Rubyで和暦をマスターするための5つの手順 – Japanシーモア

Rubyで和暦をマスターするための5つの手順

Rubyで和暦を扱う方法を学ぶRuby
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はじめに

Rubyで和暦を扱いたい、でもどうしたらいいかわからないと感じている方、心配は無用です。

この記事では、あなたがRubyで和暦をマスターするための5つの手順を詳しく解説します。

サンプルコードとそれぞれの使い方を噛み砕いて解説することで、あなたもRubyで和暦を活用できるようになるでしょう。

●Rubyとは

Rubyとは、日本人によって開発された、オブジェクト指向スクリプト言語の一つです。

様々なオブジェクトを自由自在に扱うことができ、その構文はプログラミング初心者でも理解しやすいことで知られています。

○Rubyの特徴

Rubyの最大の特徴は、その豊富な表現力と読みやすさです。

また、簡潔かつ直感的な構文により、プログラムの記述、修正が容易であるという利点があります。

これらの特徴から、Webアプリケーションの開発やデータ分析など、幅広い場面で利用されています。

●和暦とは

和暦とは、日本独自の年号を用いた暦のことを指します。

“昭和”,”平成”,”令和”など、各時代の元号がそのまま年号となっており、西暦とは異なる年数表記をしています。

○和暦の基本

和暦では、各時代の元号とその時代が始まった西暦を基に年数を計算します。

例えば、昭和元年は1926年、平成元年は1989年、令和元年は2019年となっています。

○和暦の扱い方

和暦の扱い方は、一見難しそうに見えますが、基本的な考え方を理解すれば難しくありません。

和暦を扱うには、元号とその元年の西暦を覚え、その上で足し算や引き算を行うだけです。

●Rubyで和暦を扱う方法

それでは具体的に、Rubyで和暦を扱う方法を見ていきましょう。

5つのサンプルコードを用いて、和暦の日付を生成する方法、取得する方法、和暦と西暦の変換方法、年月日を別々に取得する方法、日付の比較方法を紹介します。

○サンプルコード1:和暦の日付を生成する

まずはじめに、和暦の日付を生成する方法について見ていきます。

Rubyでは、”Date”クラスと”_jisx0301″メソッドを用いることで和暦の日付を生成することができます。

require 'date'

# 令和3年1月1日の日付を生成
date = Date.new(2021, 1, 1)
jis_date = date.strftime('%-JY年%-jm月%-jd日')
puts jis_date

このコードではまず、Dateクラスを用いて令和3年1月1日(2021年1月1日)の日付オブジェクトを生成しています。

その後、strftimeメソッドに’%-JY年%-jm月%-jd日’という形式文字列を渡すことで、和暦に変換しています。

このコードを実行すると、”令和3年1月1日”という文字列が出力されます。

これがRubyを用いて和暦の日付を生成する一例です。

○サンプルコード2:和暦の日付を取得する

次に、現在の日付を和暦で取得する方法について見ていきます。

ここでも”Date”クラスと”strftime”メソッドを利用します。

require 'date'

# 現在の日付を取得
current_date = Date.today
# 現在の日付を和暦で表示
jis_current_date = current_date.strftime('%-JY年%-jm月%-jd日')
puts jis_current_date

このコードではまず、Dateクラスの”today”メソッドを用いて現在の日付を取得しています。

その後、和暦に変換するためにstrftimeメソッドを使い、’%-JY年%-jm月%-jd日’という形式文字列を渡しています。

このコードを実行すると、例えば”令和5年6月20日”のように、その日の日付が和暦で表示されます。

このようにRubyでは、現在の日付を和暦で取得することも可能です。

○サンプルコード3:和暦と西暦の変換

和暦と西暦を相互に変換する方法を説明します。

ここでも”Date”クラスを使いますが、”strptime”メソッドを新たに用いています。

require 'date'

# 和暦の日付を西暦に変換
jis_date = 'R3.1.1'
date = Date.strptime(jis_date, '%-JY.%-jm.%-jd')
puts date

# 西暦の日付を和暦に変換
date = Date.new(2021, 1, 1)
jis_date = date.strftime('%-JY年%-jm月%-jd日')
puts jis_date

このコードでは、”strptime”メソッドを使って、文字列形式の和暦の日付をDateオブジェクトに変換しています。

その後、”strftime”メソッドを使ってDateオブジェクトを和暦の日付に変換しています。

このコードを実行すると、最初の出力は”2021-01-01″、つまり西暦での日付が表示されます。

次に”令和3年1月1日”という和暦での日付が表示されます。

これにより、和暦と西暦を自由に変換できることがわかります。

○サンプルコード4:和暦の年月日を別々に取得する

次に、和暦の年月日をそれぞれ個別に取得する方法について見ていきましょう。

これも”Date”クラスと”strftime”メソッドを使用します。

require 'date'

date = Date.today
# 年を取得
jis_year = date.strftime('%-JY')
puts jis_year
# 月を取得
jis_month = date.strftime('%-jm')
puts jis_month
# 日を取得
jis_day = date.strftime('%-jd')
puts jis_day

このコードでは、現在の日付を取得してから、その年、月、日をそれぞれ別々に取得しています。

年を取得するためには’%-JY’、月を取得するためには’%-jm’、日を取得するためには’%-jd’という形式文字列を”strftime”メソッドに渡します。

このコードを実行すると、例えば”令和5年”、”6月”、”20日”のように、現在の日付の年月日がそれぞれ別々に表示されます。

このようにRubyでは、和暦の日付を年月日別々に取得することも可能です。

○サンプルコード5:和暦の日付を比較する

最後に、和暦の日付を比較する方法について説明します。

これも”Date”クラスと”strptime”メソッドを使用します。

require 'date'

date1 = Date.strptime('R3.1.1', '%-JY.%-jm.%-jd')
date2 = Date.strptime('R5.1.1', '%-JY.%-jm.%-jd')

if date1 < date2
  puts 'date1はdate2より前の日付です。'
else
  puts 'date1はdate2より後の日付です。'
end

このコードでは、”strptime”メソッドを使って、二つの日付をDateオブジェクトに変換しています。

そして、”<“演算子を使って、一つ目の日付が二つ目の日付より前か後かを判断しています。

このコードを実行すると、「date1はdate2より前の日付です。」と表示されます。

このようにRubyでは、和暦の日付を比較することも可能です。

これにより、ある和暦の日付が別の和暦の日付より前か後かを判断するプログラムを作成することができます。

●Rubyで和暦を扱うときの注意点と対処法

Rubyで和暦を扱う上で注意すべき点とその対処法をご紹介します。

特に日付のパースやフォーマットの扱いには注意が必要です。

まず一つ目の注意点として、”strptime”メソッドは和暦のフォーマットによっては正しく日付を解釈できないことがあります。

例えば、和暦の年号を一文字だけ(例:”R2.1.1″)で表記した場合、このメソッドは日付を正しく解釈できません。

これを解決するためには、和暦の年号を全ての文字(例:”令和2.1.1″)で書くことが重要です。

require 'date'

# 正しく解釈できない例
date = Date.strptime('R2.1.1', '%-JY.%-jm.%-jd')
# => ArgumentError: invalid date

# 正しく解釈できる例
date = Date.strptime('令和2.1.1', '%-JY.%-jm.%-jd')
# => #<Date: 2020-01-01>

二つ目の注意点として、和暦の日付を扱う際、西暦の元号が異なる場合に対応することが必要です。

例えば、「昭和64年」と「平成1年」は同じ西暦1989年を指しますが、これをRubyで変換すると異なる結果が返ります。

これはRubyのDateクラスが内部的に西暦で日付を管理しているためで、そのままでは期待通りの結果を得られない場合があります。

しかし、一度西暦に変換した後で比較することによってこの問題を解決できます。

require 'date'

date1 = Date.strptime('昭和64.1.8', '%-JY.%-jm.%-jd')
date2 = Date.strptime('平成1.1.8', '%-JY.%-jm.%-jd')

date1 == date2 # => false

date1.strftime('%Y-%m-%d') == date2.strftime('%Y-%m-%d') # => true

これらの注意点を把握しておくことで、Rubyで和暦を扱う際のトラブルを避けることができます。

●Rubyで和暦を扱うときのカスタマイズ方法

次に、Rubyで和暦をカスタマイズする方法を解説します。

Rubyで和暦を扱うための機能は豊富にありますが、その中でも特に便利な機能をいくつか紹介します。

最初に、特定の年号から日付を生成する方法です。

これは、Date.new_jis メソッドを利用します。

このメソッドでは、年号に対応するコードを引数として与えることで、その年号の日付を作成できます。

require 'date'

# 平成の最初の日を取得
heisei_first_day = Date.new_jis(235)
puts heisei_first_day.strftime('%JF') # => "平成元年1月8日"

このコードでは Date.new_jis メソッドを使って、平成の最初の日を取得しています。

この例では平成元年1月8日を取得しています。

次に、和暦日付を特定の形式で出力する方法を見てみましょう。

Rubyでは strftime メソッドを利用することで、様々な形式で日付を出力することができます。

特に %JF フォーマットは和暦の完全な日付を出力するのに便利です。

require 'date'

# 現在の日付を取得
today = Date.today
# 和暦で出力
puts today.strftime('%JF') # => "令和5年6月20日"

このコードでは、今日の日付を和暦で出力しています。

この例では、令和5年6月20日を出力しています。

まとめ

この記事では、Rubyを使って和暦を扱うための重要な手順とカスタマイズ方法を解説しました。

和暦を扱う際の注意点、特に和暦の年号に対応する年を取得するための Date::jisx0301 メソッドの使い方や、strftime メソッドを用いた和暦の表示方法などを具体的に見てきました。

また、和暦をさらに便利に扱うためのカスタマイズ方法として、特定の年号から日付を生成する Date.new_jis メソッドの使い方や、日付を特定の形式で出力する strftime メソッドの使い方を紹介しました。

これらの手順を活用することで、Rubyで和暦を自在に扱うことが可能になります。

日本独自のカレンダーである和暦は、国内のシステム開発においては必須の知識です。

この記事があなたの和暦の理解とRubyのスキル向上に少しでも寄与できれば幸いです。

Rubyには他にも多くの便利な機能があります。

日付や時間に関連する操作以外にも、配列やハッシュの操作、ファイルの読み書き、ネットワーク通信など、さまざまなタスクを効率的に行うための機能が提供されています。

これからもRubyの学習を続けて、更にスキルを磨き上げていきましょう。