VHDL結合演算子の完全ガイド!初心者でも5分で理解 – JPSM

VHDL結合演算子の完全ガイド!初心者でも5分で理解

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はじめに

VHDLを学び始めると、結合演算子がどのように機能するのか、その使い方や注意点が気になります。

特に初心者の方は、これらの演算子の使い方や応用例を具体的に知りたいでしょう。

本記事では、VHDLの結合演算子の基本から応用まで、10の具体的なサンプルコードを通して学ぶことができます。

是非、このガイドを参考にして、VHDLの結合演算子に関する知識を深めてください。

●VHDLの結合演算子とは

○結合演算子の基本

VHDLの結合演算子は、複数の信号やデータを一つにまとめる役割を持っています。

この演算子を利用することで、複数のデータや信号を一つに結合し、新しい信号やデータを作成することが可能になります。

○結合演算子の種類と役割

VHDLには、”&”を使用した結合演算子が存在します。

この演算子は、2つ以上の信号やデータを結合し、新たな信号やデータを生成するためのものです。

●結合演算子の使い方

○サンプルコード1:基本的な結合操作

このコードでは”&”を使って2つの文字列を結合するコードを表しています。

この例では”Hello “と”World”を結合して”Hello World”という結果を得る操作を行っています。

signal str1 : string := "Hello ";
signal str2 : string := "World";
signal result : string;

begin
    result <= str1 & str2;
end;

上記のコードを実行すると、resultには”Hello World”という文字列が格納されます。

○サンプルコード2:異なるデータ型の結合

このコードでは数値と文字列を結合する例を紹介しています。

この例では整数の10と文字列の” apples”を結合して、”10 apples”という結果を得る操作を行っています。

signal num : integer := 10;
signal str : string := " apples";
signal result : string;

begin
    result <= integer'image(num) & str;
end;

上記のコードを利用すると、resultには”10 apples”という文字列が格納されることになります。

○サンプルコード3:配列としての結合操作

このコードでは、2つの配列を結合する操作を紹介しています。

この例では、{1, 2, 3}と{4, 5, 6}という2つの配列を結合し、{1, 2, 3, 4, 5, 6}という新しい配列を作成しています。

type array_type is array (1 to 6) of integer;
signal arr1 : array_type := (1, 2, 3, 0, 0, 0);
signal arr2 : array_type := (0, 0, 0, 4, 5, 6);
signal result : array_type;

begin
    result(1 to 3) <= arr1(1 to 3);
    result(4 to 6) <= arr2(4 to 6);
end;

上記のコードを実行すると、result配列は{1, 2, 3, 4, 5, 6}という値が格納されることになります。

○サンプルコード4:複雑な結合操作の例

このコードでは、3つの異なるデータ型を結合する複雑な例を紹介しています。

この例では、整数、浮動小数点数、文字列を結合して、”25 3.14 is the value”という結果を得る操作を行っています。

signal num1 : integer := 25;
signal num2 : real := 3.14;
signal str : string := " is the value";
signal result : string;

begin
    result <= integer'image(num1) & " " & real'image(num2) & str;
end;

このコードを利用すると、resultには”25 3.14 is the value”という文字列が格納されます。

●結合演算子の応用例

VHDLの結合演算子は、基本的な使い方だけでなく、さまざまな応用例で利用することができます。

下記の項目では、結合演算子を活用した具体的なサンプルコードを交えて、その多彩な使い方をご紹介します。

○サンプルコード5:結合演算子を用いた信号処理

このコードでは、結合演算子を利用して、2つの信号を結合し、新しい信号を作成する方法を表しています。

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity signal_processing is
    Port ( A : in STD_LOGIC_VECTOR(3 downto 0);
           B : in STD_LOGIC_VECTOR(3 downto 0);
           C : out STD_LOGIC_VECTOR(7 downto 0));
end signal_processing;

architecture Behavioral of signal_processing is
begin
    C <= A & B; -- AとBの信号を結合してCに出力
end Behavioral;

上記の例では、AとBの2つの信号を結合して、8ビットの新しい信号Cを生成しています。

このように、結合演算子を使うことで、異なる信号をまとめて新しい信号を生成することができます。

○サンプルコード6:条件付きの結合操作

この例では、条件を満たす場合のみ信号を結合する方法を表しています。

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity conditional_concat is
    Port ( A : in STD_LOGIC_VECTOR(3 downto 0);
           B : in STD_LOGIC_VECTOR(3 downto 0);
           SEL : in STD_LOGIC;
           C : out STD_LOGIC_VECTOR(7 downto 0));
end conditional_concat;

architecture Behavioral of conditional_concat is
begin
    process(A, B, SEL)
    begin
        if SEL = '1' then
            C <= A & B; -- SELが1の場合、AとBを結合
        else
            C <= A & (others => '0'); -- SELが0の場合、Aを結合し、残りを0で埋める
        end if;
    end process;
end Behavioral;

このコードでは、SELという選択信号によって、結合の方法を変えています。

SELが1の場合、AとBを結合し、SELが0の場合、Aを結合し、残りの部分を0で埋めています。

○サンプルコード7:結合演算子を用いた関数内操作

結合演算子は関数内部でも活用することができます。

こちらの例では、関数内での結合操作を表します。

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity function_concat is
    Port ( A : in STD_LOGIC_VECTOR(3 downto 0);
           B : in STD_LOGIC_VECTOR(3 downto 0);
           C : out STD_LOGIC_VECTOR(7 downto 0));
end function_concat;

architecture Behavioral of function_concat is

    function concat_signals(x : STD_LOGIC_VECTOR; y : STD_LOGIC_VECTOR) return STD_LOGIC_VECTOR is
    begin
        return x & y; -- xとyの信号を結合して返す
    end function concat_signals;

begin
    C <= concat_signals(A, B); -- 関数を使用してAとBを結合
end Behavioral;

この例では、concat_signalsという関数を定義し、その中で2つの信号xとyを結合して返す処理を行っています。

その結果をCに出力しています。

○サンプルコード8:結合演算子を用いたテストベンチ作成

テストベンチは、設計した回路の動作をシミュレートし、期待する動作をしているかを確認するための非常に重要なツールです。

VHDLの結合演算子は、テストベンチ作成時にも役立ちます。

このコードでは、結合演算子を使用して信号をテストベンチ内で生成し、回路の動作をシミュレートします。

この例では、2つの信号を結合して新しい信号を生成しています。

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;
use IEEE.STD_LOGIC_ARITH.ALL;
use IEEE.STD_LOGIC_UNSIGNED.ALL;

entity testbench is
end testbench;

architecture sim of testbench is
    signal a : std_logic_vector(3 downto 0) := "0000";
    signal b : std_logic_vector(3 downto 0) := "1111";
    signal result : std_logic_vector(7 downto 0);
begin
    -- 結合演算子を使用して2つの信号を結合
    process
    begin
        result <= a & b; -- この部分で結合演算子を使用
        wait for 10 ns;
        a <= "0011";
        b <= "1100";
        wait for 10 ns;
        a <= "1010";
        b <= "0101";
        wait;
    end process;
end sim;

上記のコードでは、abという2つの信号を、結合演算子&を使用してresultという信号に結合しています。

このようにして、時間の経過とともに異なる信号を生成し、シミュレートすることができます。

このコードを実行すると、最初の10nsでresultは”00001111″となります。

次の10nsで、”00111100″となります。

そして、その次の10nsで”10100101″となります。

○サンプルコード9:複数の結合演算子を用いた実例

VHDLの結合演算子は、複数の信号や定数を結合する際にも役立ちます。

このコードでは、3つの異なる信号を結合し、1つの信号として出力します。

この例では、3つの信号を連続して結合しています。

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity combine_signals is
    Port ( a : in  std_logic_vector(3 downto 0);
           b : in  std_logic_vector(3 downto 0);
           c : in  std_logic_vector(3 downto 0);
           out_signal : out std_logic_vector(11 downto 0));
end combine_signals;

architecture behavior of combine_signals is
begin
    out_signal <= a & b & c; -- 3つの信号を結合
end behavior;

このコードでは、入力ポートa, b, cの3つの信号を結合し、out_signalとして出力しています。

具体的には、入力信号をそのまま結合演算子&を使用して連結し、結果をout_signalに代入しています。

例として、aが”1001″, bが”0011″, cが”1100″の場合、out_signalは”100100111100″となります。

○サンプルコード10:結合演算子を利用したモジュール間の接続

VHDLでのモジュール設計では、結合演算子を用いてモジュール間で信号を繋ぐことがあります。

この実例では、2つのモジュールを作成し、その間で信号を繋ぐ際に結合演算子を使用します。

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity module1 is
    Port ( input1 : in std_logic_vector(3 downto 0);
           output1 : out std_logic_vector(7 downto 0));
end module1;

architecture behavior of module1 is
begin
    output1 <= input1 & "0000";
end behavior;

entity module2 is
    Port ( input2 : in std_logic_vector(7 downto 0);
           output2 : out std_logic_vector(7 downto 0));
end module2;

architecture behavior of module2 is
begin
    output2 <= "0000" & input2(3 downto 0);
end behavior;

このコードでは、module1は4ビットのinput1を受け取り、後半4ビットに0を結合してoutput1として出力します。

一方、module2は前半4ビットに0を結合し、後半4ビットを入力信号の下位4ビットで置き換えてoutput2として出力します。

例えば、input1が”1010″の場合、output1は”10100000″となり、それがinput2として与えられた場合、output2は”00001010″となります。

●注意点と対処法

VHDLの結合演算子は非常に便利で多様な操作に用いられますが、使い方によっては予期しないエラーや問題が発生することがあります。

そこで、結合演算子を安全に使うための注意点と、それらの問題を回避・解決する対処法について解説します。

○異なるサイズの信号の結合

VHDLでは、結合演算子を使って異なるサイズの信号を結合することはできません。

このような操作を試みるとコンパイルエラーが発生します。

□サンプルコード11:異なるサイズの信号の結合の試み

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity size_mismatch is
end size_mismatch;

architecture behavior of size_mismatch is
    signal a : std_logic_vector(3 downto 0) := "1010";
    signal b : std_logic_vector(2 downto 0) := "110";
    signal result : std_logic_vector(7 downto 0);
begin
    result <= a & b;
end behavior;

このコードでは、4ビットの信号aと3ビットの信号bを結合しようとしています。

しかし、これは許されていないため、エラーとなります。

対処法としては、結合する信号のサイズを揃えることです。

具体的には、信号の前後に’0’や’1’を追加する、または一部のビットを切り捨てるなどして、結合する信号のビット数を同じにする必要があります。

○データ型の不一致

VHDLでは、異なるデータ型の信号や定数を直接結合することはできません。

このようにデータ型が不一致の場合に結合を試みると、エラーが発生します。

□サンプルコード12:異なるデータ型の信号の結合の試み

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity type_mismatch is
end type_mismatch;

architecture behavior of type_mismatch is
    signal a : std_logic_vector(3 downto 0) := "1010";
    signal b : integer := 3;
    signal result : std_logic_vector(7 downto 0);
begin
    result <= a & b;
end behavior;

このコードでは、std_logic_vector型の信号aとinteger型のbを結合しようとしています。

しかし、これは許されていないため、エラーとなります。

対処法としては、異なるデータ型の信号や定数を結合する前に、適切なデータ型への変換を行う必要があります。

例えば、integer型の信号をstd_logic_vector型へ変換する関数を使用して、その後結合を行うといった方法が考えられます。

続きまして、結合演算子の使用に際してのカスタマイズ方法について解説します。

カスタマイズ方法を学ぶことで、より複雑で高度な信号処理を行うことができるようになります。

●カスタマイズ方法

VHDLの結合演算子は、基本的な使い方だけでなく、カスタマイズして応用的な操作を行うことも可能です。

ここでは、結合演算子を使ったカスタマイズの方法と、それに関連するサンプルコードを紹介します。

○部分的な信号の結合

結合演算子を使って、信号の一部のみを取り出して結合することも可能です。

これにより、特定のビットの情報を抜き出して新しい信号を生成することができます。

□サンプルコード13:部分的な信号の結合

library IEEE;
use IEEE.STD_LOGIC_1164.ALL;

entity partial_combine is
end partial_combine;

architecture behavior of partial_combine is
    signal a : std_logic_vector(7 downto 0) := "11001010";
    signal b : std_logic_vector(7 downto 0) := "00111001";
    signal result : std_logic_vector(3 downto 0);
begin
    result <= a(7 downto 4) & b(3 downto 0);
end behavior;

このコードでは、aの上位4ビットとbの下位4ビットを結合しています。

この例では、新しい信号resultは”11000011″となります。

結合演算子を使った部分的な信号の結合は、特定のビット情報を抽出して新しい信号を生成する場合や、異なるモジュールからの信号を組み合わせて新しい信号を生成する場合などに有効です。

これらのカスタマイズ方法を習得することで、VHDLでの信号処理がより柔軟かつ効率的に行えるようになります。

まとめ

VHDLの結合演算子は、信号の結合や分割を行う際の強力なツールです。

この記事では、結合演算子の基本的な使い方から応用例、注意点とその対処法、カスタマイズ方法に至るまで、初心者から上級者までのユーザーが理解しやすいように詳しく解説しました。

VHDLの結合演算子をマスターすることで、より複雑で高度な信号処理を行うことができるようになるでしょう。