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JavaScriptでタブを閉じる3つの方法と応用例10選

JavaScriptでタブを閉じる方法と応用例 JS
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説明のためのコードや、サンプルコードもありますので、もちろん初心者でも理解できるように表現してあります。

本記事のサンプルコードを活用して機能追加、目的を達成できるように作ってありますので、是非ご活用ください。

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はじめに

JavaScriptでタブを閉じる方法やその応用例をマスターするための記事をご紹介します。

初心者の方でも理解しやすいよう、詳細な解説を心がけました。

ぜひ参考にしていただき、ウェブ開発のスキルアップにお役立てください。

●タブを閉じる3つの方法

JavaScriptを使用してタブを閉じるには、主に3つの方法があります。

それぞれの特徴と使用シーンを見ていきましょう。

○方法1:window.close()

最も単純なタブを閉じる手法として、window.close()関数があります。

実行すると、現在開いているタブが閉じられます。

使い方はシンプルで、次のようなコードで実現できます。

function closeTab() {
  window.close();
}

ただし、この方法はブラウザの設定やセキュリティポリシーによって制限される場合があります。ユ

ーザーの意図しないタブ閉じを防ぐためです。

○方法2:親ウィンドウから子ウィンドウを閉じる

ポップアップウィンドウなど、親ウィンドウから開いた子ウィンドウを閉じたい場合に有効な方法です。

親ウィンドウで子ウィンドウの参照を保持し、その参照を使って閉じる操作を行います。

// 親ウィンドウで子ウィンドウを開く
var childWindow = window.open('https://example.com', '_blank');

// 親ウィンドウで子ウィンドウを閉じる
function closeChildWindow() {
  childWindow.close();
}

この手法は、広告やヘルプウィンドウなど、メインコンテンツとは別に表示される補助的なウィンドウの制御に適しています。

○方法3:ブラウザの戻るボタンを利用する

ブラウザの戻るボタンの挙動を利用して、前のページに戻った後にタブを閉じる方法もあります。

ユーザーが「戻る」操作を行った際にタブを閉じたいシナリオで役立ちます。

window.addEventListener('popstate', function(event) {
  window.close();
});

// ブラウザの履歴に現在のページを追加
history.pushState({}, null, window.location.href);

この方法は、ウェブアプリケーションの特定のフローを制御する際に便利です。

例えば、フォーム送信後に「戻る」を押されると困るような場合に活用できます。

●応用例10選

JavaScriptでタブを閉じる基本的な方法を押さえたところで、より実践的な応用例をご紹介します。

この例を参考に、様々なシナリオでタブ制御を実装してみましょう。

○応用例1:確認ダイアログを表示してからタブを閉じる

ユーザーの意図しないタブ閉じを防ぐため、確認ダイアログを表示してからタブを閉じる方法があります。

function closeTabWithConfirmation() {
  if (confirm('本当にタブを閉じますか?')) {
    window.close();
  }
}

この方法は、重要な情報を含むページや、作業中のフォームがある場合に特に有効です。

ユーザーに再確認の機会を与えることで、誤操作を防ぐことができます。

○応用例2:一定時間経過後にタブを閉じる

setTimeout関数を使用して、指定した時間が経過した後にタブを閉じることができます。

function closeTabAfterDelay(delay) {
  setTimeout(function() {
    window.close();
  }, delay);
}

// 5秒後にタブを閉じる
closeTabAfterDelay(5000);

この手法は、ユーザーに一定の閲覧時間を与えたい場合や、自動的にセッションを終了したい場合などに役立ちます。

例えば、限定公開のコンテンツや、セキュリティ上の理由で長時間の閲覧を避けたい場合などに使用できます。

○応用例3:特定の条件でタブを閉じる

特定の要素がクリックされた場合など、条件に応じてタブを閉じる方法もあります。

document.getElementById('closeButton').addEventListener('click', function() {
  window.close();
});

この方法は、ユーザーインターフェースの一部としてタブ閉じ機能を提供する場合に適しています。

例えば、「閉じる」ボタンを実装する際に使用できます。

○応用例4:複数のタブを一括で閉じる

複数の子ウィンドウを一度に閉じたい場合、それらの参照を配列に保持し、ループを使って一括で閉じることができます。

// 子ウィンドウの参照を保持する配列
var childWindows = [];

// 子ウィンドウを開く関数
function openChildWindow(url) {
  var childWindow = window.open(url, '_blank');
  childWindows.push(childWindow);
}

// 子ウィンドウを一括で閉じる関数
function closeAllChildWindows() {
  childWindows.forEach(function(childWindow) {
    childWindow.close();
  });
}

この手法は、複数の補助ウィンドウを使用するアプリケーションで、セッション終了時や特定の操作完了時に一括でクリーンアップを行いたい場合に有用です。

○応用例5:特定のURLのタブだけを閉じる

URLを基準に、特定のタブのみを閉じる方法もあります。

各タブのURLをチェックし、条件に合致するもののみを閉じます。

// 特定のURLを持つ子ウィンドウだけを閉じる関数
function closeChildWindowsWithUrl(url) {
  childWindows.forEach(function(childWindow) {
    if (childWindow.location.href === url) {
      childWindow.close();
    }
  });
}

この方法は、特定のドメインや特定のページのみを閉じたい場合に役立ちます。

例えば、セキュリティ上の理由で特定のページの閲覧を制限したい場合などに使用できます。

○応用例6:一定時間無操作の場合にタブを閉じる

ユーザーが一定時間操作を行わなかった場合にタブを閉じるには、setTimeout関数とイベントリスナーを組み合わせます。

var idleTimeout;
var idleTime = 60000; // 1分

function resetIdleTimeout() {
  clearTimeout(idleTimeout);
  idleTimeout = setTimeout(function() {
    window.close();
  }, idleTime);
}

document.addEventListener('mousemove', resetIdleTimeout);
document.addEventListener('keydown', resetIdleTimeout);
resetIdleTimeout();

この手法は、セキュリティ要件の厳しいアプリケーションや、公共の場所に設置されたキオスク端末などで有効です。

ユーザーの不在時に自動的にセッションを終了させることができます。

○応用例7:クッキーを利用してタブを閉じる条件を制御する

クッキーを使用して、特定の条件下でタブを閉じる制御が可能です。

function closeTabWithCookie() {
  var cookieValue = document.cookie.replace(/(?:(?:^|.*;\s*)userAgreed\s*\=\s*([^;]*).*$)|^.*$/, "$1");
  if (cookieValue === 'true') {
    window.close();
  }
}

この方法は、ユーザーの同意や特定の条件の達成を記録し、それに基づいてタブ閉じを制御したい場合に便利です。

例えば、利用規約への同意後にのみタブを閉じられるようにするなどの用途があります。

○応用例8:ユーザーエージェントに応じてタブを閉じる

ユーザーエージェントをチェックし、特定のブラウザやデバイスでのみタブを閉じる実装も可能です。

function closeTabForSpecificUserAgent() {
  var userAgent = navigator.userAgent;

  if (userAgent.indexOf('Chrome') !== -1) {
    window.close();
  }
}

この手法は、特定のブラウザでのみ動作する機能や、デバイス固有の挙動を実装する際に役立ちます。

ただし、ユーザーエージェントの判定は必ずしも正確ではないため、慎重に使用する必要があります。

○応用例9:特定のイベントでタブを閉じる

特定のイベントが発生した時にタブを閉じるには、そのイベントにリスナーを設定し、イベント発生時にwindow.close()を実行します。

document.getElementById('closeButton').addEventListener('click', function() {
  window.close();
});

この方法は、ユーザーの操作に応じてタブを閉じたい場合に適しています。

例えば、「ログアウト」ボタンをクリックした際にタブを閉じるなどの実装ができます。

○応用例10:閉じるボタンをカスタマイズする

閉じるボタンのデザインや挙動をカスタマイズしたい場合、HTMLとCSSを組み合わせて実現できます。

<!DOCTYPE html>
<html lang="en">
<head>
  <meta charset="UTF-8">
  <meta name="viewport" content="width=device-width, initial-scale=1.0">
  <style>
    .close-button {
      background-color: red;
      color: white;
      border: none;
      cursor: pointer;
      padding: 10px 20px;
      font-size: 16px;
    }
  </style>
</head>
<body>
  <button class="close-button" id="customCloseButton">閉じる</button>
  <script>
    document.getElementById('customCloseButton').addEventListener('click', function() {
      window.close();
    });
  </script>
</body>
</html>

この例では、閉じるボタンをカスタムデザインにし、クリック時にタブを閉じる動作を実装しています。

ウェブアプリケーションのUI/UXを向上させたい場合に有効な手法です。

●注意点と対処法

JavaScriptによるタブ閉じには、いくつかの注意点があります。

ブラウザやセキュリティ設定によって、スクリプトによるウィンドウ操作が制限される場合があるため、すべての状況で正常に動作するとは限りません。

そのため、ユーザーに適切なメッセージを表示し、必要に応じて手動でタブを閉じてもらうことを検討するのが賢明です。

また、タブやウィンドウを予期せず閉じると、ユーザー体験を損なう可能性があります。

タブを閉じる機能を実装する際は、ユーザーの利便性を最優先に考え、適切なタイミングでのみ閉じるよう注意深く設計することが重要です。

まとめ

本記事では、JavaScriptを使用してタブを閉じるための基本的な方法から応用例まで、幅広く解説しました。

このテクニックを適切に活用することで、ウェブアプリケーションのユーザビリティや機能性を大きく向上させることができます。

ただし、ユーザーの意図しない動作を引き起こさないよう、常にユーザー体験とセキュリティのバランスを考慮しながら実装することが肝要です。

知識を基に、目的に応じた最適なタブ制御を実現し、より洗練されたウェブアプリケーションの開発に取り組んでいただければ幸いです。