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C言語と絶対値の活用法!初心者向け5ステップで理解する

C言語と絶対値の基礎知識を解説するイラスト C言語
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

※この記事は、一般的にプロフェッショナルの指標とされる『実務経験10,000時間以上』を満たす現役のプログラマチームによって監修されています。

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はじめに

C言語での絶対値の計算方法についての理解は、プログラミングの基本的なスキルの一つです。

この記事では、その計算方法を五つのステップで詳しく説明します。

サンプルコードも用意してあるので、初心者の方でも安心して学習を進めることができます。

それでは、C言語と絶対値の活用法について、一緒に学びましょう。

●C言語の基本

○C言語とは

C言語は、プログラミング言語の一種であり、その特徴として高度な処理を記述できるだけでなく、移植性にも優れています。

このため、様々なプラットフォームやデバイスで幅広く使用されています。

○絶対値とは

絶対値とは、数値の大きさを表す値で、その数値が正であればそのままの値を、負であれば符号を反転させた値を指します。

絶対値は数値の大きさだけを考慮する際に使用されます。

●C言語での絶対値の計算方法

○関数の理解

C言語では、絶対値を計算するための関数として、「abs」が用意されています。

abs関数は、整数の絶対値を計算します。

○サンプルコード1:基本的な絶対値計算

このコードではabs関数を使って、数値の絶対値を求めるコードを紹介しています。

この例では、整数-5の絶対値を求めています。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

int main() {
    int a = -5;
    int abs_a = abs(a);
    printf("絶対値: %d\n", abs_a);

    return 0;
}

このコードを実行すると、「絶対値: 5」と表示されます。これは、数値-5の絶対値が5であることを示しています。

○サンプルコード2:配列に対する絶対値計算

このコードでは、配列の要素全てに対して絶対値を求めるコードを紹介しています。

この例では、配列に対してabs関数を適用し、その結果を出力しています。

#include <stdio.h>
#include <stdlib.h>

int main() {
    int array[5] = {-1, -2, -3, -4, -5};
    int i;
    for(i = 0; i < 5; i++){
        array[i] = abs(array[i]);
        printf("%d ", array[i]);
    }
    return 0;
}

このコードを実行すると、「1 2 3 4 5」と表示されます。

これは、配列の各要素の絶対値が計算され、結果が出力されたことを表しています。

○サンプルコード3:条件分岐を用いた絶対値計算

このコードでは、条件分岐を使って、数値の絶対値を求めるコードを紹介しています。

この例では、数値が負であれば符号を反転させることで絶対値を求めています。

#include <stdio.h>

int main() {
    int a = -5;
    if (a < 0) {
        a = -a;
    }
    printf("絶対値: %d\n", a);

    return 0;
}

このコードを実行すると、「絶対値: 5」と表示されます。

これは、数値-5の絶対値が5であることを表しています。

●C言語での絶対値の応用例

絶対値の計算方法が理解できたところで、次にそれをどのように応用できるのかを見ていきましょう

具体的なコードを通じて絶対値の活用法を学ぶことで、より深く理解を深めることができます。

○サンプルコード4:絶対値を活用した配列のソート

配列のソートでは、要素間の差の絶対値を使って、要素を並べ替えることがあります。

絶対値を用いると、大小関係を明確に比較することができます。

このサンプルコードでは、数値配列を昇順にソートする際に絶対値を活用します。

#include <stdio.h>
#define SIZE 5

void bubble_sort(int arr[], int n){
    int i, j, temp;

    for(i=0; i<n-1; i++){
        for(j=0; j<n-i-1; j++){
            // 絶対値を比較して交換する
            if(abs(arr[j]) > abs(arr[j+1])){
                temp = arr[j];
                arr[j] = arr[j+1];
                arr[j+1] = temp;
            }
        }
    }
}

int main() {
    int arr[SIZE] = {-10, -8, -2, 3, 1};
    int i;

    bubble_sort(arr, SIZE);

    printf("Sorted array: \n");
    for (i=0; i < SIZE; i++)
        printf("%d ", arr[i]);
    return 0;
}

このコードでは、bubble_sort関数を定義しています。

この関数では、バブルソートと呼ばれるソートアルゴリズムを使用し、配列内の数値を絶対値の昇順に並び替えます。

この際に、abs関数を使用して、比較を行う前に各数値をその絶対値に変換しています。

このコードを実行すると、「Sorted array:」と表示された後に、配列の要素が絶対値の昇順に表示されます。

つまり、「-2 1 -8 -10 3」が表示されるわけです。

○サンプルコード5:絶対値を活用した距離の計算

次に、絶対値は距離の計算にも使われます。

次のコードは、2つの点間の距離を計算する例です。

#include <stdio.h>
#include <math.h>

int main() {
    int x1 = -3, y1 = -2;
    int x2 = 4, y2 = 6;
    double distance;

    distance = sqrt(pow(x2-x1, 2) + pow(y2-y1, 2));

    printf("Distance between the two points: %.2f", distance);

    return 0;
}

このコードでは、「sqrt」と「pow」関数を使って2点間の距離を計算しています。

2点間の距離は、各座標の差の絶対値を使って算出されます。

この例では、各座標の差を二乗したものを足し合わせ、その平方根を取ることで、2点間の距離を計算しています。

このコードを実行すると、「Distance between the two points: 9.22」と表示されます。

これは、点(-3, -2)と点(4, 6)の距離が9.22であることを示しています。

●注意点と対処法

絶対値を計算する際にはいくつかの注意点があります。

まず、abs関数は整数の絶対値を計算します。

一方、実数(浮動小数点数)の絶対値を計算するには、fabs関数を使用します。

また、絶対値を使うことで計算を容易にする一方で、絶対値がオーバーフローするという問題が発生する可能性があります。

これは、ある整数が表現できる範囲を超えたときに起こります。

たとえば、C言語のint型は通常、-2147483648から2147483647までの整数を表現できます。

しかし、abs関数に-2147483648を渡すと、その絶対値(2147483648)はint型で表現できる範囲を超えます。

このような状況では、オーバーフローを避けるために別の方法を考える必要があります。

次に、絶対値を計算する際には演算子の優先順位に注意する必要があります。

「abs(a-b)」と書いた場合、「a-b」の計算が先に行われ、その結果の絶対値が求められます。

しかし、「abs a – b」と書いた場合、「abs a」が先に計算され、「b」がその結果から減算されます。

abs関数の引数は一つなので、「abs a – b」は間違ったコードであり、コンパイルエラーになります。

●絶対値計算のカスタマイズ方法

C言語で絶対値を計算する方法はabs関数以外にもあります。

次のサンプルコードは、条件分岐を使って自分で絶

対値を計算する関数を作成する例です。

#include <stdio.h>

int my_abs(int x){
    if(x < 0){
        return -x;
    } else {
        return x;
    }
}

int main() {
    int x = -10;
    printf("The absolute value of %d is %d", x, my_abs(x));
    return 0;
}

このコードでは、「my_abs」という新たな関数を定義しています。

my_abs関数は、「x < 0」かどうかを確認し、「x」が0未満であれば「-x」を、そうでなければ「x」を返します。つまり、「x」の絶対値を返します。

このコードを実行すると、「The absolute value of -10 is 10」と表示されます。

まとめ

C言語での絶対値の計算方法とその活用法について解説しました。

絶対値は大小関係の判断や距離の計算など、様々な場面で利用されます。

また、abs関数だけでなく、自分で絶対値を計算する関数を作成することも可能です。

C言語の基本的な要素である絶対値を理解し、活用することで、より複雑なプログラムを効率よく書くことができます。