JavaScriptパイプ完全ガイド!10個の使い方とサンプルコード

JavaScriptパイプの使い方を学ぶイメージ図JS
この記事は約8分で読めます。

 

【サイト内のコードはご自由に個人利用・商用利用いただけます】

この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

基本的な知識があればカスタムコードを使って機能追加、目的を達成できるように作ってあります。

※この記事は、一般的にプロフェッショナルの指標とされる『実務経験10,000時間以上』を凌駕する現役のプログラマチームによって監修されています。

サイト内のコードを共有する場合は、参照元として引用して下さいますと幸いです

※Japanシーモアは、常に解説内容のわかりやすさや記事の品質に注力しております。不具合、分かりにくい説明や不適切な表現、動かないコードなど気になることがございましたら、記事の品質向上の為にお問い合わせフォームにてご共有いただけますと幸いです。
(送信された情報は、プライバシーポリシーのもと、厳正に取扱い、処分させていただきます。)

はじめに

この記事を読めば、JavaScriptパイプを使いこなすことができるようになります。

JavaScriptパイプは、コードの可読性と効率を向上させるための重要な手法です。

初心者でも理解しやすいように、基本から応用までを徹底的に解説します。

●JavaScriptパイプとは

JavaScriptパイプとは、複数の関数を連続して適用することで、コードの可読性を向上させる手法です。

パイプを使うことで、一連の処理を簡潔でわかりやすい形にまとめることができます。

○パイプの基本

パイプは、複数の関数を連続して適用する構文で、データの流れを表現します。

パイプを使うことで、データの変換や処理をステップごとに分かりやすく記述できます。

●JavaScriptパイプの使い方

ここでは、JavaScriptパイプの使い方を4つのサンプルコードを通じて紹介します。

○サンプルコード1:配列操作の簡略化

このコードでは、パイプを使って配列の操作を簡略化しています。

この例では、配列をフィルタリングし、新しい配列を作成しています。

const filterEven = arr => arr.filter(x => x % 2 === 0);
const double = arr => arr.map(x => x * 2);

const processArray = arr => arr
  |> filterEven
  |> double;

const input = [1, 2, 3, 4, 5];
console.log(processArray(input)); // [4, 8]

○サンプルコード2:オブジェクト操作の簡略化

このコードでは、オブジェクトの操作を簡略化しています。

この例では、オブジェクトのプロパティを変更しています。

const upperName = obj => ({ ...obj, name: obj.name.toUpperCase() });
const addAge = obj => ({ ...obj, age: obj.age + 1 });

const processObject = obj => obj
  |> upperName
  |> addAge;

const person = { name: 'Taro', age: 25 };
console.log(processObject(person)); // { name: 'TARO', age: 26 }

○サンプルコード3:非同期処理の連携

このコードでは、非同期処理を連携しています。

この例では、Promiseを返す関数を順序立てて実行しています。

const asyncFunction1 = async (value) => value * 2;
const asyncFunction2 = async (value) => value + 1;

const processAsync = async (value) => value
  |> await asyncFunction1
  |> await asyncFunction2;

(async () => {
  console.log(await processAsync(5)); // 11
})();

○サンプルコード4:関数合成の利用

このコードでは、関数合成を利用しています。

この例では、複数の関数を組み合わせて新たな関数を作成し、その関数をパイプ処理に利用しています。

const add = (a, b) => a + b;
const square = x => x * x;

const addAndSquare = (x, y) => (x + y) |> square;

console.log(addAndSquare(3, 4)); // 49

●JavaScriptパイプの応用例

ここでは、JavaScriptパイプの応用例をさらに6つ紹介します。

○サンプルコード5:データのフィルタリング

このコードでは、データをフィルタリングするコードを紹介しています。

この例では、条件に一致するデータだけを取り出しています。

const data = [1, 2, 3, 4, 5];
const isEven = x => x % 2 === 0;

const filteredData = data.filter(isEven);
console.log(filteredData); // [2, 4]

○サンプルコード6:データのマッピング

このコードでは、データをマッピングするコードを紹介しています。

この例では、各データに対して指定した処理を適用しています。

const data = [1, 2, 3, 4, 5];
const double = x => x * 2;

const mappedData = data.map(double);
console.log(mappedData); // [2, 4, 6, 8, 10]

○サンプルコード7:条件付きパイプ処理

このコードでは、条件に応じてパイプ処理を実行する方法を紹介しています。

この例では、条件に一致する場合のみ、指定した処理を実行しています。

const data = [1, 2, 3, 4, 5];
const isEven = x => x % 2 === 0;
const double = x => x * 2;

const conditionalPipe = data.map(x => isEven(x) ? x |> double : x);
console.log(conditionalPipe); // [1, 4, 3, 8, 5]

○サンプルコード8:イベントハンドラの連携

このコードでは、イベントハンドラを連携させています。

この例では、複数のイベントハンドラを連続して実行し、イベントに対する処理を行っています。

const logEvent = (e) => console.log('イベントが発生しました。', e);
const preventDefault = (e) => e.preventDefault();

const handleEvent = (e) => e
  |> logEvent
  |> preventDefault;

document.querySelector('button').addEventListener('click', handleEvent);

○サンプルコード9:データ検証の実装

このコードでは、データ検証を実装しています。

この例では、複数の検証関数を用意し、パイプを使ってデータを検証しています。

const isNotEmpty = (value) => value.trim().length > 0;
const isEmail = (value) => /^[^@\s]+@[^@\s]+\.[^@\s]+$/.test(value);

const validateInput = (value) => value
  |> isNotEmpty
  |> (isValid => isValid ? isEmail(value) : false);

console.log(validateInput('test@example.com')); // true
console.log(validateInput('test@example')); // false

○サンプルコード10:クラスのメソッドチェーン

このコードでは、クラスのメソッドチェーンを実現しています。

この例では、クラスのインスタンスメソッドを連続して呼び出し、処理を行っています。

class Person {
  constructor(name, age) {
    this.name = name;
    this.age = age;
  }

  greet() {
    console.log(`こんにちは、${this.name}です。`);
    return this;
  }

  haveBirthday() {
    this.age += 1;
    console.log(`誕生日が来たので、${this.name}は${this.age}歳になりました。`);
    return this;
  }
}

const taro = new Person('太郎', 30);
taro.greet().haveBirthday();

●注意点と対処法

パイプの利用には注意が必要です。

適切に使われるとコードの可読性が向上しますが、使いすぎると逆に読みづらくなることがあります。

適切な段階でパイプを区切り、処理を分かりやすく表現しましょう。

●カスタマイズ方法

パイプ処理はカスタマイズが容易です。

必要に応じて関数を追加・削除し、データの流れを調整できます。

適切な関数を組み合わせることで、柔軟な処理を実現できます。

まとめ

この記事では、JavaScriptのパイプ処理について説明し、その基本的な使い方や応用例を紹介しました。

パイプ処理は、データや関数を連携させて処理を簡潔に記述できる技術です。これにより、コードの可読性が向上し、メンテナンス性も高まります。

サンプルコードでは、非同期処理の連携や関数合成の利用、イベントハンドラの連携、データ検証の実装、クラスのメソッドチェーンなど、様々な応用例を紹介しました。

これらの例を参考に、パイプ処理をうまく活用して、効率的なプログラムを作成していくことができます。

ただし、パイプ処理を適切に使わないと逆にコードの可読性が低下することもあるため、注意が必要です。

適切な段階でパイプを区切り、処理を分かりやすく表現することが大切です。

また、パイプ処理はカスタマイズが容易であり、必要に応じて関数を追加・削除することで、柔軟な処理を実現できます。

JavaScriptのパイプ処理を理解し、活用することで、より効率的で可読性の高いコードを書くことができるようになります。

是非、この技術を自分のプロジェクトに取り入れてみてください。