shape)

print('Max Value:', max_value)
print('Position:', index)

このコードを実行すると、「Max Value: 9」と「Position: (2, 2)」という結果が得られます。

これは、二次元配列の最大値である9とその位置を表しています。

まとめ

これらのテクニックを活用すれば、さまざまな状況で最大値を効率よく取得することが可能になります。

これまでの内容を振り返ると、Pythonで最大値を取得する方法は、状況や目的に応じていくつかの異なるアプローチを取ることができるということがわかります。

基本的なmax関数から始めて、より高度なテクニック、つまり複数のリストから同時に最大値を取得する方法や自分自身の定義した比較方法で最大値を取得する方法、さらに二次元配列から最大値とその位置を取得する方法を紹介しました。

これらの方法は、Pythonで最大値を取得する際の基本的なテクニックです。

しかし、その応用範囲は無限大で、さまざまな状況に対応するためのツールとして使うことができます。

プログラミング初心者の方々も、これらのテクニックを学ぶことで、Pythonで最大値を取得する際の自信とスキルを身につけることができるでしょう。

Pythonの学習を続ける中で、これらのテクニックを使って、具体的な問題解決のためにどのように応用できるかを考えてみてください。

そして、自分自身で新たな解決策を生み出すことの楽しさと達成感を味わってください。

Pythonで最大値を取得する方法を学び、自分のプログラミングスキルを一歩前進させることで、更なる可能性が広がることでしょう。