C言語とバブルソートの使い方と詳細なサンプルコード5選

はじめに

こんにちは、この記事ではC言語とバブルソートの使い方について解説します。

C言語は高性能なプログラムを作成するためのツールとして、そしてバブルソートは初めてのアルゴリズム学習の一歩として重要な存在です。

この記事では、これら二つの概念を具体的に理解し、実用的なスキルとして身につけるために必要な知識と技術を提供します。

●C言語とは

C言語は、1970年代初頭にベル研究所で開発された汎用のプログラミング言語です。

その速度と効率性から、オペレーティングシステムや組み込みシステムの開発において広く利用されています。

さらに、その明確な構文と汎用性から、初心者にとっては学習するのに最適なプログラミング言語の一つともなっています。

●バブルソートとは

バブルソートは、最も基本的なソートアルゴリズムの一つです。

このアルゴリズムの名前は、ソートプロセス中に大きな値が「泡（Bubble）」のように配列の最後へと「浮かび上がる」様子から名付けられました。

単純である一方で、ソートされていない要素が隣接する要素と比較・交換されるため、効率性には欠けますが、理解しやすいのが特徴です。

●C言語でのバブルソートの基本的な使い方

バブルソートをC言語で実装する場合、最も一般的な方法は二重のforループを使用することです。

外側のforループは全体のパスを制御し、内側のforループでは各パスでの要素の比較と交換を行います。

○サンプルコード1：基本的なバブルソート

このコードでは、C言語での基本的なバブルソートの実装を紹介します。

この例では、一つの整数の配列を昇順にソートします。

#include <stdio.h>

void bubble_sort(int a[], int n) {
    int i, j, temp;
    for (i = 0; i < n - 1; i++) {
        for (j = 0; j < n - 1 - i; j++) {
            if (a[j] > a[j + 1]) {
                temp = a[j];
                a[j] = a[j + 1];
                a[j + 1] = temp;
            }
        }
    }
}

int main() {
    int a[] = {64, 34, 25, 12, 22, 11, 90};
    int n = sizeof(a) / sizeof(a[0]);
    bubble_sort(a, n);
    int i;
    for (i = 0; i < n; i++) {
        printf("%d ", a[i]);
    }
    return 0;
}

このコードを実行すると、配列aはソートされ、次のように出力されます

11 12 22 25 34 64 90

●バブルソートの詳細な使い方

バブルソートの応用を考える前に、さらに詳細な使い方を見てみましょう。

例えば、配列の要素数に応じてソートを実行したり、逆順（降順）にソートを行ったりすることも可能です。

○サンプルコード2：配列の要素数に応じたバブルソート

このコードでは、配列の要素数に応じてバブルソートを行う例を表します。

この例では、動的に配列の要素数を計算してバブルソートを行います。

このようにすると、配列のサイズが事前にわかっていない場合でもバブルソートを使用することができます。

#include <stdio.h>

void bubble_sort(int a[], int n) {
    int i, j, temp;
    for (i = 0; i < n - 1; i++) {
        for (j = 0; j < n - 1 - i; j++) {
            if (a[j] > a[j + 1]) {
                temp = a[j];
                a[j] = a[j + 1];
                a[j + 1] = temp;
            }
        }
    }
}

int main() {
    int a[] = {64, 34, 25, 12, 22, 11, 90, 88, 76, 45};
    int n = sizeof(a) / sizeof(a[0]);
    bubble_sort(a, n);
    int i;
    for (i = 0; i < n; i++) {
        printf("%d ", a[i]);
    }
    return 0;
}

このコードを実行すると、配列aはソートされ、次のように出力されます

11 12 22 25 34 45 64 76 88 90

○サンプルコード3：降順にソートするバブルソート

次に、このコードではバブルソートを使用して整数の配列を降順にソートする例を紹介します。

比較の条件を変更することで、簡単に降順ソートを実現できます。

#include <stdio.h>



void bubble_sort(int a[], int n) {
    int i, j, temp;
    for (i = 0; i < n - 1; i++) {
        for (j = 0; j < n - 1 - i; j++) {
            if (a[j] < a[j + 1]) {
                temp = a[j];
                a[j] = a[j + 1];
                a[j + 1] = temp;
            }
        }
    }
}

int main() {
    int a[] = {64, 34, 25, 12, 22, 11, 90};
    int n = sizeof(a) / sizeof(a[0]);
    bubble_sort(a, n);
    int i;
    for (i = 0; i < n; i++) {
        printf("%d ", a[i]);
    }
    return 0;
}

このコードを実行すると、配列aは降順にソートされ、次のように出力されます

90 64 34 25 22 12 11

●バブルソートの応用例

バブルソートは、整数だけでなく文字列や構造体などのソートにも使用できます。

次に、それぞれの応用例を見てみましょう。

○サンプルコード4：文字列のソート

このコードでは、文字列の配列をバブルソートを用いてソートする例を示します。この例では、文字列の辞書順にソートしています。

#include <stdio.h>
#include <string.h>

void bubble_sort(char a[][100], int n) {
    int i, j;
    char temp[100];
    for (i = 0; i < n - 1; i++) {
        for (j = 0; j < n - 1 - i; j++) {
            if (strcmp(a[j], a[j + 1]) > 0) {
                strcpy(temp, a[j]);
                strcpy(a[j], a[j + 1]);
                strcpy(a[j + 1], temp);
            }
        }
    }
}

int main() {
    char a[6][100] = {"banana", "apple", "cherry", "grape", "orange", "kiwi"};
    int n = sizeof(a) / sizeof(a[0]);
    bubble_sort(a, n);
    int i;
    for (i = 0; i < n; i++) {
        printf("%s ", a[i]);
    }
    return 0;
}

このコードを実行すると、文字列の配列aは辞書順にソートされ、次のように出力されます: apple banana cherry grape kiwi orange

○サンプルコード5: 構造体のソート

このコードでは、構造体の配列をバブルソートでソートする例を紹介します。この例では、Person構造体の年齢でソートしています。

#include <stdio.h>

typedef struct {
    char name[100];
    int age;
} Person;

void bubble_sort(Person a[], int n) {
    int i, j;
    Person temp;
    for (i = 0; i < n - 1; i++) {
        for (j = 0; j < n - 1 - i; j++) {
            if (a[j].age > a[j + 1].age) {
                temp = a[j];
                a[j] = a[j + 1];
                a[j + 1] = temp;
            }
        }
    }
}

int main() {
    Person a[5] = {{"Alice", 25}, {"Bob", 20}, {"Charlie", 23}, {"Dave", 22}, {"Eve", 24}};
    int n = sizeof(a) / sizeof(a[0]);
    bubble_sort(a, n);
    int i;
    for (i = 0; i < n; i++) {
        printf("%s %d\n", a[i].name, a[i].age);
    }
    return 0;
}

このコードを実行すると、構造体の配列aは年齢でソートされ、次のように出力されます:

Bob 20
Dave 22
Charlie 23
Eve 24
Alice 25

●バブルソートの注意点と対処法

バブルソートは理解しやすいアルゴリズムですが、それは効率的ではありません。

なぜなら、各パスで1つだけ要素が正しい位置に移動するため、大量の要素をソートするには適していないからです。

しかし、配列が既にほぼソートされている場合や、要素数が少ない場合には、バブルソートは十分に役立ちます。

さらに、バブルソートの効率を少しでも改善するためには、「早期終了」のテクニックを使用することができます。

これは、内部ループが一度も交換を行わなかった（つまり、配列が既にソートされている）場合に、アルゴリズムを早期に終了させるものです。

●バブルソートのカスタマイズ方法

バブルソートのカスタマイズは比較関数を作成することで可能です。

例えば、比較関数を変更することで、大文字小文字を無視した文字列のソートや、特定のフィールドに基づいた構造体のソートなど、独自のソート基準を定義することができます。

まとめ

この記事では、C言語とバブルソートの基本的な使い方から詳細な使い方、応用例までを徹底的に解説しました。

バブルソートは理解しやすいソートアルゴリズムであり、適切に使用すれば様々な場面で役立ちます。

しかし、大量のデータをソートする際には、他のより効率的なソートアルゴリズムを検討することも忘れないでください。