HTMLの共通部分を使いまわす方法7選!

初心者がHTML共通部分を理解しやすいイメージHTML
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

基本的な知識があればカスタムコードを使って機能追加、目的を達成できるように作ってあります。

※この記事は、一般的にプロフェッショナルの指標とされる『実務経験10,000時間以上』を凌駕する現役のプログラマチームによって監修されています。

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はじめに

HTMLの共通部分を使いまわす技術は、ウェブ開発の効率を大幅に向上させる重要な手法です。

初心者から中級者の方々にとって、この技術はウェブページの構築や更新をよりスムーズにし、時間を節約する方法を提供します。

この記事では、HTMLの共通部分をいかにして効率よく使いまわすか、具体的なサンプルコードを交えながら詳細に解説します。

さまざまなニーズに対応するためのカスタマイズ方法も含め、HTMLの共通部分の使い方を学ぶことで、ウェブ開発のスキルを次のレベルへと引き上げることができます。

●HTMLの共通部分とは

ウェブサイトを構築する際、ヘッダー、フッター、ナビゲーションバーなどの共通部分が多くのページで繰り返し使用されます。

HTMLの共通部分を使いまわすとは、これらの部分を各ページに個別にコーディングするのではなく、一箇所で定義し、必要なすべてのページで再利用する手法です。

これにより、コードの冗長性が減少し、メンテナンスが容易になるだけでなく、ウェブサイト全体の一貫性も保たれます。

さらに、SEO対策としても効果的です。例えば、全ページ共通のヘッダーにSEO対策を施すことで、サイト全体の検索エンジン最適化が可能になります。

○HTML共通部分の基本概念

HTML共通部分の基本概念を理解するために、最も一般的な例であるヘッダーとフッターの共通化を取り上げます。

下記のサンプルコードでは、HTMLファイルに共通ヘッダーとフッターを実装する方法を表しています。

<!DOCTYPE html>
<html lang="ja">
<head>
    <meta charset="UTF-8">
    <title>共通ヘッダーとフッターの例</title>
</head>
<body>
    <!-- 共通ヘッダー -->
    <header>
        <h1>ウェブサイトのタイトル</h1>
        <nav>
            <!-- ナビゲーションメニュー -->
        </nav>
    </header>

    <!-- ページ固有の内容 -->

    <!-- 共通フッター -->
    <footer>
        <p>© 2024 ウェブサイト名</p>
    </footer>
</body>
</html>

このコードでは、<header>タグと<footer>タグを使用して、サイトの共通ヘッダーとフッターを定義しています。

このように共通部分を設定することで、各ページでヘッダーやフッターを個別に記述する必要がなくなります。

また、将来的にヘッダーやフッターの内容を変更する際には、この一箇所のコードを編集するだけで済み、全ページにわたる更新作業が不要になります。

この例では、HTMLの基本的な構造を用いて共通部分を設定しており、ウェブ開発の初心者にも理解しやすい構造となっています。

●HTML共通部分の使い方

HTML共通部分の使い方を理解することは、ウェブ開発において大きな利点をもたらします。

ここでは、ヘッダーやフッター、CSS、JavaScript、ナビゲーションバーなどの共通部分の使い回し方を、具体的なサンプルコードと共に解説します。

これらのコードは、ウェブサイトのメンテナンスを容易にし、更新作業を効率化するために非常に役立ちます。

○サンプルコード1:ヘッダーとフッターの共通化

ウェブサイトの多くのページで共通のヘッダーとフッターを使用するのは一般的な方法です。

下記のサンプルコードでは、ヘッダーとフッターの構造を示し、それを他のページで再利用する方法を説明しています。

<!-- ヘッダー -->
<header>
    <h1>サイトのタイトル</h1>
    <nav>ナビゲーションメニュー</nav>
</header>

<!-- フッター -->
<footer>
    <p>© 2024 サイト名</p>
</footer>

このコードでは、<header><footer>タグを使って、サイト全体で共通のヘッダーとフッターを定義しています。

このようにすることで、各ページでヘッダーやフッターを個別にコーディングする必要がなくなり、一貫性のあるデザインを維持できます。

○サンプルコード2:CSSスタイルの一元管理

CSSスタイルシートを共通部分として使用することで、スタイルの一貫性を保ちつつ、コードの重複を避けることができます。

下記のサンプルコードは、外部CSSファイルを使用して、サイト全体のスタイルを管理する方法を表しています。

<link rel="stylesheet" href="style.css">

このコードは、HTMLファイル内の<head>セクションに配置し、style.cssはサイト全体で共通のスタイルを定義する外部スタイルシートです。

これにより、ページごとにスタイルを定義する必要がなくなり、デザインの変更が必要な場合は、この一つのファイルを編集するだけで済みます。

○サンプルコード3:JavaScript関数の共通利用

JavaScriptの関数を共通部分として使いまわすことで、スクリプトの重複を防ぎ、効率的なコーディングが可能になります。

下記のサンプルコードは、共通のJavaScript関数を外部ファイルに保存し、それを複数のページで利用する方法を示しています。

<script src="common.js"></script>

このコードは、common.jsという外部JavaScriptファイルを参照しており、このファイル内に共通の関数やスクリプトを記述します。

これにより、必要な機能を各ページで繰り返し書くことなく、一貫性のある動作を実現できます。

○サンプルコード4:ナビゲーションバーの再利用

ナビゲーションバーはほとんどのページで共通して使用される要素です。

下記のサンプルコードでは、ナビゲーションバーを一つのHTMLファイルに定義し、他のページで再利用しています。

<nav id="navbar">
    <ul>
        <li><a href="index.html">ホーム</a></li>
        <li><a href="about.html">会社情報</a></li>
        <li><a href="contact.html">お問い合わせ</a></li>
    </ul>
</nav>

このコードは、ナビゲーションバーを<nav>タグで囲み、リスト形式でメニュー項目を定義しています。

これをnavbar.htmlのような別ファイルに保存し、他のHTMLファイルから参照することで、ナビゲーションバーの一貫性を保ちつつ、更新作業を容易にします。

●よくあるエラーと対処法

HTMLの共通部分を使いまわす際には、いくつかの一般的なエラーが発生する可能性があります。

ここでは、それらのエラーとその対処法を詳細に解説します。

これらの対処法を理解し適用することで、より効率的でトラブルの少ないウェブ開発が可能になります。

○エラー例と解決策1:共通部分の読み込み失敗

共通部分の読み込みに失敗する一般的な原因は、ファイルパスの誤りや、リンクされたファイルの存在しない場所を指定していることです。

例えば、CSSファイルやJavaScriptファイルのパスが間違っていると、スタイルや機能が正しく適用されません。

このようなエラーを解決するには、下記の点を確認します。

  1. ファイルパスが正しいかどうかを確認し、必要に応じて修正します
  2. リンクされているファイルが実際に存在するかどうかを確認し、存在しない場合は適切な場所にファイルを配置します

このようにしてファイルパスの問題を解決することで、共通部分の読み込み失敗を防ぐことができます。

○エラー例と解決策2:スタイルの不整合

HTMLの共通部分を使いまわす際に、異なるページでスタイルの不整合が発生することがあります。

これは、共通のCSSファイルと各ページ固有のスタイルが衝突することが原因です。

この問題を解決するためには、下記の手順を踏むことが効果的です。

  1. 共通のCSSファイルには、すべてのページで共通して使用されるスタイルのみを記述します
  2. ページ固有のスタイルは、個別のCSSファイルに記述し、そのページでのみ読み込むようにします
  3. スタイルの優先順位(カスケーディングルール)を理解し、必要に応じてスタイルの適用順序を調整します

以上のような対策により、スタイルの不整合を防ぎ、一貫性のあるデザインを実現できます。

また、ページ間でのスタイルの共通性と個別性のバランスを適切に取ることが重要です。

●HTML共通部分の応用例

HTMLの共通部分を使いまわすことは、ウェブ開発の多様な分野で役立ちます。

ここでは、レスポンシブデザイン、ウェブサイトの多言語化、SEO対策といった具体的な応用例をサンプルコードと共に解説します。

これらの応用を理解し、適切に実装することで、効率的でユーザーフレンドリーなウェブサイトを構築できます。

○サンプルコード5:レスポンシブデザインの実装

レスポンシブデザインは、デバイスの画面サイズに応じてウェブページのレイアウトを自動調整するデザイン手法です。

下記のサンプルコードは、メディアクエリを用いて、異なる画面サイズに対応するスタイルを適用する方法を表しています。

/* 共通スタイル */
body {
    font-family: 'Arial', sans-serif;
}

/* 小さな画面(スマートフォンなど)のためのスタイル */
@media (max-width: 600px) {
    .navbar {
        display: none;
    }
}

/* 大きな画面(タブレット、デスクトップなど)のためのスタイル */
@media (min-width: 601px) {
    .sidebar {
        display: block;
    }
}

このCSSコードは、画面サイズが600px以下の場合、ナビゲーションバーを非表示にし、601px以上の場合はサイドバーを表示するスタイルを定義しています。

このようにメディアクエリを使用することで、異なるデバイスに対応したレスポンシブなデザインを実現できます。

○サンプルコード6:ウェブサイトの多言語化

多言語対応は、グローバルなオーディエンスにアプローチするために重要です。

下記のサンプルコードでは、言語ごとに異なるコンテンツを表示する方法を表しています。

<html lang="en">
<head>
    <!-- ページ固有の設定 -->
</head>
<body>
    <div id="content">
        <!-- 英語コンテンツ -->
    </div>
    <div id="content-jp" style="display: none;">
        <!-- 日本語コンテンツ -->
    </div>
    <script>
        if (navigator.language.startsWith('ja')) {
            document.getElementById('content').style.display = 'none';
            document.getElementById('content-jp').style.display = 'block';
        }
    </script>
</body>
</html>

このHTMLコードは、ユーザーのブラウザ言語設定に基づいて、適切な言語のコンテンツを表示するJavaScriptスクリプトを含んでいます。

これにより、ユーザーは自分の言語でコンテンツを読むことができ、より良いユーザーエクスペリエンスを実装できます。

○サンプルコード7:SEO対策としての共通部分の最適化

SEO対策としての共通部分の最適化は、検索エンジンによるウェブサイトの評価を向上させるために重要です。

下記のサンプルコードは、メタタグや構造化データを使用して、ウェブページのSEOを強化する方法を表しています。

<head>
    <meta name="description" content="ウェブサイトの説明">
    <meta name="keywords" content="キーワード1, キーワード2">
    <!-- その他のSEO関連のメタタグ -->
</head>
<body>
    <!-- 構造化データの実装 -->
    <script type="application/ld+json">
    {
        "@context": "http://schema.org",
        "@type": "WebSite",
        "name": "ウェブサイト名",
        "url": "https://www.example.com"
    }
    </script>
</body>

このコードでは、<meta>タグを使用してウェブサイトの説明やキーワードを指定し、構造化データを使用してウェブサイトの情報を検索エンジンに提供しています。

これにより、検索結果の表示が改善され、ウェブサイトの検索ランキングを向上させることができます。

●エンジニアなら知っておくべき豆知識

ウェブ開発では、効率的なコーディング技術だけでなく、その背後にある豆知識も重要です。

HTMLの共通部分の使い方に関連する豆知識は、より洗練されたウェブ開発に役立ちます。

ここでは、HTML共通部分のSEO効果と保守・運用の効率化に関する貴重な情報を提供します。

○豆知識1:HTML共通部分のSEO効果

HTMLの共通部分を使いまわすことは、検索エンジン最適化(SEO)にも大きな利益をもたらします。

共通ヘッダーやフッターに含まれるメタタグやナビゲーションリンクは、ウェブサイト全体の検索エンジンに対する視認性を向上させる重要な要素です。

例えば、サイト全体にわたって統一されたメタディスクリプションやタイトルタグを使用することで、検索結果におけるクリック率の向上が期待できます。ま

た、ナビゲーションリンクを共通化することで、サイトの内部リンク構造を強化し、SEOに好ましい影響を与えることが可能です。

○豆知識2:保守・運用の効率化

共通部分の使い回しは、ウェブサイトの保守・運用面においても非常に効率的です。

一つのファイルを変更するだけで、サイト全体の変更が可能になるため、時間とリソースの節約につながります。

たとえば、フッター部分にお問い合わせ情報や著作権情報を配置した場合、これらの情報が変更になった際には、一箇所のファイルのみを更新することで全ページに反映させることができます。

これにより、各ページを個別に更新する手間が省け、効率的なウェブサイトの管理が実現されます。

また、保守のしやすさは、長期的なウェブサイト運営において重要な要素となり、ユーザーエクスペリエンスの向上にも寄与します。

まとめ

この記事では、HTMLの共通部分を効率的に使いまわす方法を詳しく解説しました。

サンプルコードを通じて、共通ヘッダーやフッターの実装、レスポンシブデザインの適用、多言語化、SEO対策など、さまざまな応用例を紹介しました。

これらの技術は、初心者から上級者まで幅広い開発者にとって有用です。

共通部分の使いまわしをマスターすることで、効率的でメンテナンスしやすいウェブサイトを構築できるようになります。

効果的なウェブ開発のために、ぜひこれらの知識を活用してください。