PHP配列操作の手引き!6つの検索メソッドでデータをすばやく見つける – Japanシーモア

PHP配列操作の手引き!6つの検索メソッドでデータをすばやく見つける

PHP配列操作のハンドブックとコード例PHP
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はじめに

この記事を読めば、PHPの配列とその検索メソッドについて理解することができますようになります。

PHPを扱う際には、配列操作が避けて通れない重要なテーマです。

配列とは複数のデータをまとめて扱うためのデータ構造の一つで、これを効果的に扱うことが求められます。

特に、配列の中から特定のデータを探し出す検索操作は頻繁に行われるため、その方法をしっかりと身につけておくことが大切です。

●PHPと配列の基本

PHPで配列を定義する方法は非常に簡単です。基本的な定義の方法を紹介します。

// 配列の定義
$array = array(1, 2, 3, 4, 5);

ここでは、$arrayという名前の配列を定義し、その中に1から5までの整数を格納しています。

このように配列を定義すると、それぞれの数値に対して0から始まるインデックス(添字)が割り当てられ、このインデックスを指定することで配列の各要素にアクセスできます。

●PHPの配列検索メソッド

PHPには配列から特定のデータを検索するための便利なメソッドが多数用意されています。

下記では、その中から主要な6つを紹介します。

○1. in_array

in_array関数は、ある値が配列の中に存在するかどうかを調べるための関数です。

○2. array_search

array_search関数は、ある値が配列の中に存在するかどうかを調べ、存在する場合はそのキー(インデックス)を返す関数です。

○3. array_keys

array_keys関数は、配列の中から特定の値に対応する全てのキーを取得するための関数です。

○4. array_values

array_values関数は、配列の値の部分だけを新しいインデックス配列として返す関数です。

○5. array_filter

array_filter関数は、配列の各要素に対してユーザー定義関数を適用し、その結果がtrueとなる要素だけを新たな配列として返す関数です。

○6. array_column

array_column関数は、二次元配列(配列の配列)から特定の列の値だけを抽出した新しい配列を作成する関数です。

●各メソッドの使用例とコード

ここでは、PHPの配列検索メソッドの具体的な使用例とそれに対応するコードを紹介します。

○例1:in_array

in_arrayメソッドを使うと、指定した値が配列の中に存在するかを確認できます。

この例では、数字の3が配列$arrayの中に存在するかどうかを調べています。

$array = array(1, 2, 3, 4, 5);
if (in_array(3, $array)) {
    echo '見つかりました!';
} else {
    echo '見つかりませんでした。';
}

○例2:array_search

array_searchメソッドは、指定した値が配列の中に存在するかを調べ、存在する場合はそのキー(インデックス)を返します。

この例では、数字の3が配列$arrayの中に存在するかを調べ、存在する場合はそのインデックスを出力しています。

$array = array(1, 2, 3, 4, 5);
$result = array_search(3, $array);
if ($result !== false) {
    echo '見つかりました。そのインデックスは:' . $result;
} else {
    echo '見つかりませんでした。';
}

○例3:array_keys

array_keysメソッドは、指定した値が配列の中に存在する場合、その全てのキー(インデックス)を返します。

この例では、数字の3が配列$arrayの中に何回存在するかを調べています。

$array = array(1, 2, 3, 4, 5, 3, 3);
$keys = array_keys($array, 3);
foreach ($keys as $key) {
    echo 'インデックス' . $key . 'に3が見つかりました。<br>';
}

○例4:array_values

array_valuesメソッドは、配列の全ての値を新しいインデックス配列として取り出します。

この例では、連想配列$arrayの全ての値を取り出しています。

$array = array("first" => 1, "second" => 2, "third" => 3);
$values = array_values($array);
print_r($values);  // [1, 2, 3]を出力

○例5:array_filter

array_filterメソッドは、配列の各要素に対して指定した関数を適用し、その結果がtrueとなる要素だけを新たな配列として返します。

この例では、$arrayの各要素が偶数であるかどうかを判定しています。

$array = array(1, 2, 3, 4, 5);
$result = array_filter($array, function($value) {
    return $value % 2 == 0;
});
print_r($result);  // [1 => 2, 3 => 4]を出力

○例6:array_column

array_columnメソッドは、入力された二次元配列(またはオブジェクトの配列)から、指定したカラムの値を取り出し、一次元配列として返します。

この例では、二次元配列$dataから’name’カラムの値を取り出しています。

$data = array(
    array('id' => 1, 'name' => 'John'),
    array('id' => 2, 'name' => 'Sara'),
    array('id' => 3, 'name' => 'Tom'),
);
$result = array_column($data, 'name');
print_r($result);  // ['John', 'Sara', 'Tom']を出力

これらのメソッドは配列操作の際に非常に便利で、日常的なプログラミング作業を効率的に行うことができます。

●注意点と対処法

PHPの配列検索メソッドを使用する際にはいくつかの注意点があります。

それぞれについて詳しく解説し、問題が発生した場合の対処法を提案します。

1.厳密な等価性

一部のメソッドは、等価性を判断する際に「==」を使用するため、データ型を厳密に比較する「===」を使用することが推奨されます。

例えば、「in_array」メソッドでは、次のコードがtrueを返します。

if (in_array('10', array(10, 20, 30))) {
    echo '見つかりました';
}

このコードは、文字列の’10’と数値の10を等価と見なしてしまいます。

これを防ぐためには、in_arrayメソッドの第3引数にtrueを指定し、厳密な等価性(===)を使用することが推奨されます。

if (in_array('10', array(10, 20, 30), true)) {
    echo '見つかりました';
}

このコードは、データ型を考慮に入れて比較するため、文字列の’10’と数値の10は等価とは見なされません。

2.array_searchの返り値

「array_search」メソッドは、値が見つからないときにfalseを返すため、値が0のインデックスを探す際に注意が必要です。

下記の例では、falseが返されてしまいます。

$array = array(10, 20, 30);
if (array_search(10, $array)) {
    echo '見つかりました';
} else {
    echo '見つかりませんでした';
}

この問題を解決するためには、結果を変数に格納し、その変数がfalseでないことを確認することが必要です。

$array = array(10, 20, 30);
$result = array_search(10, $array);
if ($result !== false) {
    echo '見つかりました';
} else {
    echo '見つかりませんでした';
}

3.配列以外の値の扱い

PHPの配列検索メソッドは、配列以外の値が引数として渡された場合にはエラーを返すことがあります。

これを防ぐためには、値が配列であることを確認することが重要です。

以上のように、各メソッドの特性を理解し、適切に利用することで、PHPの配列操作をよりスムーズに行うことができます。

まとめ

本記事では、PHPの配列と、配列操作に必要な主要なメソッドについて詳しく解説しました。

また、それぞれのメソッドの使用例を通じて、実際のコードでの使用方法を学びました。

配列はPHPプログラミングにおける基本的なデータ構造であり、その操作方法を理解することは、効率的なプログラミングに不可欠です。

本記事が、PHPの配列操作の理解とスキルの向上に役立てば幸いです。