はじめに
プログラミングでは、データを一意に識別するためのIDが頻繁に使われます。
そんな中、近年注目を集めているのがUUID(Universally Unique Identifier)です。
UUIDは、分散システムでデータを一意に識別するために使用される128ビットの識別子で、その中でもバージョン4(v4)のUUIDは、ランダムな値から生成されるため、衝突確率が極めて低く、安全性が高いのが特徴です。
JavaScriptでUUID(v4)を生成する方法は複数ありますが、どの方法を使えばいいのか迷ってしまうこともあるでしょう。
そこで本記事では、JavaScriptの基礎知識はあるものの、UUIDの生成方法は知らないエンジニアの方々に向けて、さまざまなライブラリやAPIを使ってUUID(v4)を生成する8つの方法を紹介します。
サンプルコードを交えて、初心者でもわかりやすく解説するので、実際のプロジェクトですぐに活用できるようになるでしょう。
UUID(v4)の特徴や利点を理解し、適切な場面で活用できるようになることがゴールです。
タイプスクリプトでの使用方法や、UUID(v4)の応用例なども紹介するので、より広い場面で役立つ知識が身につくはずです。
それでは、早速JavaScriptでUUID(v4)を生成する方法を見ていきましょう。
○UUIDとは
UUIDは、Universally Unique Identifier(汎用一意識別子)の略で、分散システムでデータを一意に識別するために使用される128ビットの識別子です。
UUIDは、ネットワーク上のコンピュータが生成する一意の識別子で、他のコンピュータが生成したUUIDと衝突する可能性は極めて低いとされています。
UUIDは、次のような形式で表現されます。
UUIDは、5つのグループに分かれており、各グループはハイフンで区切られています。
UUIDの生成アルゴリズムには、いくつかのバージョンがあり、バージョン1からバージョン5までが定義されています。
その中でも、バージョン4(v4)のUUIDは、ランダムな値から生成されるため、最も一般的に使用されています。
○UUID(v4)の特徴
バージョン4のUUIDは、次のような特徴を持っています。
- ランダムな値から生成されるため、衝突確率が極めて低い
- 生成されたUUIDは、他のコンピュータが生成したUUIDと重複する可能性がほとんどない
- 分散システムでデータを一意に識別するために使用される
- 128ビットの長さを持ち、16進数で表現される
- ハイフンで区切られた5つのグループで構成される
UUID(v4)は、セキュリティ上の理由から、ランダムな値を使用して生成されます。
これにより、推測が難しくなり、衝突の可能性が非常に低くなります。
また、UUID(v4)は、分散システムにおいて一意性を保証するために使用されるため、データの整合性を維持することができます。
●crypto.randomUUID()を使う方法
Node.js v14.17.0以降では、標準モジュールのcrypto
にrandomUUID()
メソッドが追加されました。
このメソッドを使えば、簡単にUUID(v4)を生成することができます。
crypto.randomUUID()
は、UUIDを生成するための専用のメソッドで、暗号学的に安全な乱数を使用してUUIDを生成します。
crypto.randomUUID()
を使ってUUID(v4)を生成するには、まずcrypto
モジュールをインポートする必要があります。そして、crypto.randomUUID()
を呼び出すだけで、UUID(v4)を取得できます。
とてもシンプルで使いやすいメソッドですね。
それでは、実際にサンプルコードを見ながら、crypto.randomUUID()
の使い方を詳しく見ていきましょう。
○サンプルコード1:crypto.randomUUID()の基本的な使い方
実行結果
このサンプルコードでは、まずcrypto
モジュールをrequire
関数でインポートしています。
次に、crypto.randomUUID()
を呼び出して、生成されたUUID(v4)をuuid
変数に代入しています。
最後に、console.log()
でUUIDを出力しています。
実行結果を見ると、crypto.randomUUID()
が生成したUUID(v4)が出力されていることがわかります。
UUIDは、ハイフンで区切られた5つのグループで構成され、合計36文字の文字列となっています。
crypto.randomUUID()
は、Node.js v14.17.0以降でしか使えませんが、とてもシンプルで使いやすいメソッドです。
暗号学的に安全な乱数を使用しているため、セキュリティ面でも安心して使うことができます。
○サンプルコード2:タイプスクリプトでcrypto.randomUUID()を使う
crypto.randomUUID()
は、JavaScriptだけでなく、タイプスクリプトでも使うことができます。
タイプスクリプトでcrypto.randomUUID()
を使う場合は、@types/node
パッケージをインストールする必要があります。
まず、@types/node
パッケージをインストールしましょう。
次に、次のようにタイプスクリプトのコードを書きます。
実行結果
このサンプルコードでは、crypto
モジュールをimport
文でインポートしています。
次に、crypto.randomUUID()
を呼び出して、生成されたUUID(v4)をuuid
変数に代入しています。
このとき、uuid
変数の型をstring
に指定しています。
最後に、console.log()
でUUIDを出力しています。
実行結果を見ると、crypto.randomUUID()
が生成したUUID(v4)が出力されていることがわかります。
タイプスクリプトを使う場合でも、crypto.randomUUID()
を使えば簡単にUUID(v4)を生成できます。
●uuidライブラリを使う方法
JavaScriptでUUID(v4)を生成する方法として、次に紹介するのがuuid
ライブラリを使う方法です。
uuid
ライブラリは、UUIDを生成するための専用のライブラリで、さまざまなバージョンのUUIDを生成することができます。
特にバージョン4のUUIDは、ランダムな値から生成されるため、衝突確率が極めて低く、安全性が高いのが特徴です。
uuid
ライブラリを使えば、わずか数行のコードでUUID(v4)を生成できます。
uuid
ライブラリは、Node.jsだけでなく、ブラウザ環境でも使うことができるので、幅広いプロジェクトで活用できるでしょう。
それでは、uuid
ライブラリを使ってUUID(v4)を生成する方法を詳しく見ていきましょう。
○uuidライブラリのインストール
uuid
ライブラリを使うには、まずnpmを使ってライブラリをインストールする必要があります。
次のコマンドを実行して、uuid
ライブラリをインストールしましょう。
これで、uuid
ライブラリがプロジェクトにインストールされました。
次は、実際にコードを書いてUUID(v4)を生成してみましょう。
○サンプルコード3:uuidライブラリでUUID(v4)を生成
実行結果
このサンプルコードでは、まずuuid
ライブラリからv4
関数をuuidv4
という名前でインポートしています。
v4
関数は、バージョン4のUUIDを生成するための関数です。
次に、uuidv4()
を呼び出して、生成されたUUID(v4)をuuid
変数に代入しています。
最後に、console.log()
でUUIDを出力しています。
実行結果を見ると、uuidv4()
が生成したUUID(v4)が出力されていることがわかります。
UUIDは、ハイフンで区切られた5つのグループで構成され、合計36文字の文字列となっています。
uuid
ライブラリを使えば、たった3行のコードでUUID(v4)を生成できます。
uuid
ライブラリは、Node.jsだけでなく、ブラウザ環境でも使えるので、さまざまなプロジェクトで活用できるでしょう。
○サンプルコード4:タイプスクリプトでuuidを使う
uuid
ライブラリは、タイプスクリプトでも使うことができます。
タイプスクリプトでuuid
ライブラリを使う場合は、@types/uuid
パッケージをインストールする必要があります。
まず、@types/uuid
パッケージをインストールしましょう。
次に、次のようにタイプスクリプトのコードを書きます。
実行結果
このサンプルコードでは、uuid
ライブラリからv4
関数をuuidv4
という名前でインポートしています。
次に、uuidv4()
を呼び出して、生成されたUUID(v4)をuuid
変数に代入しています。
このとき、uuid
変数の型をstring
に指定しています。最後に、console.log()
でUUIDを出力しています。
実行結果を見ると、uuidv4()
が生成したUUID(v4)が出力されていることがわかります。
タイプスクリプトを使う場合でも、uuid
ライブラリを使えば簡単にUUID(v4)を生成できます。
uuid
ライブラリは、JavaScriptやタイプスクリプトのプロジェクトでUUID(v4)を生成する際に、非常に便利なライブラリです。
npmを使ってインストールするだけで使えるので、ぜひプロジェクトで活用してみてください。
●nanoidライブラリを使う方法
JavaScriptでUUID(v4)を生成する方法として、次に紹介するのがnanoid
ライブラリを使う方法です。
nanoid
ライブラリは、ランダムなIDを生成するためのライブラリで、UUIDよりも短い文字列のIDを生成することができます。
nanoid
ライブラリは、UUIDと同じくランダムな値から生成されるため、衝突確率が極めて低く、安全性が高いのが特徴です。
nanoid
ライブラリを使えば、UUIDよりも短い文字列のIDを生成できるので、URLやファイル名などに使用するのに適しています。
nanoid
ライブラリは、Node.jsだけでなく、ブラウザ環境でも使うことができるので、幅広いプロジェクトで活用できるでしょう。
それでは、nanoid
ライブラリを使ってUUID(v4)を生成する方法を詳しく見ていきましょう。
○nanoidライブラリのインストール
nanoid
ライブラリを使うには、まずnpmを使ってライブラリをインストールする必要があります。
次のコマンドを実行して、nanoid
ライブラリをインストールしましょう。
これで、nanoid
ライブラリがプロジェクトにインストールされました。
次は、実際にコードを書いてUUID(v4)を生成してみましょう。
○サンプルコード5:nanoidライブラリでUUID(v4)を生成
実行結果
このサンプルコードでは、まずnanoid
ライブラリからnanoid
関数をインポートしています。
nanoid
関数は、ランダムなIDを生成するための関数です。
次に、nanoid()
を呼び出して、生成されたIDをuuid
変数に代入しています。
最後に、console.log()
でIDを出力しています。
実行結果を見ると、nanoid()
が生成したIDが出力されていることがわかります。
nanoid()
が生成するIDは、UUIDよりも短い文字列で、デフォルトでは21文字の長さになります。
nanoid
ライブラリを使えば、UUIDよりも短い文字列のIDを生成できるので、URLやファイル名などに使用するのに適しています。
nanoid
ライブラリは、Node.jsだけでなく、ブラウザ環境でも使えるので、さまざまなプロジェクトで活用できるでしょう。
ただ、nanoid
ライブラリが生成するIDは、UUIDとは異なるフォーマットになるので、UUIDを使う必要がある場合は、uuid
ライブラリなどを使う必要があります。
プロジェクトの要件に応じて、適切なライブラリを選択することが大切です。
●aws-sdkのUtil.uuid()メソッドを使う方法
JavaScriptでUUID(v4)を生成する方法として、次に紹介するのがAWS SDK for JavaScriptのUtil.uuid()
メソッドを使う方法です。
AWS SDKは、Amazon Web Services(AWS)のサービスを操作するためのライブラリで、JavaScriptをはじめとするさまざまなプログラミング言語で提供されています。
AWS SDKのJavaScript版には、Util
クラスが用意されており、その中にuuid()
メソッドが含まれています。
このUtil.uuid()
メソッドを使えば、簡単にUUID(v4)を生成することができます。
AWS SDKを使ってUUID(v4)を生成するには、まずAWS SDKをインストールする必要があります。AWS SDKは、npmを使ってインストールすることができます。
次のコマンドを実行して、AWS SDKをインストールしましょう。
これで、AWS SDKがプロジェクトにインストールされました。
次は、実際にコードを書いてUUID(v4)を生成してみましょう。
○サンプルコード6:aws-sdkのUtil.uuid()メソッドでUUID(v4)を生成
実行結果
このサンプルコードでは、まずAWS SDKをrequire
関数でインポートしています。
次に、AWS.util.uuid.v4()
を呼び出して、生成されたUUID(v4)をuuid
変数に代入しています。
最後に、console.log()
でUUIDを出力しています。
実行結果を見ると、AWS.util.uuid.v4()
が生成したUUID(v4)が出力されていることがわかります。
UUIDは、ハイフンで区切られた5つのグループで構成され、合計36文字の文字列となっています。
AWS SDKのUtil.uuid()
メソッドは、他のライブラリと比べるとあまり知られていませんが、AWS SDKを使ったプロジェクトでは便利に使えるメソッドです。
特にAWSのサービスを操作する際に、一意のIDが必要な場合などに活用できるでしょう。
ただ、AWS SDKをインストールするには、プロジェクトのサイズが大きくなってしまうというデメリットがあります。
AWS SDKを使わない場合は、uuid
ライブラリなどを使うほうが良いかもしれません。
AWS SDKのJavaScript版には、Util.uuid()
メソッド以外にもさまざまな便利なメソッドが用意されています。
AWS SDKを使ったプロジェクトでは、これらのメソッドを活用することで、より効率的な開発ができます。
●UUIDgeneratorサービスを使う方法
ここまで、JavaScriptでUUID(v4)を生成するためのさまざまなライブラリやAPIを紹介してきました。
しかし、プログラミングの知識がない人でも、簡単にUUID(v4)を生成する方法があります。
それが、UUIDgeneratorサービスを使う方法です。
UUIDgeneratorサービスとは、オンライン上でUUIDを生成するためのWebサービスのことです。
プログラミングの知識がなくても、Webブラウザから簡単にUUIDを生成することができます。
UUIDgeneratorサービスを使えば、JavaScriptのコードを書かなくても、UUID(v4)を取得できるのです。
UUIDgeneratorサービスは、さまざまなWebサイトで提供されています。
例えば、「Online UUID Generator」や「UUID Generator Online」などのWebサイトがあります。
これらのWebサイトでは、ボタンをクリックするだけで、UUID(v4)を生成することができます。
UUIDgeneratorサービスを使ってUUID(v4)を取得する方法は、とてもシンプルです。
Webブラウザから、UUIDgeneratorサービスのWebサイトにアクセスし、「Generate UUID」などのボタンをクリックするだけです。すると、UUID(v4)が生成されて、画面に表示されます。
○サンプルコード7:UUIDgeneratorサービスを使ってUUID(v4)を取得
実行結果
このサンプルコードでは、UUIDgeneratorサービスのWebサイトから、UUID(v4)を取得する手順を示しています。
まず、Webブラウザからhttps://www.uuidgenerator.net/
にアクセスします。
そして、「Generate UUID」ボタンをクリックして、UUID(v4)を生成します。
最後に、生成されたUUID(v4)をコピーして、JavaScriptのコードに貼り付けます。
UUIDgeneratorサービスを使えば、プログラミングの知識がなくても、簡単にUUID(v4)を取得することができます。
ただ、UUIDgeneratorサービスを使う場合は、生成されたUUIDをコピーして、手動でコードに貼り付ける必要があります。
そのため、大量のUUIDを生成する必要がある場合は、ライブラリやAPIを使ったほうが効率的でしょう。
●react-uuidライブラリを使う方法
ここまで、JavaScriptでUUID(v4)を生成するためのさまざまな方法を紹介してきましたが、React.jsを使った開発でUUID(v4)を生成する場合は、react-uuid
ライブラリを使うのがおすすめです。
react-uuid
ライブラリは、React.jsのコンポーネントでUUIDを生成するためのライブラリです。
react-uuid
ライブラリを使えば、ReactコンポーネントのプロパティにUUIDを割り当てることができます。
また、react-uuid
ライブラリは、サーバーサイドレンダリングにも対応しているので、Next.jsなどのフレームワークでも使うことができます。
それでは、react-uuid
ライブラリを使ってUUID(v4)を生成する方法を詳しく見ていきましょう。
○react-uuidライブラリのインストール
react-uuid
ライブラリを使うには、まずnpmを使ってライブラリをインストールする必要があります。
次のコマンドを実行して、react-uuid
ライブラリをインストールしましょう。
これで、react-uuid
ライブラリがプロジェクトにインストールされました。
次は、実際にコードを書いてUUID(v4)を生成してみましょう。
○サンプルコード8:ReactコンポーネントでUUID(v4)を生成
実行結果
このサンプルコードでは、Reactの関数コンポーネントであるMyComponent
の中で、react-uuid
ライブラリを使ってUUID(v4)を生成しています。
まず、react-uuid
ライブラリをimport
文でインポートしています。
次に、uuid()
関数を呼び出して、生成されたUUID(v4)をid
変数に代入しています。
最後に、id
変数をJSXの中で表示しています。
実行結果を見ると、uuid()
関数が生成したUUID(v4)が表示されていることがわかります。
UUIDは、ハイフンで区切られた5つのグループで構成され、合計36文字の文字列となっています。
react-uuid
ライブラリを使えば、Reactコンポーネントの中で簡単にUUID(v4)を生成できます。
また、react-uuid
ライブラリは、サーバーサイドレンダリングにも対応しているので、Next.jsなどのフレームワークでも使うことができます。
ただ、react-uuid
ライブラリは、React.jsのプロジェクトでしか使えないので、他のフレームワークやライブラリを使っている場合は、別のライブラリを使う必要があります。
●よくあるエラーと対処法
ここまで、JavaScriptでUUID(v4)を生成するためのさまざまな方法を紹介してきましたが、実際にコードを書いていると、エラーが発生することがあります。
ここでは、UUID(v4)を生成する際によく発生するエラーと、その対処法を見ていきましょう。
○crypto.randomUUIDがundefinedになるエラー
Node.js v14.17.0以降で導入されたcrypto.randomUUID()
メソッドを使ってUUID(v4)を生成する際に、crypto.randomUUID
がundefinedになるエラーが発生することがあります。
このエラーは、Node.jsのバージョンが古い場合に発生します。
エラーメッセージの例
対処法としては、Node.jsのバージョンを14.17.0以降にアップデートすることです。
Node.jsのバージョンを確認するには、次のコマンドを実行します。
Node.jsのバージョンが古い場合は、nvmなどのバージョン管理ツールを使ってアップデートしましょう。
○uuidライブラリのインポートに失敗するエラー
uuid
ライブラリを使ってUUID(v4)を生成する際に、uuid
ライブラリのインポートに失敗するエラーが発生することがあります。
このエラーは、uuid
ライブラリがインストールされていない場合に発生します。
エラーメッセージの例
対処法としては、uuid
ライブラリをインストールすることです。
次のコマンドを実行して、uuid
ライブラリをインストールしましょう。
uuid
ライブラリをインストールすれば、エラーが解消されるはずです。
○uuid.v4()がdeprecatedだと警告が出る
uuid
ライブラリの古いバージョンを使っている場合、uuid.v4()
メソッドがdeprecated(非推奨)だと警告が出ることがあります。
この警告は、uuid
ライブラリのバージョン7以降で、uuid.v4()
メソッドの代わりにuuid()
関数を使うように変更されたために発生します。
警告メッセージの例
対処法としては、uuid
ライブラリを最新のバージョンにアップデートすることです。
次のコマンドを実行して、uuid
ライブラリをアップデートしましょう。
uuid
ライブラリを最新のバージョンにアップデートすれば、警告が出なくなります。
また、コード中のuuid.v4()
メソッドをuuid()
関数に変更することもおすすめです。
●UUID(v4)の応用例
ここまで、JavaScriptでUUID(v4)を生成するためのさまざまな方法を紹介してきましたが、UUID(v4)はどのようなシーンで活用できるのでしょうか。
ここでは、UUID(v4)の応用例をいくつか見ていきましょう。
○ユニークなIDの生成
UUID(v4)は、ユニークなIDを生成するのに最適です。
データベースのレコードを一意に識別するためのIDや、ユーザーIDなどに使うことができます。
UUID(v4)は、ランダムな値から生成されるため、他のレコードやユーザーと重複する可能性がほとんどありません。
例えば、ユーザー登録の際に、ユーザーIDとしてUUID(v4)を使うことができます。
次のコードは、ユーザー登録の際にUUID(v4)をユーザーIDとして使う例です。
実行結果
このコードでは、createUser
関数の中でuuidv4()
を呼び出して、ユーザーIDを生成しています。
生成されたユーザーIDは、データベースに保存されるユーザー情報に紐付けられます。
○トークンの発行
UUID(v4)は、トークンの発行にも使うことができます。
例えば、パスワードリセットのためのトークンや、メールアドレス認証のためのトークンなどに使うことができます。
次のコードは、パスワードリセットのためのトークンを発行する例です。
実行結果
このコードでは、issuePasswordResetToken
関数の中でuuidv4()
を呼び出して、パスワードリセットのためのトークンを生成しています。
生成されたトークンは、データベースに保存され、パスワードリセットのリクエストに使われます。
○一時的なURLの生成
UUID(v4)は、一時的なURLを生成するのにも使うことができます。
例えば、ファイルのダウンロードリンクや、パスワードリセットのためのリンクなどに使うことができます。
次のコードは、ファイルのダウンロードリンクを生成する例です。
実行結果
このコードでは、generateDownloadLink
関数の中でuuidv4()
を呼び出して、ダウンロードリンクを生成しています。
生成されたダウンロードリンクは、データベースに保存され、ファイルのダウンロードリクエストに使われます。
○ファイル名の生成
UUID(v4)は、一時的なファイル名を生成するのにも使うことができます。
例えば、ユーザーがアップロードしたファイルを一時的に保存する際のファイル名などに使うことができます。
次のコードは、一時的なファイル名を生成する例です。
実行結果
このコードでは、generateTempFileName
関数の中でuuidv4()
を呼び出して、一時的なファイル名を生成しています。
生成されたファイル名は、元のファイル名の拡張子を維持しつつ、ユニークな文字列が付加されます。
まとめ
JavaScriptでUUID(v4)を生成する方法について、さまざまな角度から紹介してきました。
crypto.randomUUID()
やuuid
ライブラリ、nanoid
ライブラリなど、複数の方法を比較検討し、プロジェクトの要件に応じて適切な方法を選択することが重要です。
本記事で紹介した方法やサンプルコードを活用し、JavaScriptでUUID(v4)を生成するスキルを磨いていただければ幸いです。
この記事を参考にUUID(v4)を適切に活用することで、より安全で効率的なシステム開発が可能となるでしょう。