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C#右クリックメニューのカスタマイズ方法12選

C#でカスタマイズされた右クリックメニューのイメージ C#
2023.12.18
この記事は約29分で読めます。

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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

※この記事は、一般的にプロフェッショナルの指標とされる『実務経験10,000時間以上』を満たす現役のプログラマチームによって監修されています。

※Japanシーモアは、常に解説内容のわかりやすさや記事の品質に注力しております。不具合、分かりにくい説明や不適切な表現、動かないコードなど気になることがございましたら、記事の品質向上の為にお問い合わせフォームにてご共有いただけますと幸いです。
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はじめに

C#を使用して右クリックメニューをカスタマイズする方法を学ぶことは、プログラミングの世界における一つの魅力的な旅です。

この記事では、初心者から中級者までがC#による右クリックメニューのカスタマイズ方法を理解し、実際に応用できるようになることを目指します。

C#の基礎から始めて、徐々に複雑なカスタマイズへと進んでいきます。

読者の皆さんがこの記事を読むことで、C#における右クリックメニューのカスタマイズ方法についての理解が深まり、自分のプロジェクトに応用できるようになることを願っています。

●C#と右クリックメニューの基本

C#は、マイクロソフトによって開発されたオブジェクト指向プログラミング言語です。

強力な型システムと豊富なライブラリを備え、特にWindowsプラットフォームでのアプリケーション開発に適しています。

C#は.NET Frameworkや.NET Coreといった環境で実行され、幅広いアプリケーションの開発が可能です。

また、右クリックメニューは、ユーザーがアプリケーションのUI要素（例えばテキストボックスやウィンドウ）を右クリックしたときに表示されるコンテキストメニューです。

これらのメニューは、ユーザーに対して特定の操作を行うためのオプションを提供し、アプリケーションのユーザビリティを向上させます。

○C#の基本概念

C#でプログラミングを始めるにあたって、いくつかの基本概念を理解することが重要です。

最も基本的な要素は、変数、データ型、メソッド、クラスなどです。

変数はデータを格納するためのコンテナであり、データ型にはint、string、boolなどがあります。

メソッドは特定の操作を実行するコードのブロックであり、クラスは関連するメソッドと変数をまとめたものです。

C#では、これらの概念を使ってロジックを構築し、複雑なアプリケーションを開発することができます。

○右クリックメニューとは

右クリックメニュー、またはコンテキストメニューは、ユーザーがアプリケーション内の特定の要素を右クリックしたときに表示されるメニューです。

これらのメニューは、その瞬間のコンテキストに基づいて、利用可能なアクションやオプションをユーザーに提示します。

例えば、テキストエディタ内でテキストを選択して右クリックすると、コピー、カット、ペーストといったオプションが表示されることが一般的です。

C#では、System.Windows.Formsなどのライブラリを利用して、これらの右クリックメニューをプログラム的に定義し、カスタマイズすることが可能です。

これにより、アプリケーションに特化した便利なショートカットや機能を提供できます。

●C#で右クリックメニューを表示する方法

C#でのプログラミングにおいて、右クリックメニューを表示することは非常に一般的な要件です。

これを実現するためには、Windows Formsアプリケーションのコンテキストメニュー機能を使用します。

基本的に、コンテキストメニューはユーザーが特定のUI要素を右クリックしたときに表示されるメニューです。

C#では、System.Windows.Forms名前空間のクラスを使用してこれを簡単に実装することができます。

○サンプルコード1：シンプルなメニューの表示

まず、シンプルな右クリックメニューを作成する基本的な方法を見てみましょう。

下記のサンプルコードでは、フォーム上にテキストボックスを配置し、そのテキストボックスで右クリックするとメニューが表示されるようになっています。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class SimpleContextMenuForm : Form
{
    private TextBox textBox;
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public SimpleContextMenuForm()
    {
        textBox = new TextBox();
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        ToolStripMenuItem menuItem = new ToolStripMenuItem("コピー");

        contextMenuStrip.Items.Add(menuItem);
        textBox.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;

        this.Controls.Add(textBox);
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new SimpleContextMenuForm());
    }
}

このコードでは、ContextMenuStripクラスを使用して右クリックメニューを作成し、テキストボックスのContextMenuStripプロパティに設定しています。

メニュー項目はToolStripMenuItemクラスを使って追加され、”コピー”という項目がメニューに含まれます。

このプログラムを実行すると、テキストボックス上で右クリックすると「コピー」というオプションのみを含むシンプルなメニューが表示されます。

○サンプルコード2：サブメニューの追加

次に、サブメニューを含むより複雑なコンテキストメニューの例を見てみましょう。

サブメニューは、メニュー項目の中にさらにメニュー項目を持つことができます。

これにより、ユーザーに対してより多くの選択肢を提供できます。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class SubMenuContextMenuForm : Form
{
    private TextBox textBox;
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public SubMenuContextMenuForm()
    {
        textBox = new TextBox();
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        ToolStripMenuItem copyMenuItem = new ToolStripMenuItem("コピー");
        ToolStripMenuItem pasteMenuItem = new ToolStripMenuItem("貼り付け");
        ToolStripMenuItem optionsMenuItem = new ToolStripMenuItem("オプション");
        ToolStripMenuItem option1MenuItem = new ToolStripMenuItem("オプション1");
        ToolStripMenuItem option2MenuItem = new ToolStripMenuItem("オプション2");

        optionsMenuItem.DropDownItems.Add(option1MenuItem);
        optionsMenuItem.DropDownItems.Add(option2MenuItem);
        contextMenuStrip.Items.Add(copyMenuItem);
        contextMenuStrip.Items.Add(pasteMenuItem);
        contextMenuStrip.Items.Add(optionsMenuItem);
        textBox.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;

        this.Controls.Add(textBox);
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new SubMenuContextMenuForm());
    }
}

ここでは、”コピー”、”貼り付け”、そして”オプション”という3つのメインメニュー項目があります。”オプション”の中にはさらに”オプション1″と”オプション2″という2つのサブメニュー項目が含まれています。

このコードを実行すると、テキストボックス上で右クリックすると、これらのメニュー項目を含むコンテキストメニューが表示されます。

○サンプルコード3：イベントハンドラの設定

最後に、コンテキストメニューの項目が選択されたときに実行されるアクションを定義する方法を見てみましょう。

これは、メニュー項目にイベントハンドラを設定することで実現できます。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class EventHandlerContextMenuForm : Form
{
    private TextBox textBox;
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public EventHandlerContextMenuForm()
    {
        textBox = new TextBox();
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        ToolStripMenuItem copyMenuItem = new ToolStripMenuItem("コピー");
        ToolStripMenuItem pasteMenuItem = new ToolStripMenuItem("貼り付け");

        copyMenuItem.Click += new EventHandler(CopyMenuItem_Click);
        pasteMenuItem.Click += new EventHandler(PasteMenuItem_Click);

        contextMenuStrip.Items.Add(copyMenuItem);
        contextMenuStrip.Items.Add(pasteMenuItem);
        textBox.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;

        this.Controls.Add(textBox);
    }

    private void CopyMenuItem_Click(object sender, EventArgs e)
    {
        MessageBox.Show("コピーが選択されました。");
    }

    private void PasteMenuItem_Click(object sender, EventArgs e)
    {
        MessageBox.Show("貼り付けが選択されました。");
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new EventHandlerContextMenuForm());
    }
}

この例では、”コピー”と”貼り付け”の各メニュー項目にClickイベントハンドラを追加しています。

これらのイベントハンドラは、メニュー項目がクリックされたときに呼び出され、MessageBoxを表示してどのメニュー項目が選択されたかをユーザーに通知します。

このプログラムを実行すると、テキストボックス上で右クリックし、メニュー項目を選択すると、選択されたメニュー項目に応じたメッセージボックスが表示されます。

●カスタマイズ例

C#での右クリックメニューのカスタマイズは、アプリケーションの機能とユーザーインターフェイスを強化する素晴らしい方法です。

ここでは、アイコンの追加、動的なメニュー項目の生成、そしてコンテキストに応じたメニュー表示の方法を例として紹介します。

これらのカスタマイズを通じて、より直感的で使いやすいユーザーインターフェースを提供できます。

○サンプルコード4：アイコン付きメニュー

アイコンをメニュー項目に追加することで、視覚的な魅力と認識のしやすさを高めることができます。

下記のコードでは、アイコン付きのメニュー項目を作成する方法を表しています。

using System;
using System.Drawing;
using System.Windows.Forms;

public class IconContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public IconContextMenuForm()
    {
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        ToolStripMenuItem copyMenuItem = new ToolStripMenuItem("コピー", Image.FromFile("copy.png"));
        ToolStripMenuItem pasteMenuItem = new ToolStripMenuItem("貼り付け", Image.FromFile("paste.png"));

        contextMenuStrip.Items.Add(copyMenuItem);
        contextMenuStrip.Items.Add(pasteMenuItem);

        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new IconContextMenuForm());
    }
}

このサンプルコードでは、”コピー”と”貼り付け”のメニュー項目に、それぞれ異なるアイコンを設定しています。

アイコンはImage.FromFileメソッドを使用して読み込まれ、ToolStripMenuItemのコンストラクタに渡されています。

このプログラムを実行すると、右クリックメニューにアイコン付きのメニュー項目が表示されます。

○サンプルコード5：動的メニュー項目の追加

動的にメニュー項目を生成することで、アプリケーションの状態やユーザーの操作に応じてメニュー内容を変更することが可能です。

下記のコードでは、動的にメニュー項目を追加する一例を表しています。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class DynamicContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public DynamicContextMenuForm()
    {
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        contextMenuStrip.Opening += new CancelEventHandler(ContextMenuStrip_Opening);

        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;
    }

    private void ContextMenuStrip_Opening(object sender, CancelEventArgs e)
    {
        contextMenuStrip.Items.Clear();
        contextMenuStrip.Items.Add("新規作成");
        contextMenuStrip.Items.Add("保存");
        // 状況に応じてメニュー項目を追加
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new DynamicContextMenuForm());
    }
}

この例では、ContextMenuStripのOpeningイベントを使用しています。

このイベントは、メニューが表示される直前に発生し、メニュー項目を動的に追加する機会を提供します。

このプログラムを実行すると、右クリックするたびに、メニューが新しい項目で更新されることがわかります。

○サンプルコード6：コンテキストに応じたメニュー表示

アプリケーションの特定の状態やユーザーのアクションに応じて、メニュー項目を表示するか非表示にすることができます。

下記のコードでは、特定の条件を満たした場合のみ特定のメニュー項目を表示する方法を紹介します。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class ContextSpecificContextMenuForm : Form
{
    private TextBox textBox;
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;
    private ToolStripMenuItem specialMenuItem;

    public ContextSpecificContextMenuForm()
    {
        textBox = new TextBox();
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        specialMenuItem = new ToolStripMenuItem("特別な操作");

        contextMenuStrip.Opening += new CancelEventHandler(ContextMenuStrip_Opening);
        contextMenuStrip.Items.Add(specialMenuItem);
        textBox.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;

        this.Controls.Add(textBox);
    }

    private void ContextMenuStrip_Opening(object sender, CancelEventArgs e)
    {
        specialMenuItem.Visible = textBox.Text.Length > 0; // テキストボックスにテキストがある場合のみ表示
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new ContextSpecificContextMenuForm());
    }
}

このサンプルコードでは、「特別な操作」というメニュー項目がありますが、この項目はテキストボックスにテキストが入力されている場合にのみ表示されます。

ContextMenuStripのOpeningイベントを使用して、特定の条件下でのみメニュー項目を表示するかどうかを制御しています。

このように、コンテキストに応じてメニューの表示をカスタマイズすることで、ユーザーにとってより直感的なインターフェースを提供できます。

●右クリックメニューの応用

C#における右クリックメニューの応用は多岐にわたります。

ファイル操作からユーザーインタラクションの取り扱い、さらには複数のメニューを組み合わせることまで、様々なシナリオで利用できます。

ここでは、これらの応用例を具体的なサンプルコードとともに紹介します。

○サンプルコード7：ファイル操作メニュー

ファイル操作を行うためのコンテキストメニューは、ファイルベースのアプリケーションで特に便利です。

下記のサンプルコードでは、ファイルを開く、保存するためのメニュー項目を実装しています。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class FileOperationContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public FileOperationContextMenuForm()
    {
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        ToolStripMenuItem openMenuItem = new ToolStripMenuItem("開く");
        ToolStripMenuItem saveMenuItem = new ToolStripMenuItem("保存");

        openMenuItem.Click += new EventHandler(OpenMenuItem_Click);
        saveMenuItem.Click += new EventHandler(SaveMenuItem_Click);

        contextMenuStrip.Items.Add(openMenuItem);
        contextMenuStrip.Items.Add(saveMenuItem);

        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;
    }

    private void OpenMenuItem_Click(object sender, EventArgs e)
    {
        MessageBox.Show("ファイルを開きます");
    }

    private void SaveMenuItem_Click(object sender, EventArgs e)
    {
        MessageBox.Show("ファイルを保存します");
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new FileOperationContextMenuForm());
    }
}

このコードでは、「開く」と「保存」のメニュー項目にイベントハンドラを設定しており、それぞれの操作に対応した処理を実行します。

○サンプルコード8：ユーザーインタラクションの取り扱い

ユーザーインタラクションを扱うためのコンテキストメニューは、アプリケーションに対するユーザーの操作をよりリッチにすることができます。

下記のサンプルコードでは、ユーザーの選択に基づいて異なるアクションを行うメニュー項目を実装しています。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class UserInteractionContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public UserInteractionContextMenuForm()
    {
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        ToolStripMenuItem option1MenuItem = new ToolStripMenuItem("オプション1");
        ToolStripMenuItem option2MenuItem = new ToolStripMenuItem("オプション2");

        option1MenuItem.Click += new EventHandler(Option1MenuItem_Click);
        option2MenuItem.Click += new EventHandler(Option2MenuItem_Click);

        contextMenuStrip.Items.Add(option1MenuItem);
        contextMenuStrip.Items.Add(option2MenuItem);

        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;
    }

    private void Option1MenuItem_Click(object sender, EventArgs e)
    {
        MessageBox.Show("オプション1が選択されました");
    }

    private void Option2MenuItem_Click(object sender, EventArgs e)
    {
        MessageBox.Show("オプション2が選択されました");
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new UserInteractionContextMenuForm());
    }
}

この例では、ユーザーが「オプション1」または「オプション2」を選択したときに特定のアクションが発生するように設定されています。

○サンプルコード9：複数のメニューを組み合わせる

複数のコンテキストメニューを組み合わせることで、さらに複雑なユーザーインタラクションを実現できます。

下記のサンプルコードでは、異なる種類のメニュー項目を組み合わせた例を表しています。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class CombinedContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip1;
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip2;
    private TextBox textBox;

    public CombinedContextMenuForm()
    {
        textBox = new TextBox();
        contextMenuStrip1 = new ContextMenuStrip();
        contextMenuStrip2 = new ContextMenuStrip();

        ToolStripMenuItem menuItem1 = new ToolStripMenuItem("メニュー1のアクション");
        ToolStripMenuItem menuItem2 = new ToolStripMenuItem("メニュー2のアクション");

        contextMenuStrip1.Items.Add(menuItem1);
        contextMenuStrip2.Items.Add(menuItem2);

        textBox.ContextMenuStrip = contextMenuStrip1;
        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip2;

        this.Controls.Add(textBox);
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new CombinedContextMenuForm());
    }
}

このコードでは、テキストボックスとフォーム自体に異なるコンテキストメニューが設定されており、ユーザーの操作に応じて異なるメニューが表示されます。

これにより、アプリケーションの柔軟性とユーザビリティが高まります。

●注意点と対処法

C#で右クリックメニューをカスタマイズする際には、いくつかの注意点を考慮する必要があります。

特に、パフォーマンスの最適化、エラーハンドリング、セキュリティとプライバシーの考慮は重要です。

これらの要素を適切に管理することで、ユーザーにとって安全で使いやすいアプリケーションを作成できます。

○パフォーマンスの最適化

コンテキストメニューのパフォーマンスを最適化するためには、不必要なリソースの使用を避け、レスポンス時間を短縮する必要があります。

例えば、メニュー項目の動的生成は、メニューが表示される直前にのみ行うようにし、不必要なメモリ使用を避けることが重要です。

○エラーハンドリング

コンテキストメニューの操作中に発生する可能性のあるエラーを適切に処理することが必要です。

エラーハンドリングを行うことで、アプリケーションの安定性を保ち、ユーザーに親切なエラーメッセージを提供できます。

例えば、ファイル操作メニューの場合、ファイルが存在しない場合やアクセス権限がない場合に適切なエラーメッセージを表示することが考えられます。

○セキュリティとプライバシーの考慮

セキュリティとプライバシーの観点からも、コンテキストメニューの設計は慎重に行う必要があります。

特に、ユーザーの機密情報にアクセスする可能性のあるメニュー項目には注意が必要です。

適切な認証と権限チェックを行うことで、セキュリティリスクを最小限に抑えることができます。

●C#での右クリックメニューのカスタマイズ

C#で右クリックメニューをカスタマイズすることは、アプリケーションのユーザビリティを高める重要な手段です。

デザインのカスタマイズ、コンテキストメニューの拡張、そしてユーザーカスタマイズの実装について、具体的な方法とサンプルコードを紹介します。

○サンプルコード10：デザインのカスタマイズ

コンテキストメニューのデザインをカスタマイズすることで、アプリケーションの外観を向上させることができます。

下記のサンプルコードでは、メニューの色やフォントをカスタマイズする方法を表しています。

using System;
using System.Drawing;
using System.Windows.Forms;

public class DesignCustomizedContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public DesignCustomizedContextMenuForm()
    {
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        contextMenuStrip.BackColor = Color.LightBlue;
        contextMenuStrip.Font = new Font("Arial", 10);

        ToolStripMenuItem menuItem1 = new ToolStripMenuItem("オプション1");
        ToolStripMenuItem menuItem2 = new ToolStripMenuItem("オプション2");

        contextMenuStrip.Items.AddRange(new ToolStripItem[] { menuItem1, menuItem2 });
        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new DesignCustomizedContextMenuForm());
    }
}

この例では、ContextMenuStripの背景色とフォントをカスタマイズしています。

これにより、アプリケーション全体のスタイルに合わせたメニューを提供できます。

○サンプルコード11：コンテキストメニュー拡張の詳細

コンテキストメニューを拡張することで、ユーザーにより多くの機能を提供することが可能です。

下記のサンプルコードでは、追加の機能を含むコンテキストメニューの拡張方法を表しています。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class ExtendedContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;

    public ExtendedContextMenuForm()
    {
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        ToolStripMenuItem advancedOption = new ToolStripMenuItem("高度なオプション");

        // 高度なオプションのサブメニューを追加
        advancedOption.DropDownItems.Add("設定1");
        advancedOption.DropDownItems.Add("設定2");

        contextMenuStrip.Items.Add(advancedOption);
        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new ExtendedContextMenuForm());
    }
}

このコードでは、「高度なオプション」というメニュー項目にサブメニューを追加しています。これにより、メニュー内でさらに多様な選択肢を提供できます。

○サンプルコード12：ユーザーカスタマイズの実装

最後に、ユーザーが自らカスタマイズできるメニューの実装方法を見てみましょう。

下記のサンプルコードでは、ユーザーがメニュー項目を自由に追加・編集できる機能を提供します。

using System;
using System.Windows.Forms;

public class UserCustomizableContextMenuForm : Form
{
    private ContextMenuStrip contextMenuStrip;
    private ToolStripMenuItem customizeMenuItem;

    public UserCustomizableContextMenuForm()
    {
        contextMenuStrip = new ContextMenuStrip();
        customizeMenuItem = new ToolStripMenuItem("カスタマイズ");

        customizeMenuItem.Click += new EventHandler(CustomizeMenuItem_Click);
        contextMenuStrip.Items.Add(customizeMenuItem);

        this.ContextMenuStrip = contextMenuStrip;
    }

    private void CustomizeMenuItem_Click(object sender, EventArgs e)
    {
        // ユーザーによるカスタマイズ画面を表示
        MessageBox.Show("メニューをカスタマイズします");
    }

    [STAThread]
    static void Main()
    {
        Application.EnableVisualStyles();
        Application.Run(new UserCustomizableContextMenuForm());
    }
}

この例では、「カスタマイズ」というメニュー項目を通じて、ユーザーにメニューの編集機能を提供しています。

これにより、ユーザーは自分の好みや作業スタイルに合わせてメニューを調整することができます。

まとめ

この記事では、C#を用いて右クリックメニューをカスタマイズする12の方法を詳しく説明しました。

基本的なメニューの表示から始まり、サブメニューの追加、イベントハンドラの設定、デザインのカスタマイズ、さらにはユーザーによるカスタマイズまで、幅広いテクニックをカバーしました。

C#における右クリックメニューのカスタマイズは、初心者から上級者まで幅広い開発者にとって有益なスキルです。

この記事が、あなたのC#プログラミングの旅において、実践的な参考資料となることを願っています。

効果的なメニューのカスタマイズを通じて、より機能的でユーザーフレンドリーなアプリケーション開発に挑戦してみてください。