CSSの:where()セレクター活用方法8選!初心者からプロまでマスターする完全ガイド

CSS Whereの基本から応用までを学ぶイメージCSS
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はじめに

CSSは、常に進化し続けています。

特に近年では、様々な新しいセレクターが導入され、ウェブデザインの可能性が大きく広がりました。

この記事では、その中でも特に注目すべき:where()セレクターに焦点を当て、初心者から上級者までが理解できるように徹底的に解説します。

このセレクターをマスターすれば、より効率的かつ柔軟なCSSコーディングが可能になります。

では、まず:where()セレクターの基本から見ていきましょう。

●CSSの:where()セレクターとは

CSSの:where()セレクターは、特定の条件を満たす要素を選択するための強力なツールです。

このセレクターの最大の特徴は、複数のセレクターを一つにまとめて指定できること。

そして、それらが特定の条件を満たすときだけ、スタイルを適用することができます。

これにより、コードの複雑さを減らし、読みやすく、保守しやすいCSSを書くことができるようになります。

○:where()セレクターの基本概念

:where()セレクターの基本的な使い方を理解するには、まずその構文を把握することが重要です。

:where()は、引数として複数のセレクターを受け取り、それらのいずれかが真である要素にスタイルを適用します。

例えば、:where(.class1, .class2)と書けば、class1またはclass2を持つ要素にスタイルを適用することができます。

このセレクターの大きな利点は、セレクターの特異性を0にすることです。

特異性とは、CSSのセレクターがどれだけ具体的かを表す数値で、通常はスタイルが競合した場合にどのスタイルを優先するかを決定するために使用されます。

しかし、:where()セレクターを使用すると、その中に含まれるセレクターの特異性は無視され、より柔軟なスタイリングが可能になります。

●:where()セレクターの使い方

CSSの:where()セレクターは、スタイリングの柔軟性とメンテナンスの容易さを表します。

このセレクターの活用法を理解することで、CSSの効率的な書き方を身に付けることができます。

:where()は複数のセレクターを条件としてまとめることができ、その中のどれか一つが真であれば、指定したスタイルが適用されます。

これにより、複雑な条件を簡単に記述できるのです。

○サンプルコード1:基本的な使用法

最も基本的な:where()セレクターの使用法を見てみましょう。

下記のコードは、.class1または.class2を持つ要素に背景色を適用します。

:where(.class1, .class2) {
  background-color: yellow;
}

この例では、.class1または.class2のどちらかを持つ要素すべてに黄色の背景が適用されます。

:where()セレクターを使用することで、これら二つのクラスのいずれかを持つ要素に対して単一のルールを設定できるのです。

○サンプルコード2:特定のクラスの要素を選択する

特定の複数のクラスがある要素に対してスタイルを適用する場合、:where()セレクターは非常に便利です。

下記のコードでは、.class1.class2を同時に持つ要素にスタイルを適用しています。

:where(.class1.class2) {
  color: red;
}

このコードにより、.class1.class2の両方のクラスを持つ要素にのみ、テキストの色が赤に設定されます。

○サンプルコード3:複数の条件を組み合わせる

:where()セレクターは、複数の条件を組み合わせて使うこともできます。

下記のコードでは、異なる条件の組み合わせを表しています。

:where(.class1, .class2) h1 {
  font-size: 20px;
}

この例では、.class1または.class2を持つ要素の中のh1タグに対して、フォントサイズを20pxに設定します。

○サンプルコード4:他のセレクターとの併用

:where()セレクターは他のCSSセレクターと組み合わせて使うこともできます。

下記のコードでは、:where()セレクターを擬似クラスと組み合わせています。

:where(.class1):hover {
  background-color: green;
}

このコードでは、.class1クラスを持つ要素がホバーされたとき、背景色が緑色に変わります。

●:where()セレクターの注意点

CSSの:where()セレクターを使用する際には、いくつかの重要な注意点があります。

これらのポイントを理解し、適切に対応することで、より効果的かつ効率的に:where()セレクターを活用することができます。

○性能への影響

CSSの:where()セレクターはパフォーマンスに大きな影響を与える可能性があります。

特に、多数の要素に対して複雑な:where()セレクターを適用すると、ブラウザのレンダリング速度に影響を及ぼすことがあります。

したがって、:where()セレクターを使用する際は、性能への影響を考慮し、適切な範囲で使用することが望ましいです。

パフォーマンスの観点から、:where()セレクターを用いる際には、セレクターの複雑さを最小限に抑えることが推奨されます。

不要なセレクターの入れ子や過度な条件の組み合わせは避け、より効率的なCSSコードを目指しましょう。

○対応ブラウザ

:where()セレクターは最新のウェブ標準の一部であり、主要なブラウザではサポートされています。

しかし、古いブラウザや特定の環境では正しく機能しない可能性があるため、ウェブサイトを訪れるユーザーのブラウザ環境を考慮する必要があります。

ブラウザの互換性を確保するためには、:where()セレクターを使用する際には、代替のスタイリングオプションも検討することが重要です。

これにより、すべてのユーザーが快適にサイトを利用できるようになります。

また、新しい技術を採用する際には、常にブラウザのサポート状況を確認し、幅広いユーザーに対応できるように配慮することが求められます。

●:where()セレクターの応用例

:where()セレクターは、CSSを書く上で様々な場面で活用できます。

ここでは、いくつかの実用的な例を通して、その応用の幅広さを表します。

これらの例を参考に、あなた自身のプロジェクトに:where()セレクターをどのように組み込めるか考えてみてください。

○サンプルコード5:レスポンシブデザインへの適用

レスポンシブデザインにおいて、:where()セレクターは特定のブレークポイントで異なるスタイルを適用する際に有用です。

下記の例では、幅が600px以下のときに、特定のクラスを持つ要素のスタイルを変更しています。

@media (max-width: 600px) {
  :where(.class1, .class2) {
    font-size: 14px;
  }
}

このコードは、画面サイズが600px以下になったときに、.class1.class2を持つ要素のフォントサイズを14pxに変更します。

レスポンシブデザインでは画面サイズに応じて要素のスタイルを変更することが重要で、:where()セレクターを使うことでこれを簡潔に記述できます。

○サンプルコード6:テーマのカスタマイズ

ウェブサイトにおいて、ユーザーが選択できるテーマオプションを提供する場合、:where()セレクターを利用して異なるテーマに基づくスタイリングを管理することができます。

下記のコードでは、異なるテーマクラスに基づいて、背景色と文字色を設定しています。

:where(.light-theme) {
  background-color: white;
  color: black;
}
:where(.dark-theme) {
  background-color: black;
  color: white;
}

この例では、.light-themeが適用されている場合は背景色を白に、文字色を黒に設定し、.dark-themeが適用されている場合は背景色を黒に、文字色を白に設定します。

:where()セレクターを使用することで、テーマに応じたスタイル変更を容易に行うことができます。

○サンプルコード7:動的なスタイルの適用

:where()セレクターは、JavaScriptで動的にクラスが追加・削除されるような場合にも有効です。

下記のコードは、特定の状態でクラスが追加されたときにスタイルを適用する例です。

:where(.active, .highlight) {
  border: 1px solid blue;
}

この例では、.activeまたは.highlightクラスが要素に追加された場合、その要素に青い境界線が適用されます。

:where()セレクターを使うことで、さまざまな状況に対応するスタイルを簡潔に記述することが可能です。

○サンプルコード8:メディアクエリとの組み合わせ

最後に、:where()セレクターをメディアクエリと組み合わせた例を紹介します。

この例では、異なる画面サイズで異なるスタイルを適用する方法を示します。

@media (min-width: 800px) {
  :where(.class1, .class2) {
    font-size: 18px;
  }
}

このコードでは、画面の幅が800px以上の場合に、.class1または.class2を持つ要素にフォントサイズ18pxを適用します。

メディアクエリと:where()セレクターを組み合わせることで、さまざまな画面サイズに対応する柔軟なスタイリングが可能になります。

●よくあるエラーと対処法

CSSの:where()セレクターを使用する際には、いくつかの一般的な間違いがあります。

これらのエラーを理解し、適切に対処することで、効果的なスタイリングを実現することができます。

○誤ったセレクターの書き方

:where()セレクターを使う際によく見られるのは、セレクターの誤った書き方です。

特に、セレクター間にスペースを入れ忘れることがあります。

例えば、:where(.class1.class2) と書くと、class1 と class2 の両方を持つ要素を指定することになります。

しかし、意図したのが class1 または class2 を持つ要素の場合は、:where(.class1, .class2) と書く必要があります。

このような間違いを避けるためには、セレクターを書く際に十分な注意を払い、正しい構文を使用することが重要です。

また、複雑なセレクターを使う場合は、小さい部分から始めて徐々に拡張すると、エラーを減らすことができます。

○ブラウザの互換性問題

:where()セレクターは比較的新しいCSS機能であるため、古いブラウザではサポートされていないことがあります。

特に、Internet Explorerなどの古いブラウザでは動作しない可能性が高いです。

これを解決するには、プログレッシブエンハンスメントやグレースフルデグラデーションを採用する方法があります。

プログレッシブエンハンスメントでは、基本的なスタイリングを先に適用し、対応しているブラウザに対してさらなるスタイルを追加するアプローチを取ります。

一方、グレースフルデグラデーションでは、最新の機能を使用してスタイリングを行い、古いブラウザでは基本的なスタイルにフォールバックさせる方法です。

どちらの方法も、すべてのユーザーに対して最適な体験を提供するために有効です。

●エンジニアなら知っておくべき豆知識

CSSの:where()セレクターを効果的に使用するためには、いくつかの重要なポイントを理解しておく必要があります。

これらの知識は、より洗練されたCSSコードを書くための基盤となります。

○:where()と:some()の違い

:where()セレクターはよく:some()セレクターと比較されますが、これら二つには重要な違いがあります。

:where()セレクターは、条件に一致する要素を選択する際に特異性を0とするのに対し、:some()セレクターはそうではありません。

この特性により、:where()はより柔軟に条件を組み合わせることができ、特異性の高い他のセレクターによるスタイルの上書きを避けることができます。

また、:where()は、内部に含まれるセレクターがどれだけ複雑であっても、外部との組み合わせにおいて特異性を増加させません。

これにより、コードの再利用性を高め、保守性を向上させることができるのです。

○:where()のパフォーマンス最適化

:where()セレクターを使用する際には、パフォーマンスに配慮することが重要です。

特に大規模なプロジェクトや、多くの要素を持つページでは、セレクターの効率が重要になります。

:where()セレクターは便利ですが、過度に複雑なセレクターを使用すると、ブラウザのレンダリング性能に影響を与える可能性があります。

パフォーマンスを最適化するためには、:where()セレクター内の条件をできるだけシンプルに保つことが推奨されます。

不必要なセレクターの入れ子や、複数の条件を無理に組み合わせることを避け、必要最小限のセレクターで目的を達成するようにしましょう。

また、可能な限りクラスベースのセレクターを使用し、IDや属性セレクターよりも効率的なセレクター構造を心がけることも有効です。

まとめ

この記事では、CSSの:where()セレクターに関する重要な情報を詳細に解説しました。

基本的な使い方から応用例、注意点、よくあるエラーやその対処法に至るまで、初心者から中級者、さらには上級者まで幅広い読者層に役立つ内容を公開しました。

:where()セレクターの特性を理解し、効率的かつ効果的にCSSを書くための知識と技術を身につけることで、ウェブ開発のスキルをさらに高めることができるでしょう。