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JavaScriptにおけるdocument.writeの使い方と注意点10選

JavaScriptのdocument.writeメソッドを使った動的なWebページ作成 JS
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この記事では、プログラムの基礎知識を前提に話を進めています。

説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

※この記事は、一般的にプロフェッショナルの指標とされる『実務経験10,000時間以上』を満たす現役のプログラマチームによって監修されています。

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●document.writeとは?

プログラミングを学ぶ中でJavaScriptのdocument.writeメソッドを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

document.writeは、動的にHTML要素を生成し、文書に挿入するために使用されるメソッドです。

Webページ上で、ユーザーの操作に応じてコンテンツを変更したり、サーバーから取得したデータを表示したりする際に、document.writeは非常に便利な機能を提供してくれます。

しかし、document.writeの使い方によっては、予期しない結果を引き起こす可能性もあります。

そのため、document.writeを適切に活用するためには、その特性をしっかりと理解しておく必要があるのです。

○document.writeの基本的な使い方

では、document.writeの基本的な使い方について見ていきましょう。

document.writeメソッドは、引数として与えられた文字列をHTML文書に直接出力します。

これにより、動的にコンテンツを生成し、ページに追加することができるのです。

○サンプルコード1:文字列の出力

早速、document.writeを使って文字列を出力してみましょう。

次のコードをご覧ください。

document.write("こんにちは、世界!");

このコードを実行すると、このような結果が得られます。

こんにちは、世界!

シンプルに文字列を引数として渡すだけで、document.writeはその文字列をHTML文書に出力してくれました。

これがdocument.writeの基本的な使い方です。

○サンプルコード2:HTML要素の出力

次に、document.writeを使ってHTML要素を出力する方法を見ていきましょう。

次のコードをご覧ください。

document.write("<h1>見出し</h1>");
document.write("<p>段落</p>");

このコードを実行すると、このような結果が得られます。

<h1>見出し</h1>
<p>段落</p>

document.writeの引数にHTMLタグを含めることで、動的にHTML要素を生成し、文書に挿入することができました。

この方法を使えば、JavaScriptを使ってページの構造を動的に変更することも可能です。

●document.writeの注意点

document.writeは便利な機能ですが、使い方を誤ると思わぬ問題を引き起こす可能性があります。

ここでは、document.writeを使う上での注意点について、具体的なサンプルコードを交えて解説していきましょう。

○サンプルコード3:複数のdocument.writeの使用

document.writeを複数回呼び出す場合、出力される順序に注意が必要です。

document.write("<p>最初の段落</p>");
document.write("<p>2番目の段落</p>");
document.write("<p>3番目の段落</p>");

このコードを実行すると、このような結果が得られます。

<p>最初の段落</p>
<p>2番目の段落</p>
<p>3番目の段落</p>

複数のdocument.writeを連続して呼び出すと、出力される順序は記述された順序と同じになります。

しかし、この方法では、コードの可読性が低下し、メンテナンスが難しくなる可能性があります。

できるだけ、document.writeの使用は最小限に抑えることをおすすめします。

○サンプルコード4:外部スクリプトの読み込み

document.writeを使って外部スクリプトを読み込む際には、注意が必要です。

document.write('<script src="外部スクリプトのURL"></script>');

このコードを実行すると、指定されたURLの外部スクリプトが読み込まれます。

ただし、この方法では、スクリプトの読み込みが完了するまで、ページのレンダリングがブロックされてしまいます。

そのため、ページの表示が遅くなる可能性があるのです。

できるだけ、<script>タグを使って外部スクリプトを読み込むことをおすすめします。

○サンプルコード5:非同期処理での使用

document.writeを非同期処理の中で使用する場合、予期しない結果になる可能性があります。

setTimeout(function() {
  document.write("<p>非同期で追加された段落</p>");
}, 1000);

このコードを実行すると、1秒後に<p>非同期で追加された段落</p>が出力されます。

しかし、非同期処理の中でdocument.writeを使用すると、ページ全体が上書きされてしまう場合があります。

これは、非同期処理が完了した時点で、すでにページの読み込みが完了しているためです。

非同期処理の中でDOMを操作する場合は、document.writeではなく、appendChildなどのメソッドを使用することをおすすめします。

○サンプルコード6:document.write後の要素操作

document.write で出力された要素を、後からJavaScriptで操作する場合は注意が必要です。

document.write('<p id="target">これは段落です。</p>');
document.getElementById("target").textContent = "段落の内容が変更されました。";

このコードを実行すると、このような結果が得られます。

<p id="target">段落の内容が変更されました。</p>

document.writeで出力された要素は、すぐにDOMに追加されるわけではありません。

そのため、document.writeの直後に要素を操作しようとしても、エラーが発生する可能性があります。

document.writeで出力された要素を操作する場合は、setTimeoutなどを使って、一定の時間差を設けることをおすすめします。

●よくあるエラーと対処法

document.writeを使っていると、思わぬエラーに遭遇することがあります。

ここでは、よくあるエラーとその対処法について、具体的なサンプルコードを交えて解説していきましょう。

このエラーを理解し、適切に対処できるようになれば、document.writeを使った動的なWebページ作成がよりスムーズになるはずです。

○エラー1:document.writeが正しく機能しない

まず、document.writeが正しく機能しないケースについて見ていきましょう。

window.onload = function() {
  document.write("<p>ページの読み込み完了後に追加された段落</p>");
};

このコードを実行すると、このような結果が得られます。

<p>ページの読み込み完了後に追加された段落</p>

しかし、ページ全体が上書きされてしまい、元の内容が消えてしまいました。

これは、window.onloadイベントが発生した時点で、すでにページの読み込みが完了しているためです。

document.writeを使う際は、ページの読み込みが完了する前に実行する必要があります。

○エラー2:document.writeによるページの上書き

次に、document.writeによるページの上書きについて見ていきましょう。

document.write("<p>最初の段落</p>");
document.write("<p>2番目の段落</p>");
document.open();
document.write("<p>3番目の段落</p>");
document.close();

このコードを実行すると、このような結果が得られます。

<p>3番目の段落</p>

document.open()メソッドを呼び出すと、それまでのdocumentの内容が消去されてしまいます。そのため、document.open()以降のdocument.writeによる出力だけが残ってしまったのです。document.writeを使う際は、document.open()document.close()の使用に注意が必要です。

○エラー3:document.write内での変数の使用

最後に、document.write内での変数の使用について見ていきましょう。

var name = "太郎";
document.write("<p>こんにちは、" + name + "さん</p>");

このコードを実行すると、このような結果が得られます。

<p>こんにちは、太郎さん</p>

document.write内で変数を使用する際は、文字列の連結に注意が必要です。

上記のコードでは、+ 演算子を使って文字列を連結していますが、間違って変数と文字列の間にスペースを入れてしまうと、正しく動作しません。

変数を使用する際は、文字列の連結に気をつけましょう。

●document.writeの応用例

ここまで、document.writeの基本的な使い方や注意点について解説してきました。

それでは、実際にどのようなシーンでdocument.writeを活用できるのでしょうか。

ここからは、document.writeの応用例について、具体的なサンプルコードを交えて解説していきます。

document.writeを適切に使いこなすことで、より魅力的で動的なWebページを作成することができます。

ユーザーにとって印象に残るような、インタラクティブなWebサイトを制作するためのヒントが見つかるかもしれません。

それでは、早速見ていきましょう。

○サンプルコード7:動的な広告の挿入

まず、document.writeを使って動的に広告を挿入する方法を見ていきましょう。

function insertAd() {
  var adContent = '<div class="ad">広告コンテンツ</div>';
  document.write(adContent);
}

このコードでは、insertAd関数を定義しています。

この関数内で、adContent変数に広告のHTMLコンテンツを格納し、document.writeを使って文書に挿入しています。

この関数を適切なタイミングで呼び出すことで、動的に広告を表示することができます。

実行結果

<div class="ad">広告コンテンツ</div>

動的な広告の挿入は、document.writeの代表的な応用例の1つです。

ユーザーの属性や行動に基づいて、適切な広告を表示することで、広告の効果を高めることができるでしょう。

○サンプルコード8:ユーザー情報に基づく表示内容の変更

次に、ユーザー情報に基づいて表示内容を変更する方法を見ていきましょう。

function greetUser(name) {
  var hour = new Date().getHours();
  var greeting;
  if (hour < 12) {
    greeting = "おはようございます";
  } else if (hour < 18) {
    greeting = "こんにちは";
  } else {
    greeting = "こんばんは";
  }
  document.write("<p>" + greeting + "、" + name + "さん</p>");
}

var userName = "太郎"; // ユーザー名を取得する処理を想定
greetUser(userName);

このコードでは、greetUser関数を定義しています。

この関数は、引数としてnameを受け取ります。

関数内では、現在の時間に基づいて適切な挨拶を選択し、document.writeを使ってユーザー名とともに挨拶を表示しています。

実行結果

<p>こんにちは、太郎さん</p>

ユーザー情報に基づいて表示内容を変更することで、よりパーソナライズされたWebページを作成することができます。

ユーザーに合わせたコンテンツを提供することで、エンゲージメントの向上が期待できるでしょう。

○サンプルコード9:A/Bテストの実装

document.writeを使って、A/Bテストを実装する方法を見ていきましょう。

function conductAbTest() {
  var variation = Math.random() < 0.5 ? "A" : "B";
  if (variation === "A") {
    document.write('<button style="background-color: red;">ボタンA</button>');
  } else {
    document.write('<button style="background-color: blue;">ボタンB</button>');
  }
}

conductAbTest();

このコードでは、conductAbTest関数を定義しています。

この関数内で、Math.random()を使ってランダムに変数variationを “A” または “B” に設定しています。

variationの値に応じて、document.writeを使って異なるスタイルのボタンを表示しています。

実行結果

<button style="background-color: blue;">ボタンB</button>

A/Bテストを実装することで、どのようなデザインや文言が効果的かを検証することができます。

document.writeを使えば、簡単にバリエーションを切り替えて表示することができるでしょう。

○サンプルコード10:動的なスタイルシートの適用

最後に、document.writeを使って動的にスタイルシートを適用する方法を見ていきましょう。

function applyStyleSheet(styleName) {
  document.write('<link rel="stylesheet" href="' + styleName + '.css">');
}

applyStyleSheet("dark-mode");

このコードでは、applyStyleSheet関数を定義しています。

この関数は、引数としてstyleNameを受け取ります。

関数内では、document.writeを使って<link>タグを出力し、指定されたスタイルシートを動的に適用しています。

実行結果

<link rel="stylesheet" href="dark-mode.css">

動的なスタイルシートの適用は、ユーザーの好みやデバイスの特性に合わせてデザインを変更する際に役立ちます。

document.writeを使えば、状況に応じて適切なスタイルシートを適用することができるでしょう。

まとめ

document.writeは、適切に使いこなすことで、Web開発のスキルを大きく向上させてくれる強力なツールです。

本記事で得た知識を活かし、創意工夫を凝らしながらdocument.writeを使ってみてください。

あなたのWebページが、より魅力的で印象的なものになることを願っています。