HTMLのngIfディレクティブを実例5選で完全ガイド

HTMLでngIfを使いこなすためのポイントとサンプルコードHTML
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

基本的な知識があればカスタムコードを使って機能追加、目的を達成できるように作ってあります。

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はじめに

この記事では、HTMLとAngularの中でも特に役立つディレクティブの一つ、ngIfに焦点を当てて解説していきます。

初心者から経験豊富なプロの開発者まで、どんな方でもこのディレクティブの使い方を理解し、実践的なスキルとして取り入れることができるように、具体的なサンプルコードと共に詳しく説明していきます。

HTMLの基礎知識がある方であれば、この記事を通じてAngularの基本的なディレクティブの理解を深めることができるでしょう。

●HTMLとは何か

HTML(HyperText Markup Language)は、ウェブページを作成するためのマークアップ言語です。ウェブページの構造を定義するために使用され、テキスト内容やリンク、画像などのメディアコンテンツをウェブ上でどのように表示するかをブラウザに指示します。

HTMLは、基本的なウェブ技術の一つであり、すべてのウェブ開発者が習得すべき必須のスキルです。

○HTMLの基本的な概要

HTMLは、タグと呼ばれる特定のキーワードを使って文書を構造化します。

これらのタグを使用して、段落、見出し、リンク、画像などの要素をページ上に配置し、ページのレイアウトを形成します。

たとえば、<p>タグは段落を表し、<h1>から<h6>までのタグは見出しを示し、それぞれの重要度に応じて数字が大きくなるほどフォントサイズが小さくなります。

○HTMLでよく使われるタグの紹介

HTMLには多くのタグが存在しますが、ここでは特によく使用される基本的なものをいくつか紹介します。

まず、<a>タグはアンカーを定義し、他のページやウェブサイト、同じページ内の異なるセクションへのリンクを作成するのに使用されます。

リンク先のURLはhref属性を通じて指定します。次に、<img>タグは画像をウェブページに埋め込むために用います。

このタグではsrc属性で画像ファイルの場所を指定し、alt属性で画像の説明を加えることが一般的です。

また、リストを表示する際には<ul>(番号なしリスト)、<ol>(番号付きリスト)、<li>(リスト項目)というタグが使われます。

●ngIfディレクティブとは

AngularのngIfディレクティブは、特定の条件が真の場合にのみコンテンツをDOMにレンダリングするために使用される強力なツールです。

このディレクティブを利用することで、アプリケーションの動的な部分を効率的に制御し、ユーザーに応じた体験を提供できます。

ngIfは、条件が偽の場合には要素をDOMから完全に削除し、リソースの無駄遣いを防ぎます。

○ngIfの基本的な概念とは何か

ngIfディレクティブは、与えられた条件が真(true)であるかどうかを評価し、その結果に基づいて特定のHTML要素の表示・非表示を切り替えます。

この条件は通常、コンポーネントのプロパティや式が結果として返す真偽値に依存します。

真の場合、対象の要素が画面に表示され、偽の場合は要素がDOMから削除されます。

これにより、不要なビューの更新を防ぎ、パフォーマンスを最適化することができます。

○ngIfディレクティブの構文

ngIfディレクティブの構文は直接的でシンプルです。

ディレクティブは、アスタリスク()を前置することで表され、「ngIf」という形で使用されます。

このアスタリスクは、Angularの構造ディレクティブであることを表し、HTML要素に直接適用されます。

<!-- HTMLテンプレート内でのngIfの使用例 -->
<div *ngIf="isLoggedIn">
  <p>ログインしているユーザーだけがこのメッセージを見ることができます。</p>
</div>

この例では、isLoggedIn が真であれば <div> 要素がDOMに含まれ、偽であればその要素はDOMから削除されます。

この挙動は、無駄なリソースの消費を避け、アプリケーションのレスポンスを向上させるのに役立ちます。

ngIfはその柔軟性から、多くのAngularプロジェクトで重宝されるディレクティブです。

●ngIfディレクティブの使い方

ngIfディレクティブを使いこなすことで、Angularアプリケーションの動的な部分を効率的に管理できます。

特に、ユーザーのアクションやデータの状態に応じてビューの一部を表示したり隠したりする場合に有効です。

ここでは、ngIfの基本的な使用方法をいくつかのサンプルコードを通じて紹介します。

○サンプルコード1:条件に応じて要素を表示する基本的な使い方

HTMLテンプレートにngIfディレクティブを適用する最もシンプルな方法です。

条件が真のときのみ、HTML要素がDOMにレンダリングされます。

<!-- ユーザーがログインしている場合にのみメッセージを表示 -->
<div *ngIf="user.isLoggedIn">
  <p>ようこそ、{{ user.name }}さん!</p>
</div>

このコードでは、user.isLoggedIntrue の場合にのみ <div> が表示され、ユーザーの名前と共に歓迎メッセージが表示されます。

ログインしていない場合は、この <div> はDOMに含まれません。

○サンプルコード2:複数条件の使用例

複雑な条件を使用することも可能です。

複数の条件を組み合わせて、より細かいビューの制御を行うことができます。

<!-- ユーザーが管理者で、かつアクティブな場合にのみ表示 -->
<div *ngIf="user.role === 'admin' && user.isActive">
  <p>管理者メニューへのアクセスが許可されています。</p>
</div>

ここでは、user.role'admin' であり、かつ user.isActivetrue の場合に限り、管理者用のオプションを表示します。

これにより、特定のユーザーにのみ特定のUIを提供することが可能になります。

○サンプルコード3:ngIfと他のディレクティブを組み合わせる方法

ngIfは他のAngularディレクティブと組み合わせて使うことができ、複雑な動的ビューを構築する際に便利です。

例えば、リストを動的に表示するngForディレクティブと組み合わせることがあります。

<!-- ngForとngIfを組み合わせて、特定の条件を満たす要素のみをリスト表示 -->
<ul>
  <li *ngFor="let item of items" *ngIf="item.isVisible">
    {{ item.name }}
  </li>
</ul>

この例では、items 配列の各要素に対してループ処理を行いながら、item.isVisibletrue の項目だけをリストアップします。

これにより、条件に応じたリストの表示が可能となります。

●よくあるエラーとその対処法

AngularのngIfディレクティブは便利ですが、不適切な使用や誤解されがちな挙動によりエラーが発生することがあります。

ここでは、ngIfを使用する際によく遭遇する問題とその解決策を説明します。

○エラーケース1:式が正しく評価されない場合の対処法

ngIfディレクティブは、真偽値を返す式に基づいて動作します。

式が予期せず falsy 値(例えば null, undefined, 0, false, '' など)を返すと、期待していた要素が表示されないことがあります。

対処法として、式が常に正しい値を返すように保証することが重要です。

また、特に非同期処理を行う場合には、変数が定義される前に評価されないように注意する必要があります。

ここでは、条件式が正しく評価されるようにするための一例を見てみましょう。

<div *ngIf="user?.isLoggedIn">
  <p>ログインしているユーザーだけがこのメッセージを見ることができます。</p>
</div>

この例では、オプショナルチェーン(?.)を使用して user オブジェクトが null または undefined の場合にエラーを防ぎます。

○エラーケース2:パフォーマンス問題の対応策

ngIfを使用すると、条件が頻繁に変わる場合にDOM要素の追加と削除が繰り返され、パフォーマンスに影響を与えることがあります。

対処法として、パフォーマンスを向上させるためには、条件式の評価回数を減らすことが効果的です。

また、可能な限り *ngIf ではなく CSS の display プロパティを使って表示の切り替えを行う方法もあります。これにより、DOMの重い操作を避けることができます。

<div [style.display]="shouldShow() ? 'block' : 'none'">
  <p>この方法ではDOM要素は常に存在し、表示だけが切り替わります。</p>
</div>

この例では、shouldShow() 関数の戻り値に基づいて div 要素の表示を切り替えますが、要素自体はDOMから削除されません。

これにより、頻繁に条件が変わる場合でもパフォーマンスの低下を抑えることができます。

●ngIfディレクティブの応用例

ngIfディレクティブは、その基本的な使用方法を超えて、多様なシナリオで応用することができます。

ここでは、特に実用的ないくつかの応用例を詳しく見ていきます。

○サンプルコード4:ngIfを使った動的フォームコントロール

フォーム内で特定の条件に基づいて動的に要素を表示または隠す場合、ngIfディレクティブを活用できます。

この例では、ユーザーが特定のオプションを選択したときだけ追加の入力フィールドを表示しています。

<!-- ユーザーが 'その他' を選択した場合にのみ詳細入力フィールドを表示 -->
<div *ngIf="form.value.category === 'other'">
  <input type="text" placeholder="詳細を入力">
</div>

このコードスニペットでは、フォームの category フィールドが ‘other’ に設定されている場合のみ、詳細入力フィールドが表示されます。

これにより、必要な時のみユーザーに追加情報を求めることができ、UIをスッキリさせることができます。

○サンプルコード5:ngIfとngForを併用したリスト管理

ngIfはngForと組み合わせて、リストのアイテムを条件付きで表示するのにも使えます。

これは、特定の条件を満たすアイテムのみをユーザーに表示したい場合に便利です。

<!-- 条件にマッチするアイテムのみをリスト表示 -->
<ul>
  <li *ngFor="let item of items" *ngIf="item.isActive">
    {{ item.name }}
  </li>
</ul>

この例では、items 配列から isActive プロパティが true のアイテムのみがリストに表示されます。

ngForディレクティブが各アイテムに対してループを行い、ngIfディレクティブがその表示を制御します。

この技法は、大量のデータの中から特定の条件に合致するデータをフィルタリングして表示する際に特に有効です。

●エンジニアが知っておくべきHTMLとngIfの豆知識

ngIfディレクティブはAngularの開発において非常に重要な要素です。

ここでは、ngIfの使い方に関連するパフォーマンスとセキュリティの豆知識を、リストを使わずに詳しく解説します。

○豆知識1:ngIfのパフォーマンスへの影響と最適化

ngIfディレクティブを使用する際は、パフォーマンスへの影響を考慮することが重要です。

DOMへの追加や削除は、リソースを大きく消費する操作であり、アプリケーションの反応速度に影響を及ぼす可能性があります。

ngIfのパフォーマンスを最適化するためには、変更検出の戦略をChangeDetectionStrategy.OnPushに設定することが有効です。

これにより、データの変更が確認された場合にのみビューを更新するようになり、不要な更新を減らすことができます。

さらに、条件式をシンプルに保つことで、計算コストを低減し、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。

また、CSSのスタイルバインディングを活用して、ngIfを使わずに要素の表示・非表示を切り替える方法も効果的です。

例えば、[class.hidden]="!isVisible"という形でクラスバインディングを使用することで、CSSのdisplayプロパティを切り替えることができ、DOM操作のコストを削減できます。

○豆知識2:セキュリティとしてのngIfの利用

ngIfディレクティブは、ユーザーによっては不適切な情報を隠すために役立つ一方で、クライアントサイドで完全に制御する方法にはリスクが伴います。

特に、管理者専用の情報をngIfで制御している場合、クライアントサイドのJavaScriptを変更することで、意図しないユーザーがその情報にアクセス可能になることがあります。

このため、セキュリティが重要な情報は、サーバーサイドで適切にアクセス制御を行う必要があります。

フロントエンドでのみ情報の表示を制御することは、セキュリティ上の脆弱性につながるため、バックエンドでの検証と組み合わせることが推奨されます。

これにより、認証されていないアクセスから情報を守りながら、適切なユーザーにのみ情報を表示することが可能となります。

まとめ

このガイドを通じて、HTMLとAngularのngIfディレクティブの基本的な使い方から応用技術までを解説してきました。

ngIfは単なる条件付きレンダリング以上の機能を持ち、アプリケーションのパフォーマンス向上やセキュリティ強化にも役立つことが明らかになったかと思います。

この知識を活用して、より効率的で安全なWebアプリケーションを開発することができるようになるでしょう。