はじめに
この記事を読めば、JavaScriptの予約語について理解し、実践的な使い方を学ぶことができます。
●JavaScript予約語とは
JavaScriptには、特別な意味を持ち、変数や関数の名前として使えない「予約語」と呼ばれる単語が存在します。
予約語はプログラミング言語の構文を構成するために使用され、正しく扱うことでコードの品質や可読性を向上させることができます。
●21のJavaScript予約語
下記ではよく使われるJavaScriptの予約語を21個紹介します。
- var:変数を宣言する際に使用する予約語。
- let:ブロックスコープの変数を宣言する際に使用する予約語。
- const:定数を宣言する際に使用する予約語。
- function:関数を宣言する際に使用する予約語。
- return:関数の戻り値を返す際に使用する予約語。
- if:条件分岐を行う際に使用する予約語。
- else:if文の条件が偽の場合に実行する処理を記述する際に使用する予約語。
- switch:複数の条件分岐を行う際に使用する予約語。
- case:switch文の中で条件に一致する処理を記述する際に使用する予約語。
- break:switch文やループ処理から抜け出す際に使用する予約語。
- default:switch文でどのcaseにも一致しない場合に実行する処理を記述する際に使用する予約語。
- for:繰り返し処理を行う際に使用する予約語。
- while:条件が満たされている間、繰り返し処理を行う際に使用する予約語。
- do:while文の繰り返し処理を行う際に使用する予約語。
- continue:繰り返し処理の途中で次のループへ移行する際に使用する予約語。
- try:エラーが発生する可能性のあるコードを実行する際に使用する予約語。
- catch:try文でエラーが発生した場合に実行する処理を記述する際に使用する予約語。
- finally:エラーの有無に関わらず実行される処理を記述する際に使用する予約語。
- throw:例外を発生させる際に使用する予約語。
- class:クラスを宣言する際に使用する予約語。
- extends:クラスを継承する際に使用する予約語。
●予約語の使い方とサンプルコード
次にいくつかの予約語の使い方とサンプルコードを紹介します。
- letとconstのおさらい
// letで変数を宣言
let 変数名 = 値;
// constで定数を宣言
const 定数名 = 値;
使い方の例
let age = 25; // 年齢を25に設定
const TAX_RATE = 0.1; // 税率を10%に設定
- ifとelseのおさらい
if (条件式) {
// 条件式が真の場合の処理
} else {
// 条件式が偽の場合の処理
}
使い方の例
if (age >= 20) {
console.log("成人です"); // 年齢が20以上の場合、成人と表示
} else {
console.log("未成年です"); // それ以外の場合、未成年と表示
}
- for文のおさらい
for (初期化式; 条件式; 更新式) {
// 繰り返し処理
}
使い方の例
for (let i = 1; i <= 10; i++) {
console.log(i); // 1から10までの数字を順番に表示
}
- try, catch, finallyのおさらい
try {
// エラーが発生する可能性のある処理
} catch (error) {
// エラーが発生した場合の処理
} finally {
// エラーの有無に関わらず実行される処理
}
使い方の例
try {
const result = dangerousOperation(); // 危険な操作を実行
console.log(result); // 結果を表示
} catch (error) {
console.error("エラーが発生しました:", error.message); // エラーメッセージを表示
} finally {
console.log("処理が完了しました"); // 処理完了のメッセージを表示
}
●応用例とサンプルコード
次に予約語を応用したサンプルコードを紹介します。
- switchのおさらい
switch (式) {
case 値1:
// 式が値1に一致する場合の処理
break;
case 値2:
// 式が値2に一致する場合の処理
break;
default:
// どのcaseにも一致しない場合の処理
}
使い方の例
let count = 1;
// while文を使った例
while (count <= 5) {
console.log(`${count}回目の繰り返しです`); // 繰り返しの回数を表示
count++;
}
count = 1;
// do-while文を使った例
do {
console.log(`${count}回目の繰り返しです`); // 繰り返しの回数を表示
count++;
} while (count <= 5);
- classとextendsのおさらい
class クラス名 {
// コンストラクタとメソッドの定義
}
class 派生クラス名 extends 親クラス名 {
// コンストラクタとメソッドの定義
}
使い方の例
// 親クラスの定義
class Animal {
constructor(name) {
this.name = name;
}
speak() {
console.log(`${this.name}が鳴く`);
}
}
// 派生クラスの定義
class Dog extends Animal {
speak() {
console.log(`${this.name}がワンワンと鳴く`);
}
}
const dog = new Dog("ポチ");
dog.speak(); // "ポチがワンワンと鳴く"と表示される
●注意点と対処法
予約語はJavaScriptの構文上重要な役割を果たしているため、変数名や関数名として使用することは避けましょう。
もし予約語を使ってしまった場合、エラーが発生することがあります。
エラーを防ぐために、予約語でない名前を使用しましょう。
●カスタマイズ方法
予約語自体はカスタマイズできませんが、予約語を使用した構文やクラスのカスタマイズが可能です。
例えば、クラスを拡張して独自のメソッドやプロパティを追加したり、条件分岐や繰り返し処理の中で独自の処理を実装することができます。
まとめ
この記事では、JavaScriptの予約語について解説しました。
予約語はJavaScriptの基本構文を理解し、プログラムを正しく記述する上で重要です。
また、予約語を使用したサンプルコードや応用例も紹介しました。
注意点として、予約語は変数名や関数名として使用しないようにしましょう。
エラーを防ぐために、予約語でない名前を使用することが重要です。
予約語自体はカスタマイズできませんが、予約語を使用した構文やクラスのカスタマイズが可能です。
クラスを拡張して独自のメソッドやプロパティを追加したり、条件分岐や繰り返し処理の中で独自の処理を実装することができます。
今後のプログラミングで、JavaScriptの予約語とその使い方を活用して、効率的で可読性の高いコードを書くことができるようになりましょう。