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C言語と排他的論理和(XOR)!初心者でも理解できる8つの詳細な例

C言語と排他的論理和(XOR)を学ぶ初心者のためのガイド C言語
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はじめに

私たちが普段行っているプログラミングの中で、ビット演算というテーマは頻繁に出てきます。

そしてその中でも特に「排他的論理和」または「XOR」は非常に重要な役割を果たしています。

それゆえに、C言語を学んでいく中でこの「排他的論理和(XOR)」について理解しておくことは非常に重要です。

しかし、初めてこのテーマに触れる方にとってはなかなか理解しにくいものかもしれません。

そこで今回は、初心者の方でもわかりやすくC言語と排他的論理和(XOR)について説明したいと思います。

●C言語と排他的論理和(XOR)とは

C言語は、プログラミング言語の一つであり、多くの現代的な言語の基礎となっています。

その特性の一つに、ビットレベルでの操作が可能な点があります。ビットレベルでの操作とは、コンピュータの最小単位であるビット(0と1)に直接働きかけることを指します。

一方、「排他的論理和」は英語で「Exclusive OR」の略であり、「XOR」(ザオル)とも呼ばれます。

これはビット演算の一つで、二つのビットが異なる時に1を、同じ時に0を返すという性質を持っています。

●排他的論理和(XOR)の基本的な性質

排他的論理和(XOR)は、次のような基本的な性質を持っています。

  • 二つのビットが異なるときに1を返す(1 XOR 0 = 1、0 XOR 1 = 1)
  • 二つのビットが同じときに0を返す(1 XOR 1 = 0、0 XOR 0 = 0)

また、次のような特性も持っています。

  • 任意のビット列aに対して、a XOR a = 0が成り立つ
  • 任意のビット列a, bに対して、a XOR b XOR a = bが成り立つ

これらの特性を理解することは、排他的論理和を使ったプログラミングをする上で大切です。

●C言語での排他的論理和(XOR)の使い方

では、C言語でどのように排他的論理和を使っていくのか、具体的なサンプルコードを見てみましょう。

○サンプルコード1:基本的なXORの使用

このコードでは、整数型の変数aとbに対してXOR演算を行っています。

この例では、変数aとbの値をビット単位で排他的論理和を取り、結果を変数resultに代入しています。

#include <stdio.h>

int main() {
    int a = 5;  // ビット表現では 101
    int b = 3;  // ビット表現では 011
    int result = a ^ b;  // aとbのビット単位でのXORをとる

    printf("%d\n", result);  // 出力は6(ビット表現では110)

    return 0;
}

このコードを実行すると、変数aとbのビット単位でのXORの結果が出力されます。

ビット単位で見ると、aのビット表現は101、bのビット表現は011です。

したがって、各ビット位置でXORをとると110となり、これは整数で表すと6になります。

○サンプルコード2:ビット反転

このコードでは、排他的論理和を使ってビットの反転を行っています。

この例では、変数numと全ビットが1の数(ここでは255)との間でXORを取ることで、numのビット反転を実現しています。

#include <stdio.h>

int main() {
    int num = 5;  // ビット表現では 00000101
    int result = num ^ 255;  // numと255(ビット表現では11111111)のビット単位でのXORをとる

    printf("%d\n", result);  // 出力は250(ビット表現では11111010)

    return 0;
}

このコードを実行すると、変数numのビット反転の結果が出力されます。

ビット単位で見ると、numのビット表現は00000101、255のビット表現は11111111です。

したがって、各ビット位置でXORをとると11111010となり、これは整数で表すと250になります。

●排他的論理和(XOR)の応用例

排他的論理和(XOR)は、ビット操作において広く利用されています。

ここでは、XORを使用したいくつかの具体的な例を挙げて説明します。

○サンプルコード3:二つの変数の値を交換

下記のコードでは、二つの整数の値を交換する方法を紹介しています。

この例では、追加の一時変数を使用せずに、XORを使って二つの変数の値を交換しています。

#include<stdio.h>

int main() {
    int a = 5, b = 7;

    printf("Before swapping: a = %d, b = %d\n", a, b);

    // XOR swapping
    a = a ^ b;
    b = a ^ b;
    a = a ^ b;

    printf("After swapping: a = %d, b = %d\n", a, b);

    return 0;
}

まず、変数aとbの初期値を表示します。

それから、XORを使用して変数aとbの値を交換し、その結果を表示します。

XOR演算は自分自身とのXOR結果が0であるため、これを利用している形となります。

このコードを実行すると、次のような出力が得られます。

Before swapping: a = 5, b = 7
After swapping: a = 7, b = 5

○サンプルコード4:重複した数字を見つける

次に示すコードでは、整数の配列から唯一の重複した数字を見つける方法を紹介しています。

この例では、XORを使って重複した数字を検出しています。

#include<stdio.h>

int main() {
    int nums[] = {3, 1, 3, 4, 2};
    int num = 0;

    for(int i = 0; i < 5; i++) {
        num ^= nums[i];
    }

    printf("Duplicate number is: %d\n", num);

    return 0;
}

このコードでは、配列のすべての要素をXORしています。XOR操作は同じ数字に対して二回行われた場合、その結果は0となります。

つまり、配列内のすべての数字がペアで存在し、ただ一つだけ重複している数字があるとき、その重複した数字が最終的なXORの結果となります。

実行結果は次の通りです。

Duplicate number is: 3

○サンプルコード5:奇数回出現する数字を見つける

下記のコードでは、整数の配列から奇数回出現する数字を見つける方法を紹介しています。

この例では、XORを使って奇数回出現する数字を検出しています。

#include<stdio.h>

int main() {
    int nums[] = {4, 2, 4, 5, 2, 5, 2};
    int num = 0;

    for(int i = 0; i < 7; i++) {
        num ^= nums[i];
    }

    printf("Oddly occurring number is: %d\n", num);

    return 0;
}

このコードでも配列のすべての要素をXORしています。

XOR操作は同じ数字に対して二回行われた場合、その結果は0となります。

しかし、奇数回出現する数字がある場合、その数字が最終的なXORの結果となります。

次のような出力結果が得られます。

Oddly occurring number is: 2

それぞれのサンプルコードはC言語の基本的な構文だけを使用していますが、それぞれの問題に対する解法がXORの性質を利用した独自のものであることに注意してください。

これらのコード例から、XORがプログラム内でどのように役立つかを理解することができるでしょう。

○サンプルコード6:特定のビットをフリップ(反転)する

XORを用いることで、特定のビットを反転(フリップ)することができます。

具体的には、ある数字と、その数字の特定のビットを1としたビットマスクとの間でXORを計算すると、そのビットが反転します。

この手法は、特定のビットをターゲットにした操作を行いたい場合に非常に便利です。

この操作を行うサンプルコードを紹介します。

#include<stdio.h>

void flipBit(int num, int k) {
    int mask = 1 << k;
    int result = num ^ mask;
    printf("元の数値: %d, ビット反転後の数値: %d\n", num, result);
}

int main() {
    int num = 8;
    int k = 3;
    flipBit(num, k);
    return 0;
}

このコードでは、まずflipBitという関数を定義しています。

この関数は、引数として数値(num)と反転させたいビット位置(k)を取り、そのビット位置を反転した結果を表示します。

ビットマスクは1 << kにより生成され、元の数値とビットマスクをXORすることでビット反転を実現しています。

main関数では、元の数値numと反転したいビット位置kを指定して、flipBit関数を呼び出しています。

このコードを実行すると、次のような結果が得られます。

元の数値: 8, ビット反転後の数値: 0

上記の結果から、数値8(ビット表現では1000)の3番目のビットが反転(フリップ)され、0(ビット表現では0000)となっていることがわかります。

○サンプルコード7:ビット列の反転

次に、XORを用いてビット列全体を反転する方法を見ていきましょう。ビット反転とは、0を1に、1を0に変える操作を指します。

これは、特定の数値と全てのビットが1の数値とのXORを取ることで実現できます。

下記のサンプルコードでは、8ビットの数値を反転する例を表しています。

#include<stdio.h>

void reverseBits(int num) {
    int mask = 255; // 8ビット全てが1の数値
    int result = num ^ mask;
    printf("元の数値: %d, ビット反転後の数値: %d\n", num, result);
}

int main() {
    int num = 60;
    reverseBits(num);
    return 0;
}

このコードでは、まずreverseBitsという関数を定義しています。

この関数は引数として数値(num)を取り、その数値のビット列を反転した結果を表示します。

ビットマスクは8ビット全てが1の数値であり、この数値と元の数値とのXORを取ることでビット列の反転を実現しています。

main関数では、元の数値numを指定してreverseBits関数を呼び出しています。

このコードを実行すると、次のような結果が得られます。

元の数値: 60, ビット反転後の数値: 195

この結果から、数値60(ビット表現では00111100)のビット列が反転され、195(ビット表現では11000011)となっていることが確認できます。

●注意点と対処法

C言語と排他的論理和を扱う上での注意点と対処法について解説します。

ビット操作は強力ですが、注意が必要な部分もあります。

まずはじめに、ビット操作はデータ表現に依存します。

つまり、同じ数値でも異なるデータ型ではビット表現が異なる場合があります。

対策としては、ビット操作を行う際にはデータの型に注意を払い、必要な場合にはキャストを行うなどして適切なデータ型を用いるようにしましょう。

次に、C言語におけるビットシフトの挙動について説明します。

負の数に対する右シフトの挙動は処理系依存で、一部のシステムでは算術右シフト(符号を維持したまま右シフト)を行うものもあります。

これを回避するには、必ず正の数でシフト操作を行うようにしましょう。

また、C言語では、ビットシフトの範囲がデータ型のビット数を超える場合の挙動は未定義です。

これを避けるためには、シフトの範囲がデータ型のビット数を超えないように注意が必要です。

○サンプルコード9:データ型とビットシフトの影響

#include<stdio.h>

int main() {
    int a = -7;
    unsigned int b = -7;

    printf("signed right shift: %d\n", a >> 1);  // 処理系依存の結果
    printf("unsigned right shift: %u\n", b >> 1);  // 算術右シフト
    return 0;
}

このコードでは、符号付き整数と符号無し整数で右シフトを行っています。

符号付き整数に対する右シフトの挙動は処理系によりますが、符号無し整数では常に算術右シフト(最上位ビットに0が挿入される)が行われます。

#include<stdio.h>

int main() {
    unsigned int a = 1;
    printf("shift overflow: %u\n", a << 32);  // 未定義の挙動
    return 0;
}

このコードでは、32ビット整数を32ビット左シフトしています。

これは未定義の挙動であり、予期せぬ結果を生じる可能性があります。

必ずシフト範囲がデータ型のビット数を超えないように注意しましょう。

以上のように、排他的論理和やその他のビット操作を利用する際は、注意点がいくつかあります。

しかし、これらの注意点を理解し、適切な対処法を用いることで、ビット操作は非常に強力なツールとなります。

まとめ

今回は、C言語と排他的論理和(XOR)について解説しました。

XORは二つのビットが異なるときに真(1)を返し、同じであるときに偽(0)を返すという性質を持つビット操作です。

この特性を利用して、二つの変数の値の交換、ビット反転、重複した数字の検出、奇数回出現する数字の検出、特定のビットをフリップする、ビット列の反転、パリティチェックなど、様々な操作を効率的に行うことができます。

また、注意点としては、ビット操作はデータ表現に依存し、ビットシフトの挙動は処理系やデータ型、シフト範囲により異なるということがあります。

しかし、これらの点を理解しておけば、XORをはじめとするビット操作をうまく活用することが可能です。

本記事が、C言語と排他的論理和(XOR)の理解に役立つことを願っています。

これからも、プログラミングのスキルを磨いていきましょう。