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【COBOL】変数を完全ガイド!初心者も簡単に理解できる10ステップ

COBOL変数の基本と応用をわかりやすく解説したイメージ COBOL
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

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はじめに

この記事を読めば、COBOLプログラミングにおける変数の操作が理解できるようになります。

COBOLは、ビジネスアプリケーションで広く使用されている伝統的なプログラミング言語です。

初心者にも分かりやすいように、COBOLの基本的な概念から、変数の宣言、操作、応用までを段階的に解説します。

実際のサンプルコードを交えながら、COBOLの変数に関する知識を深めていきましょう。

COBOLは、特に金融機関や保険会社などでのデータ処理において、その信頼性と効率性から長年にわたって使用されてきました。

この言語の特徴として、英語に近い文法を持ち、読みやすいコードが書けることが挙げられます。

しかし、近年のプログラミング言語と比較すると、いくつかの制約があることも理解しておく必要があります。

●COBOLとは

COBOL(Common Business Oriented Language)は、1959年に開発されたプログラミング言語で、ビジネスのためのデータ処理に特化しています。

その設計の主な目的は、ビジネスアプリケーションでの使用を容易にすることでした。

COBOLは、その長い歴史の中で多くの変遷を経ており、現在でも多くの企業で広く使われています。

COBOLの最大の特徴は、その可読性の高さです。

英語のような自然言語に近い文法を採用しており、プログラムの記述が非常に読みやすくなっています。

これは、非技術者でもプログラムの流れを理解しやすいという利点を持っています。

また、堅牢で信頼性の高いシステムを構築するのに適しており、特に金融機関や保険会社などでの利用が多いです。

○COBOLの歴史と特徴

COBOLは、1950年代末にアメリカ国防総省の主導で開発されました。

当時、異なるメーカーのコンピュータ間でのプログラムの互換性が問題となっていましたが、COBOLはその解決策として登場しました。

ビジネスアプリケーションに特化した言語として、会計処理や在庫管理などのビジネスプロセスに広く用いられるようになりました。

COBOLの設計思想は「自然言語に近い表現でプログラムを記述できること」にあります。

これにより、当時としては革新的な可読性とメンテナンスの容易さを実現しました。

また、その堅牢性から、大規模なビジネスシステムにおいても高い信頼性を保っています。

しかし、COBOLは現代のプログラミング言語と比較すると、いくつかの制約があります。

例えば、オブジェクト指向プログラミングや最新の開発手法を直接サポートしていない点などが挙げられます。

また、新しい技術者がCOBOLを学ぶ機会が少なくなっているため、将来的な人材不足が懸念されています。

●変数の基本

COBOLにおける変数は、データを一時的に保持するために使用されます。これらはプログラム内で値を参照・変更する際に重要です。

変数を使うには、まず宣言が必要です。

COBOLの変数宣言は、DATA DIVISION内のWORKING-STORAGE SECTIONで行われ、変数名、型、時には初期値を指定します。

たとえば、整数型の変数は「01 数字変数 PIC 9(5).」のように宣言されます。

これは、最大5桁の数値を保持できる変数「数字変数」を表します。

○変数の定義方法

変数を定義する際は、適切な型の選択が重要です。

COBOLでは数値型と文字型が主に使用されます。

数値型は数値データの格納に、文字型はテキストデータの格納に適しています。

適切な型の選択により、プログラムの柔軟性と再利用性が高まります。

○データ型とその使用法

COBOLの主なデータ型には数値型と文字型があります。

数値型(PIC 9)は整数や小数を格納するのに用いられ、計算処理に適しています。

文字型(PIC X)は文字列を格納するのに使用され、テキスト処理に適しています。

各データ型は特定の用途に合わせて効果的に使用され、プログラムの正確さと効率を高めることができます。

例えば、顧客名を格納するための文字型変数や、金額を計算するための数値型変数が考えられます。

適切なデータ型を選択することで、COBOLプログラミングの基礎をしっかりと理解することができます。

●変数の宣言と初期化

COBOLでの変数の宣言と初期化はプログラミングの基本です。変数宣言はプログラムで使用する変数の名前と型を定義するプロセスです。

COBOLでは、DATA DIVISIONのWORKING-STORAGE SECTIONに変数を宣言します。

例えば、数値を扱う変数を宣言する場合、次のように記述します。

01 数値型変数 PIC 9(3).

このコードは、最大3桁の整数を格納できる「数値型変数」という名前の変数を宣言しています。

また、文字列を扱う変数を宣言する場合は次のようになります。

01 文字型変数 PIC X(10).

ここで、「文字型変数」は最大10文字の文字列を格納できる変数です。

初期化は、変数に最初の値を設定するプロセスです。

初期化を行うことで、変数が最初から特定の値を持つようになります。

これは特に、変数を利用する前に特定の値を設定しておく必要がある場合に重要です。

○サンプルコード1:基本的な変数の宣言

COBOLで変数を宣言する基本的な方法は、先に表した例のように、変数の名前とデータ型を指定することです。

下記のサンプルコードは、整数型と文字型の変数を宣言する方法を表しています。

01 整数型変数 PIC 9(5).
01 文字列型変数 PIC X(20).

この例では、「整数型変数」という名前の5桁の整数を格納できる変数と、「文字列型変数」という名前の20文字の文字列を格納できる変数を宣言しています。

○サンプルコード2:変数の初期化方法

変数の初期化は、宣言と同じくDATA DIVISIONで行います。

初期化を行うことで、プログラムの実行時に変数が所定の値から開始されます。

ここでは、数値型変数と文字型変数を初期化する方法を表すサンプルコードを紹介します。

01 数値型変数 PIC 9(5) VALUE 0.
01 文字列型変数 PIC X(20) VALUE SPACES.

このコードでは、「数値型変数」を0で、「文字列型変数」を空白で初期化しています。

このように初期化を行うことで、変数が使用される前に明確な初期値を持つことが保証されます。

●変数の操作

COBOLプログラミングにおいて変数の操作は基本中の基本です。

変数に値を代入し、その値を使用して様々な処理を行うことができます。

変数の値を変更したり、計算に使用したりすることが重要な役割を果たします。

値の代入は、変数に特定のデータを格納することを意味します。

また、変数から値を読み出すことで、その値をプログラムの他の部分で使用することが可能になります。

COBOLでは、MOVE文を使用して変数に値を代入します。

これにより、一つの変数から別の変数にデータをコピーしたり、リテラル(直接指定された値)を変数に代入したりすることができます。

○サンプルコード3:変数への値の代入

変数に値を代入する基本的な方法は次の通りです。

例えば、ある数値を整数型変数に代入する場合、次のように記述します。

MOVE 123 TO 整数型変数.

このコードでは、123という値を「整数型変数」という名前の変数に代入しています。

同様に、文字列を文字列型変数に代入する場合は、次のようになります。

MOVE "こんにちは" TO 文字列型変数.

この例では、”こんにちは”という文字列を「文字列型変数」に代入しています。

MOVE文は、データを変数に格納するための基本的な方法であり、COBOLプログラミングにおいて非常によく使われます。

○サンプルコード4:変数の値の読み出し

変数から値を読み出す方法は、変数を他の文の中で使用することによって行われます。

例えば、変数の値を表示するためには、次のように記述します。

DISPLAY 整数型変数.

このコードは、「整数型変数」に格納されている値を画面に表示します。

同様に、変数を計算の中で使用することもできます。

例えば、二つの変数の値を合計して新しい変数に格納するには、次のようにします。

ADD 整数型変数1 TO 整数型変数2 GIVING 合計値.

このコードは、「整数型変数1」と「整数型変数2」の値を合計し、「合計値」という名前の新しい変数にその結果を格納します。

変数の値の読み出しは、プログラムのさまざまな場所で重要な役割を果たします。

●条件分岐と変数

COBOLにおいて条件分岐はプログラムの流れを制御する重要な要素です。

条件分岐では、変数の値に基づいて異なる処理を行うことができます。

これにより、特定の条件下でのみ実行される処理を記述することが可能になります。

COBOLでは、IF文を使用して条件分岐を実装します。IF文では、指定された条件が真(TRUE)の場合にのみ、特定のコードブロックを実行します。

変数を使用することで、動的に条件分岐の振る舞いを変えることができます。

例えば、ユーザーからの入力に応じて異なる処理を行う場合などがこれにあたります。

変数の値を評価し、それに基づいてプログラムの流れを変更することができます。

○サンプルコード5:条件分岐における変数の使用

変数を利用した条件分岐の例を紹介します。

この例では、ある変数の値に基づいて異なるメッセージを表示します。

IF 数値型変数 > 100 THEN
    DISPLAY "変数は100より大きいです。"
ELSE
    DISPLAY "変数は100以下です。"
END-IF.

このサンプルコードでは、「数値型変数」の値が100を超えるかどうかを評価しています。

もし変数の値が100より大きい場合、”変数は100より大きいです。” というメッセージが表示されます。

そうでない場合は、”変数は100以下です。” と表示されます。

このように、IF文を使用することで、プログラムの実行時に変数の値に応じて異なるアクションをとることができます。

●ループと変数

COBOLプログラミングにおけるループ処理は、繰り返し処理を行うために不可欠です。

ループを使用することで、同じコードを何度も実行することができ、プログラムの効率を大幅に向上させることができます。

変数はループ処理の中でカウンターとして使用されたり、ループ内での計算やデータ処理に使用されたりします。

COBOLでは、PERFORM文を使ってループ処理を実装します。

PERFORM文は、指定された条件が満たされるまで、または指定された回数だけ、特定のコードブロックを繰り返し実行します。

変数を使用して、ループの回数を制御したり、ループ内での処理に必要なデータを管理したりすることができます。

○サンプルコード6:ループ処理での変数の活用

ここでは、変数を使用してループ処理を行う一例を紹介します。

この例では、特定の回数だけメッセージを表示するループを実装しています。

01 カウンター PIC 9 VALUE 1.

PERFORM VARYING カウンター FROM 1 BY 1 UNTIL カウンター > 5
    DISPLAY "ループ回数:" カウンター
END-PERFORM.

このサンプルコードでは、「カウンター」という変数を使用して、ループの回数を制御しています。

PERFORM文のVARYING句により、カウンター変数が1から始まり、1ずつ増加し、5を超えるまでループが続きます。ループの各反復で「ループ回数:」とカウンターの値が表示されます。

このように、変数をループの制御に用いることで、柔軟な繰り返し処理を実装することができます。

●ループと変数

COBOLプログラミングにおけるループ処理は、繰り返し処理を行うために不可欠です。

ループを使用することで、同じコードを何度も実行することができ、プログラムの効率を大幅に向上させることができます。

変数はループ処理の中でカウンターとして使用されたり、ループ内での計算やデータ処理に使用されたりします。

COBOLでは、PERFORM文を使ってループ処理を実装します。

PERFORM文は、指定された条件が満たされるまで、または指定された回数だけ、特定のコードブロックを繰り返し実行します。

変数を使用して、ループの回数を制御したり、ループ内での処理に必要なデータを管理したりすることができます。

○サンプルコード6:ループ処理での変数の活用

ここでは、変数を使用してループ処理を行う一例を紹介します。

この例では、特定の回数だけメッセージを表示するループを実装しています。

01 カウンター PIC 9 VALUE 1.

PERFORM VARYING カウンター FROM 1 BY 1 UNTIL カウンター > 5
    DISPLAY "ループ回数:" カウンター
END-PERFORM.

このサンプルコードでは、「カウンター」という変数を使用して、ループの回数を制御しています。

PERFORM文のVARYING句により、カウンター変数が1から始まり、1ずつ増加し、5を超えるまでループが続きます。

ループの各反復で「ループ回数:」とカウンターの値が表示されます。

このように、変数をループの制御に用いることで、柔軟な繰り返し処理を実装することができます。

●変数の応用

COBOLにおいて、変数の応用はプログラムの機能を拡張し、複雑なデータ処理を可能にします。

複数の変数を組み合わせることで、より高度な計算やデータの操作が行えるようになります。

また、配列変数を使用することで、同じ型のデータを効率的に扱うことができ、プログラムの可読性と保守性を高めることが可能です。

COBOLでは、配列変数(または表(Table))を定義して、一連の関連するデータを格納することができます。

これにより、繰り返し処理や大量のデータ処理を簡素化することが可能になります。

配列変数は、インデックスを使って各要素にアクセスし、値の格納や読み出しが行えます。

○サンプルコード7:複数の変数を使った計算

複数の変数を組み合わせて計算を行う例を紹介します。

ここでは、二つの数値変数の和を計算し、別の変数に結果を格納します。

01 数値型変数1 PIC 9(5) VALUE 10.
01 数値型変数2 PIC 9(5) VALUE 20.
01 合計値 PIC 9(5).

COMPUTE 合計値 = 数値型変数1 + 数値型変数2.

このコードは、「数値型変数1」と「数値型変数2」の値を合計し、「合計値」という変数にその結果を格納しています。

○サンプルコード8:配列変数の使用法

配列変数を使用する方法を紹介します。

この例では、整数の配列を定義し、その各要素にアクセスして値を変更します。

01 数値型配列 PIC 9(5) OCCURS 10 TIMES.

PERFORM VARYING インデックス FROM 1 BY 1 UNTIL インデックス > 10
    MOVE インデックス TO 数値型配列(インデックス)
END-PERFORM.

このコードでは、10要素の整数型配列「数値型配列」を定義しています。

PERFORM文を用いて、配列の各要素に1から10までの数値を代入しています。

配列を使用することで、一連のデータを効率的に管理し、操作することができます。

●注意点と対処法

COBOLプログラミングでは、注意すべき点とその対処法を知っておくことが重要です。

特に変数の使用においては、適切な命名規則の遵守、データ型の正確な使用、およびエラー発生時の効果的なデバッグ方法の理解が求められます。

変数の命名に関しては、その名前が変数の用途を反映していることが重要です。

名前から変数の役割や型を推測できるようにすることで、プログラムの可読性を高めることができます。

また、予約語を変数名として使用しないことや、一貫した命名規則を適用することも、混乱を避ける上で役立ちます。

データ型の選択においては、使用するデータの性質に適した型を選択することが重要です。

例えば、数値計算には数値型を、テキストの処理には文字列型を使用します。

不適切なデータ型の使用は、エラーや予期せぬ動作の原因となり得ます。

○変数の命名規則

変数を命名する際の一般的なガイドラインを紹介します。

  • 変数名は、その変数が何を表しているかを明確にするように命名します。
  • 一般的には、短すぎず長すぎない、意味のある名前を使用します。
  • 予約語やCOBOLの構文に使われる語句は避けます。
  • 一貫した命名規則(例えば、キャメルケースやスネークケース)を適用すると、プログラム全体の一貫性が保たれます。

○デバッグのヒント

プログラムのデバッグには、次のアプローチが有効です。

  • エラーメッセージを注意深く読み、どの部分のコードが原因であるかを特定します。
  • DISPLAY文を使用して、プログラムの特定の部分で変数の値を出力し、プログラムの実行状況を観察します。
  • シンプルなテストケースを用いて、問題を再現しやすくします。
  • コードの一部をコメントアウトして段階的に問題の原因を絞り込みます。

これらのポイントは、COBOLに限らず、一般的なプログラミングのデバッグにも当てはまる原則です。

効果的なデバッグにより、プログラムの問題点を迅速に特定し、修正することができます。

まとめ

この記事では、COBOLプログラミングにおける変数の基本から応用までを詳細に解説しました。

初心者にも理解しやすいように、変数の定義、データ型、宣言と初期化の方法、さらには変数の操作方法など、COBOLの変数に関する重要な概念を段階的に紹介しました。

また、実用的なサンプルコードを通じて、これらの概念を実践的な形で解説しました。

変数はプログラミングの基礎であり、COBOLプログラミングを理解し、効果的に活用するためには不可欠です。

この記事を通じて、読者の皆さんがCOBOLの変数操作に対する理解を深め、より複雑なプログラムの開発に自信を持って取り組めるようになることを願っています。

変数の命名規則やデバッグのヒントなど、実践的なアドバイスもしましたので、これらの知識を活用して、より効率的かつ効果的にCOBOLプログラミングを進めていただければ幸いです。